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後日談
読めなかった手紙
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❋後日談の話は、“置き場”に投稿していた話をこちらに移動してきた話です。98話、99話、100話は移動した話で、101話は新作になります❋
「ミュー、大丈夫か?」
「ハルシオン様…はい。大丈夫です。」
ここは、瑠璃宮殿内にあるハルシオン様の自室である。今日は、訳あって、父であるイグニアス=ヴァル=レイナイト侯爵と会う約束をしている。父に─渡すべき物があるのだ。ただ、ソレに対して私の気持ちを落ち着かせたくて、昨日の夜、思わずハルシオン様の部屋に来てしまったのだ。
恥ずかしいけど…ハルシオン様に「大丈夫」と、優しく抱き締められると─心が自然と落ち着いて来る。そんな時間が、幸せだなと思う。特に最近は、お互い魔導師としての仕事が忙しくて、一緒に居るどころか、会える日もあまりなかった。その上─アシュトレア一族による、私への溺愛?っぷりで、更にハルシオン様と会えないと言うルーティーンに填まっていた…。
ー寂しいなー
と、思っていたところでの今回の出来事。何も考えずにハルシオン様の元に来てしまっていた。
「あの─すみません。考え無しで来てしまいました。ちょっと…いえ、結構…寂しかったみたいです。」
と素直に言うと─
「─無自覚に煽るのも…限度があるからな!?」
と、地を這うような声で言われて─
ーはい、また殺され掛けましたー
恥ずかしい!未だに…あ…あのキスのあ…嵐には慣れない─いや、慣れる気が全くしない!
今回は…少し…少しだけ…嬉しいな─と思ってしまったけど。
兎に角、それから、ハルシオン様に私の気持ちを聞いてもらって、昨日は…一緒に…寝てもらった。文字通り、寝ただけだから!後ろから抱き締められて安心して─気が付けば、グッスリ寝てました。
「グッスリ眠れて良かったな?本当に…結婚してからが…楽しみだ。」
と、朝起きた時に威圧感たっぷりの笑顔で言われた。
それから、ハルシオン様は私の事を最後まで気にしつつ、仕事場へと向かって行った。
そして、私は─
「美幸、待たせたか?」
「お父さん。私も、今さっき来たところだよ?」
王都、城下町にあるカフェで、“棚橋美幸”として、父─レイナイト侯爵と待ち合わせしていた。
「本当に…美幸なんだな…」
私の容姿を見て、お父さんが眩しいものを見るかの様に目を細めている。
「懐かしいでしょう?」
「あぁ、本当に…懐かしいな。俺の記憶にある美幸だ。母さんに…よく似ているよ。」
ーお母さんー
前世でも今世でも、あまり一緒には居られなかった。それでも、私は母から愛されていた─それだけは知っている。
「それで?俺に渡したい物があると言っていたが…」
「あ、それは、帰り際に渡すね。だから今日は…前世で約束して出来なかった、親子デートしない?─じゃなくて、したいなって思って…」
そう言うと、お父さんはキョトンとした後
「勿論、喜んで─」
と、私の記憶の中にある笑顔と同じ笑顔をした。
「お父さん、相変わらず甘い物が好きなんだね。」
「そうだな。と言うより、記憶が戻ってからだから、ウチの料理人達も知らないんじゃないのかな?」
「え?そうなの?」
「甘い物が好きと言うより、前世で、母さんと付き合ってる時に色々作ってくれてな?それが好きだったって感じだな。だから、特別好きで食べたい─と言う事ではないんだよ。」
知らなかったなぁ…と言うか、これは一種の“惚気話し”だよね?
「美幸、その─アシュトレア一族とは…どうなんだ?いや─溺愛されているのは…想像できるんだが…」
「あ─うん。溺愛…されてるよ?皆、とってもよくしてくれて…。まぁ…何と言うか…よくしてくれるお蔭で、なかなかハルシオン様とは会えないんだけどね?」
「ははっ─それは、殿下も大変だな。」
「でも─。私の中では、今でも…前世も含めて今世の今も、そしてこれからも、お父さんはずっと、私のお父さんだからね?私、この事をアシュトレア家の養子になった時から、ずっとお父さんに伝えたかったの。今日、ようやく言えた。」
お父さんは、ミューの為に、ミシュエルリーナの存在を消してくれた。
だのに、私は今、また貴族の娘になっている。お父さんにとっては誤算だったに違いない。
「美幸…ありがとう。アシュトレア家が動き出して、正直、後悔していたが…その気持ちだけで救われたよ。俺にとっても、お前はずっと俺の娘だからな?」
「うん。お父さん、ありがとう。」
それから、色んなお店を2人で見て回り、お互いプレゼントを買ったりと、夕方近くまで親子デートを楽しんだ。
「お父さん、今日は本当に楽しかった。付き合ってくれてありがとう。すぐには無理だけど…またデートしてくれる?」
「勿論。俺も今日は楽しかったよ。これで暫くの間は、仕事も捗りそうだ。」
ははっ─と笑うお父さん。その笑顔を見ながら、今日一日中私が持っていた物を鞄の中から取り出す。
「お父さん、これね…自殺した聖女様─前世のお母さんが書き残した手紙なの。」
「──え?」
自殺した聖女が居た事は、殆ど知られていない。そして、その聖女が残した手紙が2通あった事も殆ど知られていない。1通はリーデン語で書かれていたから、この大陸に住む者なら読める手紙だった。
そして、もう1通は─
私も、生死を彷徨ったり、アシュトレア家とのアレコレやハルシオン様との婚約やらで、スッカリ忘れていた手紙。数日前にふと思い出し、久し振りに図書館の立ち入り禁止区域に足を伸ばし、保管されたその手紙を手に取った。
そう─その手紙は、日本語で書かれてあったのだ。
「殆ど知られてはいないんだけど、お母さんね、2通の手紙を残してたの。1通は、リーデン語で、自殺を選んでごめんなさい─って、その時に居た人達に謝る内容の手紙だった。それで、もう1通がこれで…日本語で書かれてるの。それに気付いたのが数日前で…。もっと早くに気付いてたら良かったんだけど。でね、これは…お父さんが持っておくべき物だと思ったの。」
お父さんは、無言でその手紙を私から受け取った。
「あのね?すぐに読まなくても良いと思う。お父さんの心が落ち着いて、読もうと思ってからでも良いし、読まずに持っておくだけでも良いと思うの。兎に角、この手紙を、お父さんに持っていて欲しいと思ったの。」
勿論、この手紙を管理していたハルシオン様─魔導師長─に許可をもらい、コピーした手紙を作り、本物は父に、コピーした物は残して来た。
「─分かった。今すぐ読めるかどうかは分からないが…有り難く…頂戴するよ。美幸、今日は本当にありがとう。楽しかったよ。ほら、暗くなる前に、戻りなさい。ここで美幸を見送ったら、俺も帰るから。」
「分かった。お父さん、元気でね?」
そう言って、私は魔法陣を展開させ、瑠璃宮殿にある自室へと帰った。
「ミュー、お帰り」
自室に着いた瞬間、後ろかろギュッと抱き締められた。
「え?ハルシオン様!?な…何で私の部屋に居るの!?」
「それは─大事な大事な婚約者の事が心配だったからだが?それに、会いたかったから─かな?」
「うー…それ、反則ですよ…本当に…そう言うところ…好きです─」
「─本当に…お前は学習しないな?」
「へ?何を───っ!????」
そして、今日も私はハルシオン様に殺され掛けたのでした。
私は、婚姻する一年後まで、生きていけるのだろうか?
†あなたへ†
あなたは、元気にしてるかな?美幸は元気にしてるかな?美幸はそろそろ3歳になる頃。きっと、可愛く成長しているんだろう。ハイハイしだしたのはいつ?歩きだしたのは?初めて話した言葉は何?あなたの側に居て、2人で一緒に成長を見守りたかった。
この世界の人達は、とても優しい。
でも、私は、あなたの側が一番好きだった。
そこに還りたい。
美幸を抱き締めたい。
もう一度、2人に会いたい。
2人を今でも愛してる。
この手紙が、有り得ない事だけど、いつか…あなたか美幸に届けば良いなと思いながら書きました。2人以外には読まれたくないから、日本語で書きました。奇跡が起これば─と、願いながら。
お母さん、奇跡は起こったし、それ以上の奇跡もあったよね?ほんの少しの間の再会だったし…お父さんも最初は…最低だったみたいだけど…もう一度会えて良かった。もし、また生まれ変わる事ができたとしたら、また、お母さんとお父さんの子に生まれたいです。
お母さん、私も、お母さんの事─大好きです!
*本編に入れ忘れていた、“もう1通の手紙”のお話しでした。(´∀`;)*
「ミュー、大丈夫か?」
「ハルシオン様…はい。大丈夫です。」
ここは、瑠璃宮殿内にあるハルシオン様の自室である。今日は、訳あって、父であるイグニアス=ヴァル=レイナイト侯爵と会う約束をしている。父に─渡すべき物があるのだ。ただ、ソレに対して私の気持ちを落ち着かせたくて、昨日の夜、思わずハルシオン様の部屋に来てしまったのだ。
恥ずかしいけど…ハルシオン様に「大丈夫」と、優しく抱き締められると─心が自然と落ち着いて来る。そんな時間が、幸せだなと思う。特に最近は、お互い魔導師としての仕事が忙しくて、一緒に居るどころか、会える日もあまりなかった。その上─アシュトレア一族による、私への溺愛?っぷりで、更にハルシオン様と会えないと言うルーティーンに填まっていた…。
ー寂しいなー
と、思っていたところでの今回の出来事。何も考えずにハルシオン様の元に来てしまっていた。
「あの─すみません。考え無しで来てしまいました。ちょっと…いえ、結構…寂しかったみたいです。」
と素直に言うと─
「─無自覚に煽るのも…限度があるからな!?」
と、地を這うような声で言われて─
ーはい、また殺され掛けましたー
恥ずかしい!未だに…あ…あのキスのあ…嵐には慣れない─いや、慣れる気が全くしない!
今回は…少し…少しだけ…嬉しいな─と思ってしまったけど。
兎に角、それから、ハルシオン様に私の気持ちを聞いてもらって、昨日は…一緒に…寝てもらった。文字通り、寝ただけだから!後ろから抱き締められて安心して─気が付けば、グッスリ寝てました。
「グッスリ眠れて良かったな?本当に…結婚してからが…楽しみだ。」
と、朝起きた時に威圧感たっぷりの笑顔で言われた。
それから、ハルシオン様は私の事を最後まで気にしつつ、仕事場へと向かって行った。
そして、私は─
「美幸、待たせたか?」
「お父さん。私も、今さっき来たところだよ?」
王都、城下町にあるカフェで、“棚橋美幸”として、父─レイナイト侯爵と待ち合わせしていた。
「本当に…美幸なんだな…」
私の容姿を見て、お父さんが眩しいものを見るかの様に目を細めている。
「懐かしいでしょう?」
「あぁ、本当に…懐かしいな。俺の記憶にある美幸だ。母さんに…よく似ているよ。」
ーお母さんー
前世でも今世でも、あまり一緒には居られなかった。それでも、私は母から愛されていた─それだけは知っている。
「それで?俺に渡したい物があると言っていたが…」
「あ、それは、帰り際に渡すね。だから今日は…前世で約束して出来なかった、親子デートしない?─じゃなくて、したいなって思って…」
そう言うと、お父さんはキョトンとした後
「勿論、喜んで─」
と、私の記憶の中にある笑顔と同じ笑顔をした。
「お父さん、相変わらず甘い物が好きなんだね。」
「そうだな。と言うより、記憶が戻ってからだから、ウチの料理人達も知らないんじゃないのかな?」
「え?そうなの?」
「甘い物が好きと言うより、前世で、母さんと付き合ってる時に色々作ってくれてな?それが好きだったって感じだな。だから、特別好きで食べたい─と言う事ではないんだよ。」
知らなかったなぁ…と言うか、これは一種の“惚気話し”だよね?
「美幸、その─アシュトレア一族とは…どうなんだ?いや─溺愛されているのは…想像できるんだが…」
「あ─うん。溺愛…されてるよ?皆、とってもよくしてくれて…。まぁ…何と言うか…よくしてくれるお蔭で、なかなかハルシオン様とは会えないんだけどね?」
「ははっ─それは、殿下も大変だな。」
「でも─。私の中では、今でも…前世も含めて今世の今も、そしてこれからも、お父さんはずっと、私のお父さんだからね?私、この事をアシュトレア家の養子になった時から、ずっとお父さんに伝えたかったの。今日、ようやく言えた。」
お父さんは、ミューの為に、ミシュエルリーナの存在を消してくれた。
だのに、私は今、また貴族の娘になっている。お父さんにとっては誤算だったに違いない。
「美幸…ありがとう。アシュトレア家が動き出して、正直、後悔していたが…その気持ちだけで救われたよ。俺にとっても、お前はずっと俺の娘だからな?」
「うん。お父さん、ありがとう。」
それから、色んなお店を2人で見て回り、お互いプレゼントを買ったりと、夕方近くまで親子デートを楽しんだ。
「お父さん、今日は本当に楽しかった。付き合ってくれてありがとう。すぐには無理だけど…またデートしてくれる?」
「勿論。俺も今日は楽しかったよ。これで暫くの間は、仕事も捗りそうだ。」
ははっ─と笑うお父さん。その笑顔を見ながら、今日一日中私が持っていた物を鞄の中から取り出す。
「お父さん、これね…自殺した聖女様─前世のお母さんが書き残した手紙なの。」
「──え?」
自殺した聖女が居た事は、殆ど知られていない。そして、その聖女が残した手紙が2通あった事も殆ど知られていない。1通はリーデン語で書かれていたから、この大陸に住む者なら読める手紙だった。
そして、もう1通は─
私も、生死を彷徨ったり、アシュトレア家とのアレコレやハルシオン様との婚約やらで、スッカリ忘れていた手紙。数日前にふと思い出し、久し振りに図書館の立ち入り禁止区域に足を伸ばし、保管されたその手紙を手に取った。
そう─その手紙は、日本語で書かれてあったのだ。
「殆ど知られてはいないんだけど、お母さんね、2通の手紙を残してたの。1通は、リーデン語で、自殺を選んでごめんなさい─って、その時に居た人達に謝る内容の手紙だった。それで、もう1通がこれで…日本語で書かれてるの。それに気付いたのが数日前で…。もっと早くに気付いてたら良かったんだけど。でね、これは…お父さんが持っておくべき物だと思ったの。」
お父さんは、無言でその手紙を私から受け取った。
「あのね?すぐに読まなくても良いと思う。お父さんの心が落ち着いて、読もうと思ってからでも良いし、読まずに持っておくだけでも良いと思うの。兎に角、この手紙を、お父さんに持っていて欲しいと思ったの。」
勿論、この手紙を管理していたハルシオン様─魔導師長─に許可をもらい、コピーした手紙を作り、本物は父に、コピーした物は残して来た。
「─分かった。今すぐ読めるかどうかは分からないが…有り難く…頂戴するよ。美幸、今日は本当にありがとう。楽しかったよ。ほら、暗くなる前に、戻りなさい。ここで美幸を見送ったら、俺も帰るから。」
「分かった。お父さん、元気でね?」
そう言って、私は魔法陣を展開させ、瑠璃宮殿にある自室へと帰った。
「ミュー、お帰り」
自室に着いた瞬間、後ろかろギュッと抱き締められた。
「え?ハルシオン様!?な…何で私の部屋に居るの!?」
「それは─大事な大事な婚約者の事が心配だったからだが?それに、会いたかったから─かな?」
「うー…それ、反則ですよ…本当に…そう言うところ…好きです─」
「─本当に…お前は学習しないな?」
「へ?何を───っ!????」
そして、今日も私はハルシオン様に殺され掛けたのでした。
私は、婚姻する一年後まで、生きていけるのだろうか?
†あなたへ†
あなたは、元気にしてるかな?美幸は元気にしてるかな?美幸はそろそろ3歳になる頃。きっと、可愛く成長しているんだろう。ハイハイしだしたのはいつ?歩きだしたのは?初めて話した言葉は何?あなたの側に居て、2人で一緒に成長を見守りたかった。
この世界の人達は、とても優しい。
でも、私は、あなたの側が一番好きだった。
そこに還りたい。
美幸を抱き締めたい。
もう一度、2人に会いたい。
2人を今でも愛してる。
この手紙が、有り得ない事だけど、いつか…あなたか美幸に届けば良いなと思いながら書きました。2人以外には読まれたくないから、日本語で書きました。奇跡が起これば─と、願いながら。
お母さん、奇跡は起こったし、それ以上の奇跡もあったよね?ほんの少しの間の再会だったし…お父さんも最初は…最低だったみたいだけど…もう一度会えて良かった。もし、また生まれ変わる事ができたとしたら、また、お母さんとお父さんの子に生まれたいです。
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