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兄の真実
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❋本日も、2話投稿します。宜しくお願いします❋
(* ᵕᴗᵕ)⁾⁾⁾ ꕤ
「本来の辺境伯には向いてなかった?」
取り敢えず、私の横で項垂れて座っている父は無視して、リオの話を聞く事にした。
今や、エルダインもチェスターも戦う必要がない為、表立って鍛えたり騎士を育てる事はしていないが、当主となる者はそれなりに親から子へと、辺境伯としての教えは全て引き継がれているそうだ。その、辺境伯の教えの中には、武に関してもあるそうなのだが──
「エルダイン伯──フェリの父上は、武の才能が……皆無だったそうだ。」
「………皆無………」
ーえ?そんな事ってある?確か…お祖父様は、王都の騎士団の団長より強かったって言ってなかった?ー
「ゔっ─エスタリオン殿の言う通り、本当に武の才能がなくて……フェリシティに何かあっても私は助けてもあげられないからね。でも……ブリジットが…ある意味フェリシティを邸から出ないように、陰になるように動いていたから……。その方がフェリシティを危険に晒さずに済むのではないかと思ったんだ。」
ー“思ったんだ”って何だ!?って、突っ込んで──は駄目だよね…ー
「それに、フェリシティにはココが居るから大丈夫だと思ったんだ。」
「まぁ…確かに、ココには色々助けてもらったけど─って、ひょっとして、ココって──」
「うん。ココは、俺の祖父がフェリの為に鍛え上げた侍女兼護衛だったんだ。だから、これからもフェリの侍女として付いてもらう予定だから安心して欲しい。」
ーうん。ココが側に居てくれるのは、本当に嬉しい…けどー
「一番気になるのは……私はこれからも…誰かに狙われたりする生活を送る事になるの?」
もしそうなら──
「フェリ、前に、俺が“色々整った”と言っただろう?ソフィア様を狙っていた連中は──跡形無く潰したから大丈夫だ。」
“跡形無く”とは、どう言う意味ですか?─なんて、訊いては駄目だよね?目の前に居るリオが、それはそれはとっても綺麗な笑みを浮かべているから。これを、腹芸と言うのだろうか?
確かに、私の横で真っ青な顔をしている父には…無理そうだ。
それからも、リオはその笑顔のまま説明してくれた。
お母様を狙っていた領主も、“サファイアの瞳”を狙ったのではなく、ただ単に“綺麗な青い瞳の娘”が欲しかっただけだったそうだ。ただ、その領主の狙いがフェリシティに向かないとは限らない。危険な芽は摘んでおく事に越したことはない。それと、色々な黒い噂もあり、その領主を調べ始めたのだが、なかなか尻尾が掴めず証拠が揃わず悪戦苦闘していたところ──兄のシリルから情報提供があり、そこから領主を追い詰める事に成功したらしい。
「お兄様は…辺境伯としての教育を──」
「受けていないよ。シリル殿は、ずっと独りで動いていたんだ。」
「独りで?何故?」
父もそうだったけど、兄も私には無関心だった。それに、ブリジットは兄にとって、実の母親なのに。何故異母妹の私を助けるような事を?
「シリル殿とソフィア様は、仲が良かったそうだよ?寧ろ、実の母親のブリジット様よりソフィア様の方を親として慕っていたんじゃないかな?そのソフィア様の子であるフェリを、シリル殿なりに守っていたんだ。」
その守り方とは──
ブリジットとアナベルに関しては、シリルがフェリシティを庇うと、その倍、フェリシティに危害を加える可能性があるから、敢えてスルーをした。
学園で生徒会役員になったのは、フェリシティがメルヴィルの婚約者になりたくないと知ったから。
自分の目の前で、ティアリーナ嬢がフェリシティの悪口を言っているのを、これも敢えてスルーをする。その事に関して、肯定も否定もしない。
すると、“兄が否定しない=それは事実”と受け取るようになった第一王子。
兄は、そんな第一王子を見て、色んな意味で第一王子を切り捨て、絶対にフェリシティを婚約者にはさせないと決意していたそうだ。
その上、怪しい動きをしだしたディラン=カレイラにも注意を払っていたそうだ。
だから、冬休みの間、兄は私と行動を共にしていたと。
「何て……分かり難い……」
あまりにも私に対して無関心だったから、絶対嫌われてると思っていた。
「本当にね。やり方はどうかな?とは思ったけど…。きっと、シリル殿は、フェリに好かれたくてしているんじゃないんだと思う。嫌われて良いとさえ思ってるんじゃないかな?ただ、守りたかっただけで。」
それが本当だったとしても─これもまた、今更言われても…と思ってしまう。好きにも嫌いにもなれない。
「そのシリル殿が、フェリの養子先なんかの書類を全部調えてくれていたから、今回こんなにも早くフェリをチェスター領に連れて帰れる事ができるんだ。本来なら、半年以上はお預けになるところだったのに。それで、あまりにも腕が良いから、俺の下に付かないか?と誘ってみたけど、アッサリ断られたんだ。エルダインで、領地運営がしたいってね。」
「それ!リオ!結局の所、リオは、辺境伯としては……何を引き継いでいるの?」
❋次の投稿は、いつもと同じ時間です❋
(* ᵕᴗᵕ)⁾⁾⁾ ꕤ
「本来の辺境伯には向いてなかった?」
取り敢えず、私の横で項垂れて座っている父は無視して、リオの話を聞く事にした。
今や、エルダインもチェスターも戦う必要がない為、表立って鍛えたり騎士を育てる事はしていないが、当主となる者はそれなりに親から子へと、辺境伯としての教えは全て引き継がれているそうだ。その、辺境伯の教えの中には、武に関してもあるそうなのだが──
「エルダイン伯──フェリの父上は、武の才能が……皆無だったそうだ。」
「………皆無………」
ーえ?そんな事ってある?確か…お祖父様は、王都の騎士団の団長より強かったって言ってなかった?ー
「ゔっ─エスタリオン殿の言う通り、本当に武の才能がなくて……フェリシティに何かあっても私は助けてもあげられないからね。でも……ブリジットが…ある意味フェリシティを邸から出ないように、陰になるように動いていたから……。その方がフェリシティを危険に晒さずに済むのではないかと思ったんだ。」
ー“思ったんだ”って何だ!?って、突っ込んで──は駄目だよね…ー
「それに、フェリシティにはココが居るから大丈夫だと思ったんだ。」
「まぁ…確かに、ココには色々助けてもらったけど─って、ひょっとして、ココって──」
「うん。ココは、俺の祖父がフェリの為に鍛え上げた侍女兼護衛だったんだ。だから、これからもフェリの侍女として付いてもらう予定だから安心して欲しい。」
ーうん。ココが側に居てくれるのは、本当に嬉しい…けどー
「一番気になるのは……私はこれからも…誰かに狙われたりする生活を送る事になるの?」
もしそうなら──
「フェリ、前に、俺が“色々整った”と言っただろう?ソフィア様を狙っていた連中は──跡形無く潰したから大丈夫だ。」
“跡形無く”とは、どう言う意味ですか?─なんて、訊いては駄目だよね?目の前に居るリオが、それはそれはとっても綺麗な笑みを浮かべているから。これを、腹芸と言うのだろうか?
確かに、私の横で真っ青な顔をしている父には…無理そうだ。
それからも、リオはその笑顔のまま説明してくれた。
お母様を狙っていた領主も、“サファイアの瞳”を狙ったのではなく、ただ単に“綺麗な青い瞳の娘”が欲しかっただけだったそうだ。ただ、その領主の狙いがフェリシティに向かないとは限らない。危険な芽は摘んでおく事に越したことはない。それと、色々な黒い噂もあり、その領主を調べ始めたのだが、なかなか尻尾が掴めず証拠が揃わず悪戦苦闘していたところ──兄のシリルから情報提供があり、そこから領主を追い詰める事に成功したらしい。
「お兄様は…辺境伯としての教育を──」
「受けていないよ。シリル殿は、ずっと独りで動いていたんだ。」
「独りで?何故?」
父もそうだったけど、兄も私には無関心だった。それに、ブリジットは兄にとって、実の母親なのに。何故異母妹の私を助けるような事を?
「シリル殿とソフィア様は、仲が良かったそうだよ?寧ろ、実の母親のブリジット様よりソフィア様の方を親として慕っていたんじゃないかな?そのソフィア様の子であるフェリを、シリル殿なりに守っていたんだ。」
その守り方とは──
ブリジットとアナベルに関しては、シリルがフェリシティを庇うと、その倍、フェリシティに危害を加える可能性があるから、敢えてスルーをした。
学園で生徒会役員になったのは、フェリシティがメルヴィルの婚約者になりたくないと知ったから。
自分の目の前で、ティアリーナ嬢がフェリシティの悪口を言っているのを、これも敢えてスルーをする。その事に関して、肯定も否定もしない。
すると、“兄が否定しない=それは事実”と受け取るようになった第一王子。
兄は、そんな第一王子を見て、色んな意味で第一王子を切り捨て、絶対にフェリシティを婚約者にはさせないと決意していたそうだ。
その上、怪しい動きをしだしたディラン=カレイラにも注意を払っていたそうだ。
だから、冬休みの間、兄は私と行動を共にしていたと。
「何て……分かり難い……」
あまりにも私に対して無関心だったから、絶対嫌われてると思っていた。
「本当にね。やり方はどうかな?とは思ったけど…。きっと、シリル殿は、フェリに好かれたくてしているんじゃないんだと思う。嫌われて良いとさえ思ってるんじゃないかな?ただ、守りたかっただけで。」
それが本当だったとしても─これもまた、今更言われても…と思ってしまう。好きにも嫌いにもなれない。
「そのシリル殿が、フェリの養子先なんかの書類を全部調えてくれていたから、今回こんなにも早くフェリをチェスター領に連れて帰れる事ができるんだ。本来なら、半年以上はお預けになるところだったのに。それで、あまりにも腕が良いから、俺の下に付かないか?と誘ってみたけど、アッサリ断られたんだ。エルダインで、領地運営がしたいってね。」
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