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おっさん、お歳暮になる
悪魔貴族との面会
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新しい訓練方式の導入から一週間、修行僧たちの体力は目覚ましく向上していた。僕の話を冷静に、的確に受け止め、実践していきながら、その効果を肌で感じているようだった。修行僧たちは僕の話に自然と耳を傾け、この提案に期待を寄せるようになったのだ。
獣人族の少年は大岩を軽々と押しながら笑顔を見せ、一方でエルフの青年は林の中を跳び移るたびに静かな歓声を上げた。
従来は長期間を要していた修行僧の訓練が、わずか一週間で成果を上げ始めた。卒業近くで伸び悩んでいた二人も、この度モンクとなり、街の治安維持の任に就くことが許された。
リネットは早々に結果が出たことに喜ぶ一方で、これまで当たり前だと思っていた訓練方法に疑問を抱き始めていた。僕の提案がいかに理にかなっているかを理解し始めていたんだ。彼女は喜び勇んで僕の元に報告に来た。そこには嬉しそうな笑顔がはじけていた。
時を同じくして、こちらも報告が入る。悪魔貴族が面会を求めているとのこと。当然危険なことなので、その願いは却下されていたのだが、魔族の侵攻が近いとの情報がもたらされ、事態は急を告げていた。
「カイト様、申し訳ございません。国を荒らそうとした罪人の言うことなど放置すればよいのですが、魔族の侵攻について証言をする代わりに眷属様と話がしたいと聞かないのです。」
「ええ、わかりました。この面会で、この国の危機が明らかになるかもしれません。上手く話を聞き出してみましょう。」
「シルフィ、起きて」
(はい、カイト。起きておりますよ。)
「魔族の情報を頼むよ、なるべく詳しくね。」
(了解だよ。しばらく待っていてね)
僕はそう言うと、騎士団長とともに悪魔貴族が拘束されている地下牢へ向かった。
「やっとお出ましですか眷属様、わたくしは悪魔貴族のヘレゲと申します。魔族の中では少しばかり名は通っていると自負しております。わたくしが無事に帰還しなければ、魔族軍は捜索に来る手はずになっております。」
ヘレゲは貴族らしい洗練された動作で礼を取り、その目には冷静さと計算高さが伺えた。
「何をばかなことを。命惜しさのための言い逃れではないのか。」
(こいつは魔王軍の将軍の息子でこの地方の指揮官よ。)
「いいえ団長殿、この方は嘘を言っておりません。では聞こう、ヘレゲ殿。あなたはどうしてこの国を訪れたのですか。」
「おや、わたくしの言葉を信じてくださるのですね、いいでしょう。昨日、ここ王都の近くの森に神聖魔法によるゆがみを観測しましたので、よもや女神の降臨かと調査に参った次第です。人々は口々に眷属様が降臨されたと言うではありませんか。だとしたら、今のうちにお会いしておこうと思いましてね。少し騒ぎを起こせば『運命の花嫁』とともにやってくる。そうすればこうしてお目通りがかなうかと。」
「では貴殿らの目的は、あくまでも調査だったというのだな。」
(今のところ魔王軍は動いていないから、本当に調査だったみたいだね。)
「はい、まさか眷属様があれだけお強いとは恐れ入りました。伝承では力を持たない人間族だと聞いておりましたので。」
「貴様無礼であろう。」と騎士団長が切りかかろうとするのを僕が制した。
(眷属様のことはそのように魔族の間でも伝承になっているみたいだよ。)
地下牢の空気はひんやりと冷たく、ヘレゲの一挙一動が緊張感を生んでいた。わずかな言葉の選び違いで、この場が戦場に変わるかもしれないという張り詰めた空気が漂っていた。
「確かに、僕は力を持たない人間族です。けれど、その弱さを補い合いながら、誰もが共に生きられる世界を作りたいのです。それが、二人の女神さまから授かった使命だと信じています。そんな僕を信じてこうしてみんなに守られているのです。だからこそ、私を守る力は強固なのです。どうかそう皆にお伝えいただき、帰還していただきたい。」
「ここで我らに情けを掛けるおつもりか?」
「いいえ、再び挑むというのであれば、今度はちゃんとお相手いたします。しかし僕の望みはそうではありません。この国では前魔王の圧政に苦しんでいた民も暮らしており、時は流れ、その子孫もまたここで平和に暮らしております。アテナ神様、いやこの国の民たちは、あなた方魔族を受け入れ、今や助け合って暮らしていると聞きます。ですからどうか争いの火種になるようなことはお控えいただき、このまま静かにしていてほしいのです。私は女神が望む他種族共栄の道を歩んでいきたいと思います。」
「その他種族共栄の中に我ら魔族も入っていると。そうおっしゃるのですな。」
「ええ、もちろんですとも。」とできるだけ笑顔で語った。
「残念ですよ、眷属様。我らから見れば、魔族以外のものから嫌われ、疎まれ、この地に安寧を求めて暮らしていたものを、あなた方が我らの魔王を討伐し、国を奪ったのではないですか。我らが魔族であるがゆえに。我らは、ただ自らの存在を否定されることなく生きたいだけなのです。眷属様はそのような我らの思いをお分かりいただけますか?これは史実でありますので、未来永劫変わることはありません。」
僕にはそうした事情も、彼の置かれた立場も、少しわかる気がした。
「ではなおのこと魔族の皆さんの元にお帰りいただき、『かの国は眷属様によって固く守られている。』そうお伝えください。そうすれば皆さんの方からはもう何もしないでしょうから。」
「そうであるな。我々もそちらから危害がなければ何もしないと約束しよう。」
「もちろん我々も平和を望んでおりますので、こちらからそれを乱すような真似はしません。それでいいですね騎士団長殿。」
「ええ、カイト様がそうおっしゃるのなら。」
こうして双方の間で不戦協定が結ばれた。アテナ神の眷属との約束なので、当然たがえれば神罰が下る。
「それでは、皆様を釈放いたします。」
「リリース」
魔族たちの拘束具と、僕が発動させたリバースリフレクトも解除され、悪魔貴族の拘束は解かれた。さらに僕は
「エリアヒール」
治癒魔法をかけ、悪魔貴族とその手下の傷を癒した。
その時、騎士団長が剣の柄に手をかけ、
「カイト様、何をなさいます。」と言って剣を構えようとした。
僕はそれを制して、
「たとえ相手が悪魔でも、信じることで平和への道を開けるなら、それが自分の役割だと考えています。今、ここでこの方たちを信じなければ、もう戦争しか道がなくなってしまうのですよ。」というと、騎士団長は剣を収めた。
「カイト殿、感謝する。」
そう言って転移の魔法陣を発動させて、手下とともに姿を消した。
「いや~、緊張しましたね。一時はどうなるかと思いましたよ。」
(ホントそう、カイトったらなんであんな奴のことを信じるのさ。おまけに治療までしちゃってさ。あいつらはこの国に攻めてきたのよ。)
「いやはやヒヤヒヤしましたぞ。あの魔族、相当な高位の悪魔と思いますが、カイト様にはわかっていたのですな。」
「ええ、そうでしたね。彼は武人である前に為政者でしたね。だから僕はそこに訴えたのですよ。彼もまた平和を望んでいると。」
(へぇ~そんなものなの?)
「そのようでしたな。誰も戦争なんか望んではいないのですな。それは彼らも同じということですか。」
「ええ、私たちが強くなれば、魔族もより強くなろうとします。だからといって弱ければ滅ぼされます。力が支配する世界はこのジレンマとの葛藤なのですよ。強さを誇示し続けられなければ滅ぼされる。でも戦争はしたくない。」
(そうよね、戦争なんてみんなが悲しむだけだからね。)
そろそろ僕も3人での会話に頭が混乱してきたので、
「そう言えばこの件について、王様はなんとおっしゃっていたのですか?」
「ええ、戦争を回避するようにとおっしゃっておりましたので、このように解決いたしましたことを報告して参ります。さぞお喜びになると思います。」
(そうよそうよ。だってわたくしシルフィちゃんが颯爽と事件を解決して。)
「ええ、それはよかったです、よろしくお伝えください。」
(ちょっとぉ、まだ話は続くのよぉ。)
「ところで、その、姫様にはこの件は?」
「ああ、彼女にはまだ何も。今は仕事がうまくいって喜んでいますので。それに……。」
「それに?」
「僕のこととなると逆上してしまいますので、切りかかってしまえば、話し合いも何もないかと。」
「ははっ、そうでしたな。」
「まぁ、うまくいったので良しとしましょう。いずれリネットも王様から話を聞くことになるでしょうから、僕はその時に叱られますよ。」
「そうですな、では私は報告に行きますので、あとはよろしくお願いいたしますね。」と言いながらニヤリと笑っていた。
「シルフィ、いる?」
(さっきからいるわよ。どう、私の情報網は。)
「うん、ありがとう。おかげで助かったよ。シルフィ、またね」
(またねって、ちょとぉわたしのはなし聞いているの……?)
リネットは明らかに不機嫌だった。リネットの胸には、怒りとも焦りともつかない感情が渦巻いていた。カイトが自分の知らないところで危険を冒すたび、その思いは募るばかりだった。
「カイト様は大事なことでも、私に相談もせずにいつの間にか解決しているのよ。もちろん自分を心配してくれるのはわかるのだけど、危険を承知でいろいろなことに首を突っ込んでいるから、もしも何かあったときに、そこに私がいないのは耐えられないほど悔しいのよね。そのための『運命の花嫁』ではなくて?」と言って窓枠を握りしめると神殿の窓枠が外れ、窓が落下する。幸い下には誰もいなかったが、親衛隊が、
「隊長!敵襲ですか!」と慌てて飛び込んできた。
「いえ、少し窓が壊れていたみたいね。おほほほっ。」と言って笑ってごまかしていた。
獣人族の少年は大岩を軽々と押しながら笑顔を見せ、一方でエルフの青年は林の中を跳び移るたびに静かな歓声を上げた。
従来は長期間を要していた修行僧の訓練が、わずか一週間で成果を上げ始めた。卒業近くで伸び悩んでいた二人も、この度モンクとなり、街の治安維持の任に就くことが許された。
リネットは早々に結果が出たことに喜ぶ一方で、これまで当たり前だと思っていた訓練方法に疑問を抱き始めていた。僕の提案がいかに理にかなっているかを理解し始めていたんだ。彼女は喜び勇んで僕の元に報告に来た。そこには嬉しそうな笑顔がはじけていた。
時を同じくして、こちらも報告が入る。悪魔貴族が面会を求めているとのこと。当然危険なことなので、その願いは却下されていたのだが、魔族の侵攻が近いとの情報がもたらされ、事態は急を告げていた。
「カイト様、申し訳ございません。国を荒らそうとした罪人の言うことなど放置すればよいのですが、魔族の侵攻について証言をする代わりに眷属様と話がしたいと聞かないのです。」
「ええ、わかりました。この面会で、この国の危機が明らかになるかもしれません。上手く話を聞き出してみましょう。」
「シルフィ、起きて」
(はい、カイト。起きておりますよ。)
「魔族の情報を頼むよ、なるべく詳しくね。」
(了解だよ。しばらく待っていてね)
僕はそう言うと、騎士団長とともに悪魔貴族が拘束されている地下牢へ向かった。
「やっとお出ましですか眷属様、わたくしは悪魔貴族のヘレゲと申します。魔族の中では少しばかり名は通っていると自負しております。わたくしが無事に帰還しなければ、魔族軍は捜索に来る手はずになっております。」
ヘレゲは貴族らしい洗練された動作で礼を取り、その目には冷静さと計算高さが伺えた。
「何をばかなことを。命惜しさのための言い逃れではないのか。」
(こいつは魔王軍の将軍の息子でこの地方の指揮官よ。)
「いいえ団長殿、この方は嘘を言っておりません。では聞こう、ヘレゲ殿。あなたはどうしてこの国を訪れたのですか。」
「おや、わたくしの言葉を信じてくださるのですね、いいでしょう。昨日、ここ王都の近くの森に神聖魔法によるゆがみを観測しましたので、よもや女神の降臨かと調査に参った次第です。人々は口々に眷属様が降臨されたと言うではありませんか。だとしたら、今のうちにお会いしておこうと思いましてね。少し騒ぎを起こせば『運命の花嫁』とともにやってくる。そうすればこうしてお目通りがかなうかと。」
「では貴殿らの目的は、あくまでも調査だったというのだな。」
(今のところ魔王軍は動いていないから、本当に調査だったみたいだね。)
「はい、まさか眷属様があれだけお強いとは恐れ入りました。伝承では力を持たない人間族だと聞いておりましたので。」
「貴様無礼であろう。」と騎士団長が切りかかろうとするのを僕が制した。
(眷属様のことはそのように魔族の間でも伝承になっているみたいだよ。)
地下牢の空気はひんやりと冷たく、ヘレゲの一挙一動が緊張感を生んでいた。わずかな言葉の選び違いで、この場が戦場に変わるかもしれないという張り詰めた空気が漂っていた。
「確かに、僕は力を持たない人間族です。けれど、その弱さを補い合いながら、誰もが共に生きられる世界を作りたいのです。それが、二人の女神さまから授かった使命だと信じています。そんな僕を信じてこうしてみんなに守られているのです。だからこそ、私を守る力は強固なのです。どうかそう皆にお伝えいただき、帰還していただきたい。」
「ここで我らに情けを掛けるおつもりか?」
「いいえ、再び挑むというのであれば、今度はちゃんとお相手いたします。しかし僕の望みはそうではありません。この国では前魔王の圧政に苦しんでいた民も暮らしており、時は流れ、その子孫もまたここで平和に暮らしております。アテナ神様、いやこの国の民たちは、あなた方魔族を受け入れ、今や助け合って暮らしていると聞きます。ですからどうか争いの火種になるようなことはお控えいただき、このまま静かにしていてほしいのです。私は女神が望む他種族共栄の道を歩んでいきたいと思います。」
「その他種族共栄の中に我ら魔族も入っていると。そうおっしゃるのですな。」
「ええ、もちろんですとも。」とできるだけ笑顔で語った。
「残念ですよ、眷属様。我らから見れば、魔族以外のものから嫌われ、疎まれ、この地に安寧を求めて暮らしていたものを、あなた方が我らの魔王を討伐し、国を奪ったのではないですか。我らが魔族であるがゆえに。我らは、ただ自らの存在を否定されることなく生きたいだけなのです。眷属様はそのような我らの思いをお分かりいただけますか?これは史実でありますので、未来永劫変わることはありません。」
僕にはそうした事情も、彼の置かれた立場も、少しわかる気がした。
「ではなおのこと魔族の皆さんの元にお帰りいただき、『かの国は眷属様によって固く守られている。』そうお伝えください。そうすれば皆さんの方からはもう何もしないでしょうから。」
「そうであるな。我々もそちらから危害がなければ何もしないと約束しよう。」
「もちろん我々も平和を望んでおりますので、こちらからそれを乱すような真似はしません。それでいいですね騎士団長殿。」
「ええ、カイト様がそうおっしゃるのなら。」
こうして双方の間で不戦協定が結ばれた。アテナ神の眷属との約束なので、当然たがえれば神罰が下る。
「それでは、皆様を釈放いたします。」
「リリース」
魔族たちの拘束具と、僕が発動させたリバースリフレクトも解除され、悪魔貴族の拘束は解かれた。さらに僕は
「エリアヒール」
治癒魔法をかけ、悪魔貴族とその手下の傷を癒した。
その時、騎士団長が剣の柄に手をかけ、
「カイト様、何をなさいます。」と言って剣を構えようとした。
僕はそれを制して、
「たとえ相手が悪魔でも、信じることで平和への道を開けるなら、それが自分の役割だと考えています。今、ここでこの方たちを信じなければ、もう戦争しか道がなくなってしまうのですよ。」というと、騎士団長は剣を収めた。
「カイト殿、感謝する。」
そう言って転移の魔法陣を発動させて、手下とともに姿を消した。
「いや~、緊張しましたね。一時はどうなるかと思いましたよ。」
(ホントそう、カイトったらなんであんな奴のことを信じるのさ。おまけに治療までしちゃってさ。あいつらはこの国に攻めてきたのよ。)
「いやはやヒヤヒヤしましたぞ。あの魔族、相当な高位の悪魔と思いますが、カイト様にはわかっていたのですな。」
「ええ、そうでしたね。彼は武人である前に為政者でしたね。だから僕はそこに訴えたのですよ。彼もまた平和を望んでいると。」
(へぇ~そんなものなの?)
「そのようでしたな。誰も戦争なんか望んではいないのですな。それは彼らも同じということですか。」
「ええ、私たちが強くなれば、魔族もより強くなろうとします。だからといって弱ければ滅ぼされます。力が支配する世界はこのジレンマとの葛藤なのですよ。強さを誇示し続けられなければ滅ぼされる。でも戦争はしたくない。」
(そうよね、戦争なんてみんなが悲しむだけだからね。)
そろそろ僕も3人での会話に頭が混乱してきたので、
「そう言えばこの件について、王様はなんとおっしゃっていたのですか?」
「ええ、戦争を回避するようにとおっしゃっておりましたので、このように解決いたしましたことを報告して参ります。さぞお喜びになると思います。」
(そうよそうよ。だってわたくしシルフィちゃんが颯爽と事件を解決して。)
「ええ、それはよかったです、よろしくお伝えください。」
(ちょっとぉ、まだ話は続くのよぉ。)
「ところで、その、姫様にはこの件は?」
「ああ、彼女にはまだ何も。今は仕事がうまくいって喜んでいますので。それに……。」
「それに?」
「僕のこととなると逆上してしまいますので、切りかかってしまえば、話し合いも何もないかと。」
「ははっ、そうでしたな。」
「まぁ、うまくいったので良しとしましょう。いずれリネットも王様から話を聞くことになるでしょうから、僕はその時に叱られますよ。」
「そうですな、では私は報告に行きますので、あとはよろしくお願いいたしますね。」と言いながらニヤリと笑っていた。
「シルフィ、いる?」
(さっきからいるわよ。どう、私の情報網は。)
「うん、ありがとう。おかげで助かったよ。シルフィ、またね」
(またねって、ちょとぉわたしのはなし聞いているの……?)
リネットは明らかに不機嫌だった。リネットの胸には、怒りとも焦りともつかない感情が渦巻いていた。カイトが自分の知らないところで危険を冒すたび、その思いは募るばかりだった。
「カイト様は大事なことでも、私に相談もせずにいつの間にか解決しているのよ。もちろん自分を心配してくれるのはわかるのだけど、危険を承知でいろいろなことに首を突っ込んでいるから、もしも何かあったときに、そこに私がいないのは耐えられないほど悔しいのよね。そのための『運命の花嫁』ではなくて?」と言って窓枠を握りしめると神殿の窓枠が外れ、窓が落下する。幸い下には誰もいなかったが、親衛隊が、
「隊長!敵襲ですか!」と慌てて飛び込んできた。
「いえ、少し窓が壊れていたみたいね。おほほほっ。」と言って笑ってごまかしていた。
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