あの味噌汁の温かさ、焼き魚の香り、醤油を使った味付け——異世界で故郷の味をもとめてつきすすむ!

ねむたん

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長い旅路

第10話 水光祭の夜

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第10話 水光祭の夜

リヴェローラの夜が近づくと、街の雰囲気が一層華やかになってきた。街全体が準備に忙しく、町の広場や運河沿いに灯りが飾られ始める。どこからともなく花の香りが漂い、街を包む静かな夜の空気が、まるで祭りの始まりを告げているかのようだった。

「すごいね、もうこんなに灯りが並んでる!」レイラが目を輝かせて言った。

「水光祭はリヴェローラの一番の祭りだからね。灯りの数は年々増えていってるんだ。」ガイドが微笑みながら説明してくれる。

運河のほとりに並べられた小さな灯篭やランプが、まるで水面の星々のように揺れ動き、冷たい水面に幻想的な光を映し出していた。小舟を漕いで運河に浮かべられたランプが、ゆっくりと流れ、まるで星々が水の中に落ちていくかのような光景を作り出していた。

「こんなに美しい景色、初めて見たよ。」アリアスは息を呑むように言った。

「本当に…まるで夢のようだね。」カリムもその美しさに心を奪われていた。

街の人々も祭りを楽しんでいる。広場では踊りの輪ができ、楽器の音が響き渡っていた。軽やかな太鼓の音、シンバルの響きが空気に溶け込むように鳴り響き、街全体が祭りの熱気に包まれていった。

「ちょっと踊ってみようか?」レイラが提案すると、アリアスもカリムもにっこりと笑いながらうなずいた。

「よし、やってみよう!」アリアスが元気よく答える。

広場に出ると、踊りの輪がどんどん広がっていき、みんなの笑顔が溢れていた。足を踏み鳴らし、リズムに合わせて身体を揺らすと、音楽と一体になって、自然と心が軽くなっていく。アリアスたちもすっかりその雰囲気に染まり、踊りの輪に加わった。

「こんなに楽しいとは思わなかった!」レイラが笑いながら言うと、カリムも嬉しそうに頷いた。

「みんなが一緒に楽しんでるから、もっと楽しく感じるよ。」カリムが楽しそうに言う。

その時、運河を舟で行く一団が通り過ぎた。舟の中には灯りが灯されており、星空のような光が水面に反射して美しい。舟を漕ぐ人々も、祭りに参加している地元の人たちだった。彼らの歌声や笑い声が、穏やかな水面を越えて広がっていった。

「もうすぐ祭りがクライマックスを迎えるんだって。」ガイドが耳打ちする。

「クライマックス?」アリアスが興味深そうに尋ねる。

「そう、運河を流す灯りが最も多くなる瞬間があるんだ。水面に浮かぶ灯りが、まるで一面の星空のように広がるんだよ。」

その言葉を聞いたアリアスは、さらにワクワクした気持ちを抱えながら運河の方を見つめた。そして、数分後、ガイドが言っていた通り、運河に浮かべられた無数の灯篭や小舟の灯りが、徐々に増えていった。まるで水面が星々を抱えたかのように、幻想的な光景が広がった。

「すごい…本当に星空が水面に映ってるみたい。」アリアスは息を呑んだ。

レイラも目を見開き、感動している。「これが水光祭のクライマックスなんだね。」

その美しさは言葉では表しきれないほどで、アリアスたちはただ黙ってその光景に見入っていた。水面に揺れる灯りが、心を落ち着け、穏やかな幸福感を与えてくれるようだった。

「今日は、本当に素晴らしい一日だった。」アリアスは心からそう感じながら、祭りの終わりを迎えた。

街の人々と共に過ごしたその夜、アリアスたちはリヴェローラの温かさと美しさに心から感謝しながら、次の冒険に向けての力をもらったような気がしていた。
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