脱走聖女は異世界で羽をのばす

ねむたん

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大きな星の欠片

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亀のおじいさんはゆっくりと立ち上がり、長い髭を揺らしながら周囲の本や巻物を指し示した。

「この部屋には、古代の秘密が隠されておる。それにたどり着くには、この試練を乗り越えねばならん。準備はいいかの?」
リディアはきらきらと目を輝かせながら、元気よく頷いた。

「もちろん! 試練なんてわくわくするじゃない!」
メリーちゃんは「メェ!」と鳴き、タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と跳ねながらやる気を見せた。

おじいさんはふわりと手を動かすと、水中に光の文字が浮かび上がった。それは、複雑な模様の中に小さな暗号が隠された図形だった。

「まずはこの暗号を解き明かし、古代の言葉を見つけ出すのじゃ。それができれば、君たちの試練の扉が開かれる。」
リディアは慎重にその模様を見つめ、眉をひそめた。

「うーん……これはどうやって解けばいいのかな?」
近くに漂う水草を見て、リディアはひらめいたように叫んだ。「そうだ、星の欠片を使ってみたらどうかな!」

星の欠片を取り出し、模様の中にかざすと、文字が青白く輝き出した。そして、ひとつの短い言葉が浮かび上がる。

「これが鍵なのかな?」
リディアがその言葉をつぶやくと、部屋の隅に隠されていた古い扉が開き始めた。扉の向こうにはさらに暗い空間が広がっていたが、星のポーションのおかげでカラフルな光が続いており、道を進むことができそうだった。

リディアたちは慎重に扉の奥へと進んだ。暗い空間の中には、巨大な歯車のような仕掛けがいくつも動いている。水中にも関わらず、その歯車は音を立てて回り、何かを守っているようだった。

「これは……どうやって通ればいいんだろう?」
リディアが足を止めて考え込むと、タフィーちゃんが前に出た。ぷるぷると体を揺らし、チョコレート液を歯車の軸に流し込むと、歯車が一瞬だけ動きを緩めた。

「ナイス! タフィーちゃん、ありがとう!」
リディアはその隙にメリーちゃんとともに歯車の間をくぐり抜けた。途中、メリーちゃんはふわもこの毛で動きをさらに抑える役割を果たし、全員無事に仕掛けを越えた。

その先には、まばゆい光を放つ水晶の泉が待っていた。亀のおじいさんの声がどこからか響く。

「よくぞここまで来た。君たちにはこの泉の力を託そう。」
リディアが泉に近づくと、水晶の中から新たな星の欠片が現れた。それは以前のものよりも少し大きく、温かな光を放っている。

「これが……報酬なのかな?」
リディアがそっと手に取ると、体の中に優しい力が広がる感覚がした。

「星の力を持つ者よ、それを使えばさらなる冒険の扉が開かれるだろう。わしの知識は君たちに役立つと信じておる。」

リディアたちは星の欠片を抱え、満足そうに秘密基地への帰路についた。今回手に入れた星の欠片と、亀のおじいさんの言葉が示す次の冒険――リディアの心は、新たな発見への期待でいっぱいだった。
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