終焉列島:ゾンビに沈む国

ねむたん

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翌朝、俺たちは予定通り罠の設置と釣りの実践を進めることにした。

朝食を手早く済ませ、手分けして作業に取り掛かる。

「昨日目をつけた獣道、早速仕掛けるか」

俺と藤木、それに高橋が旅館裏の獣道へ向かった。

「まずはくくり罠の設置だな。これが一番簡単で、鹿くらいなら十分捕まえられるはず」

くくり罠とは、ワイヤーやロープを地面に固定し、動物が踏むと足を締め付ける仕組みの罠だ。ネットで調べたやり方を参考にしながら、倉庫から持ち出したワイヤーとペグを使って簡易的なものを作る。

「これ、ちゃんと機能するか?」

藤木が不安そうに見つめるが、高橋が手際よく調整していく。

「獣道の幅と高さに合わせてワイヤーをセットすれば、うまくいくはずだ。あとはエサを撒いて誘導する」

「エサは何にする?」

「とりあえず、リンゴと野菜の切れ端。鹿はこれで十分寄ってくる」

仕掛けを整え、周囲の草で少しカモフラージュする。

「……よし、あとは待つだけだな」

「一日二日でかかるとは限らないけど、ここなら可能性はある」

「じゃあ、もう一カ所仕掛けよう」

罠をもう一つ設置し、俺たちは旅館へ戻った。

***

一方、安田と斉藤は、旅館近くの小川へ向かっていた。

「仕掛けだけど、簡易的な延べ竿を作ることにした」

高橋が倉庫で見つけた適当な竹の棒を使い、そこに糸と針をセットする。

「餌は?」

「とりあえず、土を掘ってミミズを探してみた。数匹見つかったから、これでやってみる」

「おお、釣れるか?」

安田が興奮気味に川を覗き込む。

小川は流れが緩やかで、水も澄んでいる。水面の下には小さな魚影がちらほら見える。

「……いけるんじゃね?」

試しに針を落とし、じっと待つ。

数分後──

「きた!」

斉藤が竿を少し持ち上げると、小さな魚が跳ねる。

「やったな!」

「種類は分からんが、とにかく魚だ」

「よし、もっと釣るぞ」

その後も慎重に針を落とし、小ぶりな魚を数匹釣り上げた。

「……これ、何の魚だ?」

「たぶん、カワムツかウグイあたりじゃね?」

「食えるか?」

「まあ、食えなくはない。泥抜きすれば普通にいけるはずだ」

釣果は五匹。十分な量とは言えないが、試しに食べるには悪くない。

「旅館に戻って、泥抜きしてみよう」

***

昼前に旅館へ戻り、罠の設置と釣りの結果を報告し合う。

「魚、釣れたぞ」

「おお、すげぇ! ちゃんと食えそうか?」

「とりあえず、泥抜きしてから焼いてみる」

安田が満足げに魚を並べる。

「罠のほうも設置完了だ。一両日中には結果が出るかもしれない」

「山菜採りも引き続きやるとして、これで食糧のバリエーションは増えそうだな」

旅館にこもる以上、食料の確保は最重要課題だった。

「……さて、そろそろ昼飯にするか」

俺たちは釣った魚をさばき、焚き火で焼く準備を始めた。

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