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第二章 旅立ち編
第48話 真相
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「ステラさん、少しお話いいですか」
「はい。あさひ様」
「俺はステラさんのご主人様を一緒に探す旅に出ましょう、と誘いました」
「はい。私は本当に嬉しかったです」
「旅の末にご主人様を探すことができたら俺はステラさんの元を離れるつもりです。ステラさんのご主人様への思いは何度も伺ってます。だから、ご主人様が見つかれば………俺はもうステラさんの側にいるべきではない」
「あさひ様………」
「でも、この旅を始める時はそんな事はずっと先になると勝手に思ってました。だから、俺はもっとステラさんとずっと一緒にいられると思ってた。でも、ルーシーが迎えに来た。神託が下った。俺には詳しい事情はわかりませんが、きっと近いうちに何かが起きるんだという確信はあります。だから……ステラさんとのお別れがもしかしたら、凄く近い未来かと思うと………少しでもステラさんと一緒にいたかったんです」
俺は話を続ける。
「何もわからない俺をここまで面倒見てくれてありがとうございました。俺は異世界から来ました。こんな俺の側にずっといてくれてありがとうございます。俺はステラさんのことが好きです。本当に大好きです。だから………ステラさんは絶対に幸せになってください!俺はステラさんのことずっと応援してますので!」
ああ、言えた。俺がステラさんのことが好きなことが伝えられた。感謝の気持ちと好きだと言うこと。これだけ伝えられればいいんだ。ステラさんが幸せになってほしいと心から思っている。
「あ、あさひ様。ありがとうございます。こんな私のことを好きと言っていただいてありがとうございます。」
ステラさんが泣き出す。涙が止まらない。
俺はステラさんが落ち着くまで待った。
ステラさんがそっと俺の手を繋いできた。
「このまま、あさひ様の温もりを感じながら寝てよろしいでしょうか」
「はい。もちろんです」
その日から俺とステラさんは手を繋いで寝た。
ステラさんは何かを話そうとしていたが、話せなかったようだ。俺はそれでもよかった。ステラさんと残り僅かかもしれない時間を大切にしようと思った。
その後順調に森を進んだ。途中からマップ表示には森以外の部分も表示されるようになった。マップ表示レベルも上がり拡大、縮小で見ることができるようになった。森を抜けて一番近くの町が俺にも確認できるようになった。
俺はこの世界に来て一年。初めてアルバ大森林の外に出た。景色はただただ広い田舎の風景だった。
そして俺とステラさんは街道に出て町を目指した。町の付近で魔法陣を設置し、ルーシー達を呼ぶつもりだ。大幅に日数を短縮することができたと思う。
街道で盗賊に襲われている貴族を助けてお礼をしてもらう的なテンプレはなかった。
あと二日で町に着くというところまで来た。俺とステラさんのスピードで移動して二日なので、徒歩ならまだ結構な日数がかかるだろう。
ユヅキは森を抜ける頃から妙に静かだ。何か考え事をしているようだ。
【ルーム】にいる時はいつもと変わらないのであまり心配はしていなかった。
日も暮れてきたので、俺たちは街道から少し離れた場所に最後の野営を設置する。
明日進めるだけ進んでルーシー達を迎えに行く。
その後はみんなで移動することになるだろう。
いつものようにテントでステラさんと雑魚寝して手を繋いだ。ああ、この時間ももう終わってしまうんだと感じた。ステラさんの手の温もり、触れ合う腕の温もり。その時ユヅキが俺とステラさんに声をかけた。
(ステラさん、イーグリア王国には何があるの?ステラさんはイーグリア王国を目指していた。そしてルーシー達がステラさんとあさひをイーグリア王都に連れて行きたいと迎えに来た。偶然とは思えない。神託とは何?)
それは俺も気になっていた。でも聞けなかった。
「……そうですね………お話するべきですね。ユヅキ様、あさひ様、イーグリア王国に着いてから話そうと思っていましたが、お話させてください」
「まず、この事実を話す前に、これからお話することを知っているのは私とイーグリア国王オスカー様、王妃アメリア様、聖女ソフィア様だけになります。私の一存で話してはいけないと思い、黙っていました。申し訳ありません」
「ですが、神託にはあさひ様も関わっています。なぜ関わっているかはわかりません。もしかしたら私があさひ様を巻き込んでしまったのかもしれません。ですからお話させてください」
「はい。あさひ様」
「俺はステラさんのご主人様を一緒に探す旅に出ましょう、と誘いました」
「はい。私は本当に嬉しかったです」
「旅の末にご主人様を探すことができたら俺はステラさんの元を離れるつもりです。ステラさんのご主人様への思いは何度も伺ってます。だから、ご主人様が見つかれば………俺はもうステラさんの側にいるべきではない」
「あさひ様………」
「でも、この旅を始める時はそんな事はずっと先になると勝手に思ってました。だから、俺はもっとステラさんとずっと一緒にいられると思ってた。でも、ルーシーが迎えに来た。神託が下った。俺には詳しい事情はわかりませんが、きっと近いうちに何かが起きるんだという確信はあります。だから……ステラさんとのお別れがもしかしたら、凄く近い未来かと思うと………少しでもステラさんと一緒にいたかったんです」
俺は話を続ける。
「何もわからない俺をここまで面倒見てくれてありがとうございました。俺は異世界から来ました。こんな俺の側にずっといてくれてありがとうございます。俺はステラさんのことが好きです。本当に大好きです。だから………ステラさんは絶対に幸せになってください!俺はステラさんのことずっと応援してますので!」
ああ、言えた。俺がステラさんのことが好きなことが伝えられた。感謝の気持ちと好きだと言うこと。これだけ伝えられればいいんだ。ステラさんが幸せになってほしいと心から思っている。
「あ、あさひ様。ありがとうございます。こんな私のことを好きと言っていただいてありがとうございます。」
ステラさんが泣き出す。涙が止まらない。
俺はステラさんが落ち着くまで待った。
ステラさんがそっと俺の手を繋いできた。
「このまま、あさひ様の温もりを感じながら寝てよろしいでしょうか」
「はい。もちろんです」
その日から俺とステラさんは手を繋いで寝た。
ステラさんは何かを話そうとしていたが、話せなかったようだ。俺はそれでもよかった。ステラさんと残り僅かかもしれない時間を大切にしようと思った。
その後順調に森を進んだ。途中からマップ表示には森以外の部分も表示されるようになった。マップ表示レベルも上がり拡大、縮小で見ることができるようになった。森を抜けて一番近くの町が俺にも確認できるようになった。
俺はこの世界に来て一年。初めてアルバ大森林の外に出た。景色はただただ広い田舎の風景だった。
そして俺とステラさんは街道に出て町を目指した。町の付近で魔法陣を設置し、ルーシー達を呼ぶつもりだ。大幅に日数を短縮することができたと思う。
街道で盗賊に襲われている貴族を助けてお礼をしてもらう的なテンプレはなかった。
あと二日で町に着くというところまで来た。俺とステラさんのスピードで移動して二日なので、徒歩ならまだ結構な日数がかかるだろう。
ユヅキは森を抜ける頃から妙に静かだ。何か考え事をしているようだ。
【ルーム】にいる時はいつもと変わらないのであまり心配はしていなかった。
日も暮れてきたので、俺たちは街道から少し離れた場所に最後の野営を設置する。
明日進めるだけ進んでルーシー達を迎えに行く。
その後はみんなで移動することになるだろう。
いつものようにテントでステラさんと雑魚寝して手を繋いだ。ああ、この時間ももう終わってしまうんだと感じた。ステラさんの手の温もり、触れ合う腕の温もり。その時ユヅキが俺とステラさんに声をかけた。
(ステラさん、イーグリア王国には何があるの?ステラさんはイーグリア王国を目指していた。そしてルーシー達がステラさんとあさひをイーグリア王都に連れて行きたいと迎えに来た。偶然とは思えない。神託とは何?)
それは俺も気になっていた。でも聞けなかった。
「……そうですね………お話するべきですね。ユヅキ様、あさひ様、イーグリア王国に着いてから話そうと思っていましたが、お話させてください」
「まず、この事実を話す前に、これからお話することを知っているのは私とイーグリア国王オスカー様、王妃アメリア様、聖女ソフィア様だけになります。私の一存で話してはいけないと思い、黙っていました。申し訳ありません」
「ですが、神託にはあさひ様も関わっています。なぜ関わっているかはわかりません。もしかしたら私があさひ様を巻き込んでしまったのかもしれません。ですからお話させてください」
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