創造眼〜異世界転移で神の目を授かり無双する。勇者は神眼、魔王は魔眼だと?強くなる為に努力は必須のようだ〜

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第二章 旅立ち編

第48-2話 真相

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「話は20年以上前の話になります」

「かつて、勇者様、竜騎士オスカー様、賢者アメリア様、聖女ソフィア様、ご主人様、それと私は大魔王バレルと戦いました。そして、激しい激闘の末、なんとか大魔王バレルを倒しました。倒したはずでした。私達は喜び、安堵し油断していました。しかし、大魔王バレルは生きていた…………最後の力を使い、勇者様を道連れにしようとしたのです。咄嗟のことで誰も動けませんでした。しかし、ただ一人動いたのがご主人様です。勇者様を守る為、庇うように前に出ました。大きな光が三人を包んでいました。その中には誰も入れず、私達はただ見ていることしかできませんでした。そしてしばらくして光が消えました」

「そこには大魔王バレルはいませんでした。残っていたのは大魔王の呪いを掛けられ倒れていたご主人様と勇者様でした」

「わたし達はありとあらゆる回復魔法、呪い除去を行いましたが、お二人は目覚めませんでした。わたし達はどうするべきか考えました。聖女ソフィア様の魔法を持ってしても解く事ができない呪い。その日から世界中の呪いを解く方法を調べました。呪いを解く方法を見つけるまでご主人様と勇者様の肉体は聖女ソフィア様の結界魔法によって保存する事になりました。場所はイーグリア王国の王都のとある場所になります。これは極秘中の極秘で知っているのは大魔王バレルと戦った私達だけです。そして今も呪いを解く方法は見つかっていません」

「そ、そうだったんですね。な、なぜ極秘にする必要があったんですか?世界中に発表して呪いを解く方法を探した方が良かったのでは?」

「勇者様は【神眼】、ご主人様は【魔眼】をお持ちでした。【神眼】【魔眼】共に神の眼。その力はあまりに強大。それを狙おうとする悪しき者は多いのです。力のない状態の勇者とご主人様。どこかに漏れれば必ず神の眼を自分の物にしようと考える者は現れます。勇者様とご主人様を守る為、オスカー様達はお二人は大魔王と相打ちになり死んだと世界に発表しました」

 神の眼は狙われるのか。その眼を自分の力に変えようとする者がいるのか………

「そうなんですね。じゃあ、俺の眼も………」

「はい。あさひ様の【創造眼】が世に知れ渡れば狙われてしまう可能性があります。私はあさひ様に初めてお会いした時に、他人事には思えなかったのです。ですから、あさひ様には力を付けていただきたかった。死んで欲しくなかったのです」

 そ、そうか。衝撃的な話過ぎて理解が追いつかない。ステラさんのご主人様はイーグリア王国にいるのか。ん?それなら、なぜステラさんはイーグリアにいないんだ?

「なぜステラさんはご主人様のいるイーグリアに住もうと思わなかったのですか?」

「色々と複雑な事情もありまして………大魔王バレルは人族を滅ぼすと宣言しました。魔人族対人族。しかしご主人様は人族側に付きました。これには色々な事情があるのですが、魔人族の私にはその当時、人族の国で暮らす事は難しかったのです。他にも理由はあるのですが、私がアルバ大森林にある、あの場所を守りたかったのも大きな理由です。あの家はご主人様と私が世界中を旅する時に拠点にも使っていた場所で私にとって大切な場所でした。ご主人様が目覚めた時にまたいつでも戻って来れるようにしておきたかったのです」

 そうなのか、色々複雑な事情があってステラさんも説明しきれなさそうだな。

「話が逸れてしまいましたね。今回神託が下り、私とあさひ様が呼ばれた。つまり、あさひ様がなんらかのことに関わってしまうということ。私達の為にあさひ様にご迷惑をお掛けしてしまうかもしれない。今なら……今ならあさひ様をどこか安全な場所に私が匿うことができます。もしかすると、何か危険なことにあさひ様を巻き込んでしまう。そんな事はできない。私はずっと迷っていました。あさひ様は誰にも知られず安全な場所で生活していただいた方が良いのではないか?私だけが王都に向かった方が良いのではないか?ずっと考えていました。しかし、それはあさひ様とのお別れを意味する事で、私には決断することができませんでした。本当に申し訳ありません。これは私があさひ様と一緒にいたいという我儘が起こしている状況なのです」

(そういうことだったのね。つまりステラさんのご主人様と勇者様は王都にいるのね。ただし、呪いで目覚める事ができない。そして、女神様からの神託が下った。これはあさひの【創造眼】が呪いを解く鍵になる事は間違いなさそうね………ステラさん、話してくれてありがとう。イーグリアに行かなければいけない理由はわかったわ)

 なぜ、大魔王バレルと第五魔王アレクは敵対したのだろう?アレク様とステラさんは魔人族なのに。そもそも古い本には魔人族は領土拡大とかしてこなかったとあった。なぜ大魔王バレルは人族を滅ぼすと宣言したのだろう?疑問はたくさんあった。

 でも、それは過去のこと。現実として20年以上、勇者様とご主人様は眠ったまま聖女ソフィア様の結界魔法で保存された状態だという事。俺が行く事で何か解決できるのかもしれない。

 創造神様は間違いなくこの事を知っていたのだろう。俺をステラさんの元に転移させた。その上で自由に生きろと言ってくださった。つまり選択権を俺に与えてくださった。

 迷う事はない。俺に何ができるかは分からないが、ステラさんの為になるなら俺は行こう。いいか?ユヅキ?

『もちろんオッケーよ。私はダーリンとどこまでも一緒に行くわ』

「ステラさん、一緒にイーグリアへ行きましょう。俺に何ができるかはわかりませんが、俺はステラさんの為なら何でもします」

(そうよ。ステラさん!)

「あさひ様、ユヅキ様………ありがとうございます。何か、もし危険な事があれば私はお二人をこの命に変えても護ります」

(ダメよ。ステラさん。ステラさんが死んだら、ラッキースケベなあさひが、またステラさんの裸見れなくなっちゃうじゃない♪)

「お、おい!ユヅキッ!その話は今関係無いだろ!」

 くそっ、ユヅキめ。この状況でそんな事言いやがって、完全記憶師匠があの時の事を鮮明に思い出させてくれる。ああ、ステラさんの裸。いつ思い出しても素晴らしい。いや、違う。今はそんな事を考えている場合じゃない。

「くすくすくすっ。そうでしたね。あさひ様には一度見られてしまいましたね。あの後のあさひ様は大変なことになってましたね。頭取とか銀行とか左遷で奴隷とか、私の意味の分からない事を仰ってました。くすくすくすっ」

「ス、ステラさん。そ、その事は忘れてください!俺も深く反省してたんです」

(ぷぷぷ。あははっ。思い出したら笑えてきた。あははっ)
 く、そ、俺の過去の汚点を。ユヅキめっ!

「くすくすくすっ、あさひ様、またいつかラッキースケベ?お待ちしていますね。くすくすくすっ」

 ステラさんはそう言って俺に微笑んでくれた。俺はステラさんのこの笑顔が大好きなんだよ。

 ん?ラッキースケベ、いいのか?許可が出たぞ。いやいや、良い訳が無い。狙ってやったら、ラッキーが消えてただのスケベだ。


こうして、俺とステラさん二人の最後のテント生活は終わった。ユヅキは場を明るくする為に、わざとあんな事言ったんだと思う。ありがとうユヅキ。

俺はいつもよりも少し強くステラさんの手を握り締めて寝た。ステラさんもそれに応えてくれていた。


これでいいんだ。
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