闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

文字の大きさ
187 / 1,010

影響

「「「ええーーーーー!!!?」」」

 それには流石の部員達も大ブーイングだ。

「何でですか?!」

「どうして急に?!」

 部員の質問はもっともだ。
 今まで何の問題もなくやって来たのに、ここへ来て教育委員会は一体どうして?

「日曜日に関しては、成長期の子どもへの体への負担と、あとは働き方改革ってヤツだ」

 監督の説明に「あ、それ知ってる」「聞いたことある」と声が上がる。

「ブラック部活ってあるもんな~。教師の仕事と部活動の監督の両立が大変って…」

 それなら仕方ないな…と部員が顔を見合わせている側で、祐羽は顔面蒼白になっていた。

「試合や練習試合の時は大丈夫だから、これから短時間集中して練習していくぞ!」

「「「はいっ!!」」」

 部員達は力強く返事をすると、帰宅する祐羽にそれぞれ声を掛けてさっそく練習へと散っていく。

 これは子ども達への配慮や教師への働き方改革なんかじゃない。

「…九条さんだ」

 祐羽の言葉は、部員達の声に掻き消されて誰の耳にも届かなかった。

 その後、祐羽は挨拶をしてフラフラと体育館を出た。
 下駄箱で靴に履き替えると、いつもより広く感じる門までの道程を歩く。

 監督の話を聞きながら尤もらしい理由から、他の部員同様に仕方ないと思っていた。
 時代の流れ、世論の意見。
 今はネット社会、少しの選択ミスが大きくなってあっという間に世の中へと拡散されてしまう。
 教育委員会もそれを踏まえての決定だと思っていたが、話の途中脳裏に思い浮かんだのは誰でもない九条だった。

 九条が言っていたではないか。


『月ヶ瀬祐羽の高校のバスケ部に、日曜の部活を休ませるようにさせろ』

『平日の部活も時間を確認して、あまり遅くまでさせるな』


 九条のたった一言で、決まってしまったのだ。
 教育委員会をも動かしてしまう九条という存在。
 その強大な力に、本当の意味で恐怖を覚えた。



※あけましておめでとうございます!本年もどうぞ宜しくお願い致します。
(お正月企画の小説については、近況ボードをお読みください。)
感想 162

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

恋人に好きな人が出来たと思ったら、なにやら雲行きが怪しい。

めっちゃ抹茶
BL
突然だが、容姿も中身も平凡な俺には、超絶イケメンの王子と呼ばれる恋人がいる。付き合い始めてそろそろ一年が経つ。といってもまだキスもそれ以上もした事がない健全なお付き合い。王子は優しいけど意地悪で、いつも俺の心臓を高鳴らせてくる——だけどそれだけだ。この前、喧嘩をした。それきり彼と話していない。付き合っているのか定かじゃない関係。挙句に、今遠目から見つけた王子の側には可憐な女の子。彼女が彼に寄り掛かって二人がキスをしている。 その瞬間、目の前が真っ黒になった。もう無理だ。俺がスイッチが切れたようにその場に立ち尽くした、その時だった。前にいる彼から聞いたこともない怒声が俺の耳に届いたのは。 ⚪︎佐藤玲央……微笑みの王子と呼ばれ、常に笑顔を絶やさない。物腰柔らかな姿勢に男女問わずモテる ⚪︎中田真……両親の転勤で引っ越してきた転校生。平凡な容姿で口が悪いがクラスに馴染めず誰とも話さないので王子しか知らないし、これからも多分バレない ※全四話、予約投稿済み。 Rは書こうか悩み中です。本編に攻めの名前が出てこないの書き終わってから気が付いた。3/16タイトル少し変更しました。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

人気俳優に拾われてペットにされた件

米山のら
BL
地味で平凡な社畜、オレ――三池豆太郎。 そんなオレを拾ったのは、超絶人気俳優・白瀬洸だった。 「ミケ」って呼ばれて、なぜか猫扱いされて、執着されて。 「ミケにはそろそろ“躾”が必要かな」――洸の優しい笑顔の裏には、底なしの狂気が潜んでいた。 これは、オレが洸の変態的な愛情と執着に、容赦なく絡め取られて、逃げ道を失っていく話。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。