闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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似ているのは

 コーナーをグルリと一回りした結果、九条の持つカゴの中には菓子箱が7箱入れられていた。
 
 九条の部下への土産に関して何がいいか、人数は何人かを訊いてみたが「必要ない」とピシャリと払い除けられてしまった。
 それならば中瀬に連絡を取って確認する事を伝えると、渋々だが九条が答えてくれた。
 それなら初めから教えてくれたら良かったのに、と思わないでもなかったが、とにかくこれで全員分の土産物を確保出来た事になるが、やはり自分も欲しくなる。
 
「あの…、今度はあっちも見ませんか?」

 遠慮がちに声を掛けると「好きにしろ」と返ってきたので、好きにさせてもらうことにする。
 せっかく来たのに、菓子コーナーだけではもったいない。
 先程より客も減り店内が歩きやすい為、祐羽はスムーズにお目当てのコーナーへと向かい辿り着いた。
 そこで、さっそく視線をキョロキョロとさせる。

 そこは雑貨コーナーで、ハンカチやタオル、可愛いカップやお皿が並んでいた。
 その横に続くの文房具コーナーで、ところ狭しと品物が並べてある。
 クリアファイルにボールペン、他にもノートからペンケースと様々だ。
 使い勝手がいいのは、文房具だろう。
 そんな色とりどりの文具に目移りしながら移動していくと、祐羽の心は浮き足立つ。

か、可愛い!!

 そこには、海の生き物達がぬいぐるみとなって鎮座していた。
 小さい物から大きな物まで。

 いい年した高校生だが、ぬいぐるみには弱いのだ。
 自分の部屋にもぬいぐるみが結構あったりする。
 子どもの頃から好きで、亮介が買って来たりもするので男にしては多い方だ。
 一時サヨナラしようとも思ったが、愛着もあったし、あの目で見つめられるとダメで結局ぬいぐるみと暮らしていた。
 とはいえ、集めるのは辞めると決めたのに、こうしてついつい手に取ってしまう。

ペンギンやアザラシといった定番の物から、エイやサバといった面白い物まで幅広いラインナップだ。

 そんな中で手に取ったのはシャチだ。
 シャチのショーを見てはいないが、手にしたのには訳がある。

 シャチが1番好きということもあるが、もうひとつ。

 似てるんだよね…九条さん。

 中くらいサイズのシャチを手にして、祐羽はシャチのぬいぐるみを見つめ、それから九条の無駄に整った顔を盗み見た。
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