闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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これって、なんか所謂運命とか?
いや、祐羽は男だから無いけど。
でも可愛いからな~また早く連絡して、遊びとかに誘おう。

茉奈なんて二の次だ。と彼女の顔を頭の隅に追いやりつつ、直人はスマホを鞄に入れながらそう思った。

祐羽、ほんと変わんねぇな。
まぁ大きくなったし、顔つきも少し…。
いや、俺、何考えてる?バカだなぁ~よし、今度誘って遊ぼう!

バイト調整して休み合わせよう。と慶太郎は思いながら、スマホを鞄に入れようとしている祐羽のつむじを見つめた。

「さて、どうする?」

直人が言った。

「確かに~そうだな、せっかく再会出来たしなぁ。どっか店に寄ってなんか食べて帰るか?」

慶太郎がそう提案して直人が「いいな」と同意した。
少し薄暗くなってきたとはいえ、まだ夕方。
しかし、肝心の祐羽が眉を垂らした。

「ご、ごめん。僕、今日は無理なんだ…帰らないと…。ごめんね」

心底申し訳なさそうに謝る祐羽に、残念だが否定的なことばを投げられる程ふたりは鬼畜ではない。

「そっか~残念だな。何、もう帰らなきゃ家の人が心配するとか?」

「えっ!?そ、そうなんだ。本当にごめんね」

再び頭を下げた祐羽はキョロキョロと辺りを見回した。

「え~っと、じゃ、じゃぁ僕はここで」

「えっ、何?どうせなら一緒に駅まで行こうぜ」

慶太郎が提案するが、祐羽は首を横に振る。

「いや、僕、迎えに来て貰うことになってるからここで待つよ」

祐羽がそう言ってふたりを見上げた。
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