闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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九条が背後で溜め息をついたのに気がついた祐羽は、ハッとして振り返った。

う…また僕、九条さんを…。

九条放置事件。
水族館デートの時を思い出し慌てるが、時既に遅し。
とはいえ九条は怒った様子は無く、いつもの様子で身支度を始めた。
その姿にホッと胸を撫で下ろしながら、これからは気をつけよう…と己の突っ走りを反省するのだった。





「おはようございます」

10分後。
時間きっかりに眞山達がやって来た。
頭を下げる眞山と中瀬に祐羽も九条の後ろから顔を出して頭を下げた。

「おはようございます。今日も宜しくお願いします」

そしてホテルを出て車寄せには昨日も車を運転してくれた柳が居た。

「おはようございます」

頭をきちっと下げる柳に祐羽も頭を下げて挨拶をする。

「おはようございます。えっと、柳さん…今日も宜しくお願いします」

まだ慣れなくてぎこちない挨拶をする祐羽だが、精一杯笑顔を見せた。
すると、柳も目元を細めて微笑んだ。

おおっ!!柳さん、笑ってくれた!

それだけで祐羽の気持ちは軽くなる。
足取り軽く開けられたドアから乗り込むと、さっそく車が発車する。

「今日は厳島神社ですね!」

祐羽が嬉々として隣の九条に言うと、助手席から眞山が申し訳なさそうに顔を向けてきた。

「神社へは少しお待ち頂きます。その前に少し遅くなりましたが、朝食を摂りに行きますので」

言われてみれば…お腹空いたなぁ…。


そう思うと何だかお腹が鳴りそうになるが、車内で鳴らすなんて、さすがに恥ずかしすぎる。

祐羽はムンッと意識とお腹に力を込めた。
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