闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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うっかり長くなってしまい申し訳ないと謝り、回廊をゆっくり進む。
すると平舞台やその先に大鳥居が見えたりと壮大な景色があって感嘆するが、それは他の観光客も同じ様だ。
列を成してベストポジションでの撮影をしている。
これは順番を待つのは難しそうだ。

「時間もありませんので」と眞山に言われて諦めて先を進むことにした。

他にも参拝する場所はあるが、時間も限られているので仕方ない。

「でも安心して下さい。厳島神社は島自体がパワースポットですから。そして客神社と先程の本殿で祐羽くんの学業成就もですし社長の勝負運や金運も私達でしっかりお願いしておきましたから」

「えっ、そうなんですか?!あ、ありがとうございます!」

祐羽は驚いて、後ろから来る組員を見た。
すると、ウンウンと全員が頷いてくれている。
九条の事と組織の発展については本当で、自分の学業についてはたぶん眞山くらいしかオマケで願ってはくれてないだろう。
けれど、その話に合わせてくれる優しさが嬉しい。
もう、それで気持ち的に満足だった。
十分ご利益を貰ったということで、祐羽達は最後に神社でお守りを購入することにした。

他のメンバーは買う予定は無かったが、祐羽の「お守り買いましょう」の言葉で購入することに。
祐羽は自分へ『学業成就』、そして九条へは…。

「九条さんには、これを。どうぞ」

「…」

『健康長寿』を購入して渡した。

健康長寿のお守りに眞山は笑いを堪え、中瀬達は冷や汗を流した。
暑い夏だというのに、九条が怒りはしないかと組員の背中は冷たい。

「九条さんはヤクザのお仕事もしてるから危ないこともありそうですし」

九条さんには元気で長生きしてほしい。

ニコニコする祐羽と反対に、その場の全員、側にたまたま居た観光客も一緒に固まった。

そんな祐羽に九条が「…お前にも買ってやろう」と購入して渡してくれたのは。

『厄除け』だった。

それを見て「確かに」と、中瀬が小さく呟いた。
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