闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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「嫌ですよ?無茶しないでください。絶対に三人で逃げましょうね!?」
「…ああ。そうだな」
  祐羽の言葉に中瀬が優しく笑った。
「だけど、逃げられる時は迷わず逃げろ」
「僕達が人質だと、隆成さんや九条さんの負担になるからね」

  負担…そうだよね。
  僕達が捕まらなかったら、九条さん達が危ない目にあうこともなかったんだ。 
  悪い相手の言うことなんて知らんぷりしてればいいんだもんね。
  なのに捕まって迷惑かけてる…。

「そこで逃げる時の話なんだけどさ」
  祐羽が思案していると、中瀬が提案と手を挙げた。
「車の動きからして、逃げるとしたら真正面の道を出て右側だと思う。街までひたすら下ることになるかもだけど…」
「さすが中瀬くん。体感だけで分かるなんて尊敬するよ」
  外崎が両手を口に当てて目をキラキラさせた。
  祐羽も同じく尊敬の眼差しを向けると、中瀬が照れつつ先を続ける。
「途中民家があれば助けを求められるかも、電話貸して貰うとか。だけど途中で車が通っても、助けを呼ぶ相手は選ぶこと。男だけの車はダメだから!」
「え?何でですか?!」
「あーのーな~」
  祐羽が首を傾げる隣で外崎も同じ顔をしていた。
「外崎さんも!あのですね、敵が必ずしもスーツ着てるとかジャージ姿とは限らないんですよ?顔だって強面から優男風まで見分けつかないでしょう?」
「言われてみれば」
「確かに私も親分衆とかなら少しは顔が分かるけど、殆ど知らないな…」
  祐羽と外崎が理解した様で、中瀬がはぁっと溜め息をついた。
「それに、ふたりとも自覚が足りない!」
「?」
「自覚?」
  祐羽が眉を寄せて疑問符を浮かべると、またも同じ様に外崎も眉を寄せる。
「外崎さん、もう忘れたんですか?!あなたは男だけど美人です!!そんじょそこらの女より断然!!」
  ビシッと厳しく言われながら指を差されて外崎が怯む。
  そして今度は祐羽に中瀬の視線が向いて、ビクッとしてしまう。
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