闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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  そんな言われ方をして、思わずジト目を向けた。
「おい。可愛い顔してどうした」
  しかし、それが仇となりおかしな返しを直撃する羽目に。
  意地悪く甘い口調と共に微かに笑われる。
「か、かわ、かわ、かわーっ?!!」
  その台詞に、祐羽は顔を真っ赤にして、それから両手で覆った。

  九条さんが、九条さんが恥ずかしい台詞言った!!
  この九条さんはきっとニセ者だーっ!!

  なんて思って心で叫び悶えていたら、今度は抱き込まれてしまった。
「って、うわーっ!!?」
  なんでもかんでも突然なのだから本当に困る。
「またっ、急に、もう!!あっ、ンンッ?!」
  嗜めようとムムッと顔を向ければ『うるさい』と言うようにキスで塞がれる。 
  案の定、九条の巧みなキスで反論を封じられ、静かになる自分が情けない。
  百戦錬磨であろう九条に、祐羽が勝てるはずがないのだ。
  祐羽が目を蕩けさせたのを見計らって九条が漸く解放してくれる。
  くったりして、その大きな胸に抱き込まれ祐羽が怒りを忘れて温かさを堪能していると、部屋のチャイムが鳴った。
  その音にドキッとして姿勢を正した。
  それから、ある可能性に思い当たる。
「あっ!きっと中瀬さん達ですよ!!」
  九条の腕からモゾモゾしてすり抜けた祐羽は、照れを隠しながら「ささっ、行きましょう九条さん!!」と、小走りにドアへと向かうのだった。


◇◇◇◇◇

  それからの数日。
  大きな事件が起きて怖い思いもしたが、最後は皆で観光したりと楽しい思い出が沢山できた祐羽は大満足だった。
  ある意味単純な作りをしている脳ミソを誉めてやりたいものだ、と九条に思われてるとも知らず呑気に過ごした。
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