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外出
祐羽は自室で着替えを済ませると、洗面所で身仕度を整えた。
少し痛む脇腹も湿布のお陰か、当たらなければ何とか大丈夫そうだ。
「これから出掛けてくるね」
「えっ⁉ 大丈夫なの?」
祐羽の言葉に、香織が驚いて顔を見てくる。
「無理するなよ。何処に行くんだ?父さんが車で連れていってやるぞ⁉」
意気込む亮介に、祐羽は苦笑いを浮かべる。
これから携帯を受け取りに行くのだが、連れて行って貰う程ではない。
それに昨日は散々迷惑をかけているのだから、これ以上は心配をさせたくなかった。
携帯を落としたとなると、またまた迷惑をかけることになるのは目に見えている。
たかが、落とした携帯を受け取って帰るだけだ。
帰りに心配かけたお詫びとして、二人の好きなスイーツでも買って帰って喜ばせてあげよう。
祐羽にはそんな思いもあった。
「あ、お小遣い…貰いたいんだけど。いいかな?」
祐羽の家ではアルバイトは禁止になっていた。
高校生になったのだからやってみたい気持ちもある。
けれど、過保護な亮介が首を縦には振らないのだ。
なので、欲しい時に両親にお願いをして貰うという形になっていた。
「五千円あったら足りる?」
そう香織に尋ねられて、祐羽は口ごもる。
預り金として三千円、引き渡し金として二千円と言われていた。
それに加えて普段は乗らない電車代と、帰りに両親へのプレゼントとしてスイーツを買いたい。
昨日、財布に入っていたお金も結局あれから巻き上げられていたし、小銭も電車代で削ってしまって残りが少なく心もとない。
「ほら、1万 ‼これで足りるだろ?」
「あぁっ ‼お父さん、ありがとう‼‼」
亮介が一万を差し出し微笑む。
祐羽は、そんな何も言わなくても自分の言えない気持ちをいつも察してくれる優しい父親が大好きだった。
勢いよく抱きつくと、亮介も抱き締め返してくる。
顔は蕩けているのが一目瞭然だった。
「もうっ‼ あなたってば、ほーんとゆうくんには甘いんだから‼」
いつもの事とはいえ、そんな亮介に呆れを隠せない香織だった。
祐羽は亮介から貰った一万円札を大事に財布に入れると、鞄を斜めに掛ける。
それから玄関で靴を履くと、見送る両親に顔を向けた。
「それじゃぁ、行ってくるね」
祐羽が手を振ると、亮介が「やっぱり送る」と言って駄々を捏ねて聞かないので「それじゃぁ…」と駅まで連れて行って貰った。
「帰りも迎えに来るから、電話を入れるんだぞ?」
「うん。分かった。電話するね」
亮介にしっかりと約束をされた祐羽は、頷きながら車を降りた。
「じゃぁ、行ってきます!あ、お父さん。帰りの運転も気をつけてね」
「ゆ、祐羽~ぁ~‼」
息子の優しい言葉に、思わず泣き出しそうになった亮介だった。
亮介に見送られて祐羽は駅構内へと向かった。
「ん~っと、場所は昨日の隣駅で降りたらいいんだっけ?」
構内に入り切符売り場で金額等を確認して購入する。
それから祐羽は、慣れない人混みをなんとか避けながら改札へと向かう。
自動改札を潜り抜けてホームへ着くと、電工掲示板を確認した。
「あと、二分か…」
次の電車は二分後にホームへと着く。
示された到着時刻を確認した祐羽は、ホッと一息ついた。
少し痛む脇腹も湿布のお陰か、当たらなければ何とか大丈夫そうだ。
「これから出掛けてくるね」
「えっ⁉ 大丈夫なの?」
祐羽の言葉に、香織が驚いて顔を見てくる。
「無理するなよ。何処に行くんだ?父さんが車で連れていってやるぞ⁉」
意気込む亮介に、祐羽は苦笑いを浮かべる。
これから携帯を受け取りに行くのだが、連れて行って貰う程ではない。
それに昨日は散々迷惑をかけているのだから、これ以上は心配をさせたくなかった。
携帯を落としたとなると、またまた迷惑をかけることになるのは目に見えている。
たかが、落とした携帯を受け取って帰るだけだ。
帰りに心配かけたお詫びとして、二人の好きなスイーツでも買って帰って喜ばせてあげよう。
祐羽にはそんな思いもあった。
「あ、お小遣い…貰いたいんだけど。いいかな?」
祐羽の家ではアルバイトは禁止になっていた。
高校生になったのだからやってみたい気持ちもある。
けれど、過保護な亮介が首を縦には振らないのだ。
なので、欲しい時に両親にお願いをして貰うという形になっていた。
「五千円あったら足りる?」
そう香織に尋ねられて、祐羽は口ごもる。
預り金として三千円、引き渡し金として二千円と言われていた。
それに加えて普段は乗らない電車代と、帰りに両親へのプレゼントとしてスイーツを買いたい。
昨日、財布に入っていたお金も結局あれから巻き上げられていたし、小銭も電車代で削ってしまって残りが少なく心もとない。
「ほら、1万 ‼これで足りるだろ?」
「あぁっ ‼お父さん、ありがとう‼‼」
亮介が一万を差し出し微笑む。
祐羽は、そんな何も言わなくても自分の言えない気持ちをいつも察してくれる優しい父親が大好きだった。
勢いよく抱きつくと、亮介も抱き締め返してくる。
顔は蕩けているのが一目瞭然だった。
「もうっ‼ あなたってば、ほーんとゆうくんには甘いんだから‼」
いつもの事とはいえ、そんな亮介に呆れを隠せない香織だった。
祐羽は亮介から貰った一万円札を大事に財布に入れると、鞄を斜めに掛ける。
それから玄関で靴を履くと、見送る両親に顔を向けた。
「それじゃぁ、行ってくるね」
祐羽が手を振ると、亮介が「やっぱり送る」と言って駄々を捏ねて聞かないので「それじゃぁ…」と駅まで連れて行って貰った。
「帰りも迎えに来るから、電話を入れるんだぞ?」
「うん。分かった。電話するね」
亮介にしっかりと約束をされた祐羽は、頷きながら車を降りた。
「じゃぁ、行ってきます!あ、お父さん。帰りの運転も気をつけてね」
「ゆ、祐羽~ぁ~‼」
息子の優しい言葉に、思わず泣き出しそうになった亮介だった。
亮介に見送られて祐羽は駅構内へと向かった。
「ん~っと、場所は昨日の隣駅で降りたらいいんだっけ?」
構内に入り切符売り場で金額等を確認して購入する。
それから祐羽は、慣れない人混みをなんとか避けながら改札へと向かう。
自動改札を潜り抜けてホームへ着くと、電工掲示板を確認した。
「あと、二分か…」
次の電車は二分後にホームへと着く。
示された到着時刻を確認した祐羽は、ホッと一息ついた。
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