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~意識は全て彼の元へ編~
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真生は懐かしい校舎を見上げながら、弟の後をトコトコ着いていく。
学生時代、先生からも友だちからも仲良くして貰ったものだ。
時々うんざりする程に構い倒されるので、誰も来ない場所を求めて逃げ出したこともあったっけ…。
この頃は既に真生はフェロモン過多で、男共を引き寄せ捲っていたのだが、いかんせん。
真生は超絶鈍感男だったので、全く気がついていなかった。
男共はお互い牽制しあっていたし、当の本人がド天然野郎だったこともあってか、おつきあいに発展したことは無い。
「おーい、こっち」
真生が懐かしさに浸っていると、いつの間にか差が開いていたらしい。
慎が道場の中へと指を向けている。
「!!」
どうやら蒼真は中に居るらしい。
真生は、お目当ての蒼真を見ようと、慌てて慎の所へ駆け寄った。
慎の隣へ陣取ると、真生は中を覗いた。
そこでは手前に剣道部、奥に柔道部が稽古に励んでいた。
「蒼真、剣道部だから」
慎の言葉に剣道部員へと顔を向けると、自然と真生の視線は一点へと吸い寄せられた。
正座をしている男の背筋はピシッと伸びて、凛としたオーラが漂っている。
立ち上がると、名前が確認できた。
「あ…」
蒼真だった。
彼が相手と竹刀を合わせる姿に、真生は意識を全て持っていかれ、慎の掛ける声は全く聞こえていなかった。
学生時代、先生からも友だちからも仲良くして貰ったものだ。
時々うんざりする程に構い倒されるので、誰も来ない場所を求めて逃げ出したこともあったっけ…。
この頃は既に真生はフェロモン過多で、男共を引き寄せ捲っていたのだが、いかんせん。
真生は超絶鈍感男だったので、全く気がついていなかった。
男共はお互い牽制しあっていたし、当の本人がド天然野郎だったこともあってか、おつきあいに発展したことは無い。
「おーい、こっち」
真生が懐かしさに浸っていると、いつの間にか差が開いていたらしい。
慎が道場の中へと指を向けている。
「!!」
どうやら蒼真は中に居るらしい。
真生は、お目当ての蒼真を見ようと、慌てて慎の所へ駆け寄った。
慎の隣へ陣取ると、真生は中を覗いた。
そこでは手前に剣道部、奥に柔道部が稽古に励んでいた。
「蒼真、剣道部だから」
慎の言葉に剣道部員へと顔を向けると、自然と真生の視線は一点へと吸い寄せられた。
正座をしている男の背筋はピシッと伸びて、凛としたオーラが漂っている。
立ち上がると、名前が確認できた。
「あ…」
蒼真だった。
彼が相手と竹刀を合わせる姿に、真生は意識を全て持っていかれ、慎の掛ける声は全く聞こえていなかった。
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