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第二章 魔導帝国オルテアガ編
極東の地へ 〜第二章エピローグ〜
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クラリスは今にも斬りかかる勢いのユナを全力で抱きついて止めようとする。
「わーわーわーやめなさいってば!ハーティ!はやく離れないと、あたしじゃこの馬鹿力狂信女を止められないわよ!」
「ふん、イルティア王国のマクスウェル殿か・・彼とは外交以外の事でも一度話し合わねばならぬな」
ハーティは自分の顎に手をやって思案する皇帝の隙を狙って皇帝から離れると、元いた位置まで飛び退いてから再び跪いた。
それを見て安心したユナは再び元どおりの姿勢に戻った。
「ハーティさん大丈夫ですか?本当に災難でしたね」
「だ・・大丈夫よ!ユナは大袈裟なんだから!」
「ふう・・何とかお尋ね者にならずに済んだわ・・・」
そして、顔を赤らめていたハーティは、恥ずかしさを誤魔化すように取り急ぎ出発することにした。
「こほん。では皇帝陛下、私たちはそろそろ出発したいと思います」
「う、うむ。わかった。気をつけていくのだぞ」
皇帝もハーティの反応が思ったのと違うからなのか、気まずそうに頰を掻いていた。
「「「はい!」」」
「はあ、じゃあ行くわよ。みんな準備はいい?」
「大丈夫よ」
「行きましょう」
その言葉を皮切りに、クラリスはいつものようにツインテールを手で払い除けながらポーズを決めた。
「出でよ!『プラタナ』!」
そのクラリスの声と共に白銀の魔導式が地面に描かれる。
ズズズズ・・・。
そして、その魔導式から跪いた状態の『プラタナ』が出現し始めた。
ちなみに、今回は広場を痛めない為に地面から『プラタナ』が湧いてくるスタイルを取った。
「「「うぉぉ」」」
「大きい!」
「すげぇ!」
ワァァァ!
初めて間近で見る『プラタナ』に観衆達は興奮していた。
バシュウウウ・・・。
完全に姿を現した『プラタナ』の背部ハッチが開くと、そのままクラリスはグローブに搭載された魔導具を使ってコクピットへ乗り込んだ。
「シエラちゃん。宿では本当に世話になったわ。ありがとう。あなたのおかげで帝都の暮らしもとっても楽しかったわ!」
「ぐずっ!はぁでぃぃざぁぁん!」
いよいよ別れの時となって、シエラはその顔を涙でくしゃくしゃにしていた。
「えぐっ!またっまだ会え゛まずよね!」
「ええ、シエラちゃんのシチュー、大好きだもの。また必ず食べに行くわ!」
「やぐぞぐでずよぉぉぉ!」
「ジェームズさんもお世話になりました」
「何を言います。お礼を言うのはこちらの方です。私たちを、帝都を救って頂いてありがとうございました」
「私たちはハーティさん達をいつでも歓迎していますよ。ユナさんもお元気で」
「お元気で。シエラ、私の教えた鍛錬を欠かさないようにしてくださいね」
「わがりまじだぁぁ」
そして、三人は優しく抱きしめ合った。
『感動の時間に水を刺して悪いけど、『プラタナ』の稼働可能時間が本当に残り少ないのよ。急いで出発しないといけないわ!』
「シエラちゃん、もう行かないといけないわ。名残惜しいけど、元気でね!」
「はい゛!いずまでもハーティざんのごどまっでまずぅぅ!」
「では、ハーティさん、行きますね!シエラもお元気で!」
シュタッ!
バシュウウウ・・。
ユナは勢いよく跳躍すると、そのまま『プラタナ』のコクピットに滑り込んだ。
『フライ・マギ・ブースト・ウィング発動!』
ユナが乗り込んで『プラタナ』のハッチが閉まると、背部のウィングが展開して白銀色に発光する。
そして、『プラタナ』が、ゆっくりと浮き上がっていった。
それを追うようにハーティも『飛翔』の魔導を発動して浮き上がる。
「帝都のみなさん。本当にありがとうございます。帝都で冒険者として過ごした日々は、女神として生きてきた時間から見ても今までにないくらい新鮮で楽しかったです」
「私は帝都で過ごした日々を決して忘れません。そして、私はこの世界を必ず『邪神』から救って見せます。ですから、どうかそれまでみなさんお元気で!」
ワァァァ!
「「「さようならー!!!」」」
キィィィィン!!
ゴウウゥゥゥ!
そして、三人は沢山の帝都民に見送られながら帝都『リスラム』を後にした。
『それにしても、本当に『カームクラン』まで自力で飛ぶつもり?『帝都リスラム』からだと八千キロは下らないわよ!』
「だって!二アールの魔導機甲だって墜落したじゃない!万が一『プラタナ』が墜落したら死んじゃうわ!」
『あなたは頭の上に隕石が落ちても死なないわよ!』
『まあ・・いいけど・・それだけ離れていれば、あなたのやらかしもそこまでは伝わってないかもね』
「それならいいんだけど・・」
『それより、そろそろ安全高度に到達するわ。そうしたら最高速度で行くわよ!』
「わかったわ」
『よし、安全高度に到達したわ!じゃあカウント・ゼロで一気に加速するわよ』
『『プラタナ』加速までカウントスタート・・五・・四・・三・・二・・一・・スタート!!』
ドゥン!!ババーン!
クラリスのカウントと共に、一機の人工女神と一人の少女は衝撃波を出しながら超音速飛行に移行した。
キィィィィン!
(さあ・・行くわよ!私は必ず、自分が創造したこの世界を救ってみせる!)
ーー創世記5218年、7の月。
世界有数の魔導技術大国である、『魔導帝国オルテアガ』にも『邪神』の陰謀が忍び寄った。
人間の生活に溶け込むという方法により帝都で暗躍しながら兵力を蓄えた『邪神ナラトス』は、『黒の魔導結晶』を用いて『魔導機甲』と『人造ゴーレム』という名の超兵器を生み出して帝都を混乱の渦に貶めた。
しかし、同じ時『帝都リスラム』に辿り着いたハーティは、新たに得た仲間達と共にこれらを退けることができた。
しかし、帝都混乱の中捕らえられた獣人達を助ける内に『邪神ナラトス』を取り逃してしまうことになる。
かくして、ハーティは仲間と共に東へ飛び去った『邪神ナラトス』の討伐と新たな『黒の魔道結晶』を探し出すために、極東の地『商業国家アーティナイ連邦』へと旅立った。
極東の地で、ハーティ達は『邪神ナラトス』を見つけ出すことができるのか。
そして、そこではどのような運命が待ち受けるのか。
ハーティ達の世界を救うための旅は、これからも続いていく・・・。
第二章『魔導帝国オルテアガ編』 ~完~
「わーわーわーやめなさいってば!ハーティ!はやく離れないと、あたしじゃこの馬鹿力狂信女を止められないわよ!」
「ふん、イルティア王国のマクスウェル殿か・・彼とは外交以外の事でも一度話し合わねばならぬな」
ハーティは自分の顎に手をやって思案する皇帝の隙を狙って皇帝から離れると、元いた位置まで飛び退いてから再び跪いた。
それを見て安心したユナは再び元どおりの姿勢に戻った。
「ハーティさん大丈夫ですか?本当に災難でしたね」
「だ・・大丈夫よ!ユナは大袈裟なんだから!」
「ふう・・何とかお尋ね者にならずに済んだわ・・・」
そして、顔を赤らめていたハーティは、恥ずかしさを誤魔化すように取り急ぎ出発することにした。
「こほん。では皇帝陛下、私たちはそろそろ出発したいと思います」
「う、うむ。わかった。気をつけていくのだぞ」
皇帝もハーティの反応が思ったのと違うからなのか、気まずそうに頰を掻いていた。
「「「はい!」」」
「はあ、じゃあ行くわよ。みんな準備はいい?」
「大丈夫よ」
「行きましょう」
その言葉を皮切りに、クラリスはいつものようにツインテールを手で払い除けながらポーズを決めた。
「出でよ!『プラタナ』!」
そのクラリスの声と共に白銀の魔導式が地面に描かれる。
ズズズズ・・・。
そして、その魔導式から跪いた状態の『プラタナ』が出現し始めた。
ちなみに、今回は広場を痛めない為に地面から『プラタナ』が湧いてくるスタイルを取った。
「「「うぉぉ」」」
「大きい!」
「すげぇ!」
ワァァァ!
初めて間近で見る『プラタナ』に観衆達は興奮していた。
バシュウウウ・・・。
完全に姿を現した『プラタナ』の背部ハッチが開くと、そのままクラリスはグローブに搭載された魔導具を使ってコクピットへ乗り込んだ。
「シエラちゃん。宿では本当に世話になったわ。ありがとう。あなたのおかげで帝都の暮らしもとっても楽しかったわ!」
「ぐずっ!はぁでぃぃざぁぁん!」
いよいよ別れの時となって、シエラはその顔を涙でくしゃくしゃにしていた。
「えぐっ!またっまだ会え゛まずよね!」
「ええ、シエラちゃんのシチュー、大好きだもの。また必ず食べに行くわ!」
「やぐぞぐでずよぉぉぉ!」
「ジェームズさんもお世話になりました」
「何を言います。お礼を言うのはこちらの方です。私たちを、帝都を救って頂いてありがとうございました」
「私たちはハーティさん達をいつでも歓迎していますよ。ユナさんもお元気で」
「お元気で。シエラ、私の教えた鍛錬を欠かさないようにしてくださいね」
「わがりまじだぁぁ」
そして、三人は優しく抱きしめ合った。
『感動の時間に水を刺して悪いけど、『プラタナ』の稼働可能時間が本当に残り少ないのよ。急いで出発しないといけないわ!』
「シエラちゃん、もう行かないといけないわ。名残惜しいけど、元気でね!」
「はい゛!いずまでもハーティざんのごどまっでまずぅぅ!」
「では、ハーティさん、行きますね!シエラもお元気で!」
シュタッ!
バシュウウウ・・。
ユナは勢いよく跳躍すると、そのまま『プラタナ』のコクピットに滑り込んだ。
『フライ・マギ・ブースト・ウィング発動!』
ユナが乗り込んで『プラタナ』のハッチが閉まると、背部のウィングが展開して白銀色に発光する。
そして、『プラタナ』が、ゆっくりと浮き上がっていった。
それを追うようにハーティも『飛翔』の魔導を発動して浮き上がる。
「帝都のみなさん。本当にありがとうございます。帝都で冒険者として過ごした日々は、女神として生きてきた時間から見ても今までにないくらい新鮮で楽しかったです」
「私は帝都で過ごした日々を決して忘れません。そして、私はこの世界を必ず『邪神』から救って見せます。ですから、どうかそれまでみなさんお元気で!」
ワァァァ!
「「「さようならー!!!」」」
キィィィィン!!
ゴウウゥゥゥ!
そして、三人は沢山の帝都民に見送られながら帝都『リスラム』を後にした。
『それにしても、本当に『カームクラン』まで自力で飛ぶつもり?『帝都リスラム』からだと八千キロは下らないわよ!』
「だって!二アールの魔導機甲だって墜落したじゃない!万が一『プラタナ』が墜落したら死んじゃうわ!」
『あなたは頭の上に隕石が落ちても死なないわよ!』
『まあ・・いいけど・・それだけ離れていれば、あなたのやらかしもそこまでは伝わってないかもね』
「それならいいんだけど・・」
『それより、そろそろ安全高度に到達するわ。そうしたら最高速度で行くわよ!』
「わかったわ」
『よし、安全高度に到達したわ!じゃあカウント・ゼロで一気に加速するわよ』
『『プラタナ』加速までカウントスタート・・五・・四・・三・・二・・一・・スタート!!』
ドゥン!!ババーン!
クラリスのカウントと共に、一機の人工女神と一人の少女は衝撃波を出しながら超音速飛行に移行した。
キィィィィン!
(さあ・・行くわよ!私は必ず、自分が創造したこの世界を救ってみせる!)
ーー創世記5218年、7の月。
世界有数の魔導技術大国である、『魔導帝国オルテアガ』にも『邪神』の陰謀が忍び寄った。
人間の生活に溶け込むという方法により帝都で暗躍しながら兵力を蓄えた『邪神ナラトス』は、『黒の魔導結晶』を用いて『魔導機甲』と『人造ゴーレム』という名の超兵器を生み出して帝都を混乱の渦に貶めた。
しかし、同じ時『帝都リスラム』に辿り着いたハーティは、新たに得た仲間達と共にこれらを退けることができた。
しかし、帝都混乱の中捕らえられた獣人達を助ける内に『邪神ナラトス』を取り逃してしまうことになる。
かくして、ハーティは仲間と共に東へ飛び去った『邪神ナラトス』の討伐と新たな『黒の魔道結晶』を探し出すために、極東の地『商業国家アーティナイ連邦』へと旅立った。
極東の地で、ハーティ達は『邪神ナラトス』を見つけ出すことができるのか。
そして、そこではどのような運命が待ち受けるのか。
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第二章『魔導帝国オルテアガ編』 ~完~
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