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最終章 決戦!『デスティウルス』編
『リリーシャ』との戦い 〜『王都イルティア』視点〜
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ジル国王から王国軍の出動要請が出た直後、王国騎士団の詰所でも『邪神』との戦いに備えて慌ただしくなっていた。
ザワザワ・・・。
「『ラピス』全機、対『邪神』兵装装備!」
「三番機、流体魔導銀圧入完了!」
「二番機と四番機は先に発導機を始動しておいてくれ!!」
「わかりました!!」
王国騎士団詰所内に新設された魔導機甲用ドックの広大な敷地では、整備員が駆け回っていた。
ガラガラ・・・・ガコン!
「ああっ!?」
そんな中、荷台に砲弾を乗せて運搬していた兵装科の人間が、慌て過ぎたせいで積んでいた砲弾を荷台から落としてしまった。
そのまま転がって行った砲弾は、ドックを歩いていた一人の男の足下にたどり着いた。
そして、その男は突如自分の足元の視界に転がり込んできた砲弾を拾った。
「すす、すいません!!」
「馬鹿者が!!砲弾は『騎士』の命を預かるものだ!たとえ急いでいても丁寧に扱え!!」
男の怒りを伴った声に、砲弾を追いかけていた兵装科の若い男が姿勢を正した。
「はっ!!申し訳ありません!ラナウェイ様!」
ラナウェイは手渡した砲弾を受け取った後に汗を飛ばしながら再び業務へ戻る兵装科の男を見送った後、隣にいた部下の騎士へ声をかけた。
「私の『ラピス』はできているか?」
「はっ!ラナウェイ様の『ラピス』は優先的に整備しております!既に対『邪神』装備で整備完了しておりますのでいつでも出撃れます!!」
「よし!ならば私が先に出撃る!他の機体は準備完了次第出撃してくれ!」
「了解しました!」
部下に指示を出したラナウェイは自分の『ラピス』の前に立つ。
騎士団長であるラナウェイの『ラピス』は瑠璃色の機体色に一部『隊長機』を示す赤いラインが描かれていた。
また、標準機は左腕部に防御魔導が付与された大型の盾が装備されているのだが、ラナウェイ機にはそれが無かった。
「ラナウェイ様・・本当に盾を外してよろしいので?」
シュタッ!
「ハーティルティア様が発動されるような極大防御魔導が付与された盾なら喜んで装備するが、『邪神』相手に大きな盾があったとて錘になるだけだ」
ラナウェイは颯爽と『ラピス』の操縦席に乗り込みながら答えた。
ウィィン・・・バシュウゥゥゥゥ。
チチチチチ・・・ウィーーーン!ズゴォォォ!!
そして、ラナウェイが乗り込んだラピスはハッチを閉めると発導機を始動する。
「一番機、パージ!!」
パスン!パスン
ウィーン、ズシーーン
ウィーン、ズシーーン
すぐさまハンガーのロックをパージさせた『ラピス』は近くで立ててあった『リデューシングランス』を手に取った。
『わたしが先に『邪神』を食い止める!すぐに私に続け!!』
「了解しました!!」
キィィィィン、ズゴォォォォォ!!!
そして、部下達に指示を出しながら『飛翔魔導推進器』を発動したラナウェイは、ドックに暴風を巻き起こしながら共同墓地のある方角へと向かった。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
「うん?あれはなにかしら?」
ちょうどその時、市街地上空を気怠そうに飛行していたリリーシャは、遠くから自分に向かって飛行してくる見慣れない物体を見て首を傾げた。
そうこうしている間に互いの距離を縮めたリリーシャとラナウェイの『ラピス』は、市街地上空で相対する形となった。
『貴様!やはり『邪神』だったか!!私は『神聖イルティア王国』騎士団長のラナウェイだ!王国の安寧の為、貴様はこの私が滅ぼす!!』
「わあ!おっきいお人形!!」
騎士道精神に則り口上を述べたラナウェイに対し、リリーシャは全く明後日の言葉を口にしていた。
「うーん、でもリリの好みじゃないですわね・・・・それにリリに敵意を持っているようですし・・・壊しましょうか」
リリーシャは自分より遥かに巨大な魔導機甲を前にして何てこと無いように首をこてりと傾げながら愛らしく笑うと、自身の目の前に魔導式を展開した。
『!!?』
展開された魔導式を見たラナウェイは無意識に警戒を強める。
「ふふふ・・」
ズズズズ・・・。
リリーシャはその展開された魔導式に自身の右手を差し込むと、そこから一本の片手剣を抜きだした。
リリーシャの抜き出した剣は少女の体格に合った小型の物であったが、その全体が黒曜石のように鈍く輝く漆黒に染まっており、ガード部分は少女の愛らしい見た目に反して、折れ曲がった複数の角が絡み合ったような禍々しい形となっていた。
そして、ブレード部分には白銀色に発光して浮かび上がった魔導式が一面に刻み込まれていた。
シュルシュル・・・。
リリーシャが剣を手に取った直後、彼女の腕に纏われていた黒い薔薇の蔓が伸びてき、その剣に纏わりつく。
ジジジジ・・・!
やがて、リリーシャの腕と薔薇の蔓によって繋がった剣は、その全体から紫電を放ち始めた。
チャキ・・。
リリーシャは漆黒の禍々しい剣を構えると、邪悪に嗤う。
「『魔剣オブシディアン・アルハザト』・・これを手に取るのも久しぶりですわ」
『『魔剣』・・だと!?』
「では・・・いきますわよ!」
シュバ!!
『!?』
ラナウェイはリリーシャが突然目の前から姿を消したことに目を見開く。
しかし、騎士団長としてのカンがそうさせたのか、ラナウェイは無意識に機体を転回して背後に『リデューシングランス』を構えた。
ガキィィィン!!!
直後、ラナウェイの握る操縦レバーに激しくフィードバックが返ってくる程の衝撃が『リデューシングランス』に襲い掛かってきた。
「!?」
リリーシャは自身の剣が受け止められるという予想外の出来事に驚いているようであった。
「あら?リリの剣を受け止めることが出来るなんて思いませんでしたわ」
リリーシャは漆黒の剣を携えた方とは異なる手を頬に添えながら、こてりと首を傾げた。
「なるほど・・・『神族』の入れ知恵ですわね。・・どうやら、ただのお人形ではないようですわ・・」
「・・ふふ、なら・・ちょっとくらいは楽しめそうですわね」
ズゴォォォォ!
ズゴォォォ!!
『ラナウェイ様!遅くなりました!』
『わたくし達も加勢します!!』
その時、出撃準備が完了した後続の『ラピス』四機が合流してきた。
「あら?お人形が増えましたわね・・」
『あれが『邪神』!?どう見ても幼い少女ではないですか・・』
『見た目に騙されるなよ・・私はたった今『リデューシングランス』で一合交えたところだ・・あれは、間違いなく『邪神』・・我々人間の敵だ!!』
リリーシャは『ラピス』が五機に増えた事に驚いた様子ではなかった。
そして、リリーシャは何故か自分の背後が気になるように振り返った。
「どうやら、リリの方もおともだちが到着したようですわね」
リリーシャの言葉につられた『騎士』達は、彼女の視線の先へ目を向ける。
『っ!?あれは!?』
「リリの相手をみんなでしていただいても構わないですけど、おともだちはどうされますの?」
目の前の光景があまりにも絶望的であった為、リリーシャの言葉に返答する『騎士』は誰もいなかった。
彼らの視線の先では、リリーシャの言うおともだち・・アンデッドの集団が今まさに王都中に広がって、王都民達へ襲い掛かろうとしていた。
ザワザワ・・・。
「『ラピス』全機、対『邪神』兵装装備!」
「三番機、流体魔導銀圧入完了!」
「二番機と四番機は先に発導機を始動しておいてくれ!!」
「わかりました!!」
王国騎士団詰所内に新設された魔導機甲用ドックの広大な敷地では、整備員が駆け回っていた。
ガラガラ・・・・ガコン!
「ああっ!?」
そんな中、荷台に砲弾を乗せて運搬していた兵装科の人間が、慌て過ぎたせいで積んでいた砲弾を荷台から落としてしまった。
そのまま転がって行った砲弾は、ドックを歩いていた一人の男の足下にたどり着いた。
そして、その男は突如自分の足元の視界に転がり込んできた砲弾を拾った。
「すす、すいません!!」
「馬鹿者が!!砲弾は『騎士』の命を預かるものだ!たとえ急いでいても丁寧に扱え!!」
男の怒りを伴った声に、砲弾を追いかけていた兵装科の若い男が姿勢を正した。
「はっ!!申し訳ありません!ラナウェイ様!」
ラナウェイは手渡した砲弾を受け取った後に汗を飛ばしながら再び業務へ戻る兵装科の男を見送った後、隣にいた部下の騎士へ声をかけた。
「私の『ラピス』はできているか?」
「はっ!ラナウェイ様の『ラピス』は優先的に整備しております!既に対『邪神』装備で整備完了しておりますのでいつでも出撃れます!!」
「よし!ならば私が先に出撃る!他の機体は準備完了次第出撃してくれ!」
「了解しました!」
部下に指示を出したラナウェイは自分の『ラピス』の前に立つ。
騎士団長であるラナウェイの『ラピス』は瑠璃色の機体色に一部『隊長機』を示す赤いラインが描かれていた。
また、標準機は左腕部に防御魔導が付与された大型の盾が装備されているのだが、ラナウェイ機にはそれが無かった。
「ラナウェイ様・・本当に盾を外してよろしいので?」
シュタッ!
「ハーティルティア様が発動されるような極大防御魔導が付与された盾なら喜んで装備するが、『邪神』相手に大きな盾があったとて錘になるだけだ」
ラナウェイは颯爽と『ラピス』の操縦席に乗り込みながら答えた。
ウィィン・・・バシュウゥゥゥゥ。
チチチチチ・・・ウィーーーン!ズゴォォォ!!
そして、ラナウェイが乗り込んだラピスはハッチを閉めると発導機を始動する。
「一番機、パージ!!」
パスン!パスン
ウィーン、ズシーーン
ウィーン、ズシーーン
すぐさまハンガーのロックをパージさせた『ラピス』は近くで立ててあった『リデューシングランス』を手に取った。
『わたしが先に『邪神』を食い止める!すぐに私に続け!!』
「了解しました!!」
キィィィィン、ズゴォォォォォ!!!
そして、部下達に指示を出しながら『飛翔魔導推進器』を発動したラナウェイは、ドックに暴風を巻き起こしながら共同墓地のある方角へと向かった。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
「うん?あれはなにかしら?」
ちょうどその時、市街地上空を気怠そうに飛行していたリリーシャは、遠くから自分に向かって飛行してくる見慣れない物体を見て首を傾げた。
そうこうしている間に互いの距離を縮めたリリーシャとラナウェイの『ラピス』は、市街地上空で相対する形となった。
『貴様!やはり『邪神』だったか!!私は『神聖イルティア王国』騎士団長のラナウェイだ!王国の安寧の為、貴様はこの私が滅ぼす!!』
「わあ!おっきいお人形!!」
騎士道精神に則り口上を述べたラナウェイに対し、リリーシャは全く明後日の言葉を口にしていた。
「うーん、でもリリの好みじゃないですわね・・・・それにリリに敵意を持っているようですし・・・壊しましょうか」
リリーシャは自分より遥かに巨大な魔導機甲を前にして何てこと無いように首をこてりと傾げながら愛らしく笑うと、自身の目の前に魔導式を展開した。
『!!?』
展開された魔導式を見たラナウェイは無意識に警戒を強める。
「ふふふ・・」
ズズズズ・・・。
リリーシャはその展開された魔導式に自身の右手を差し込むと、そこから一本の片手剣を抜きだした。
リリーシャの抜き出した剣は少女の体格に合った小型の物であったが、その全体が黒曜石のように鈍く輝く漆黒に染まっており、ガード部分は少女の愛らしい見た目に反して、折れ曲がった複数の角が絡み合ったような禍々しい形となっていた。
そして、ブレード部分には白銀色に発光して浮かび上がった魔導式が一面に刻み込まれていた。
シュルシュル・・・。
リリーシャが剣を手に取った直後、彼女の腕に纏われていた黒い薔薇の蔓が伸びてき、その剣に纏わりつく。
ジジジジ・・・!
やがて、リリーシャの腕と薔薇の蔓によって繋がった剣は、その全体から紫電を放ち始めた。
チャキ・・。
リリーシャは漆黒の禍々しい剣を構えると、邪悪に嗤う。
「『魔剣オブシディアン・アルハザト』・・これを手に取るのも久しぶりですわ」
『『魔剣』・・だと!?』
「では・・・いきますわよ!」
シュバ!!
『!?』
ラナウェイはリリーシャが突然目の前から姿を消したことに目を見開く。
しかし、騎士団長としてのカンがそうさせたのか、ラナウェイは無意識に機体を転回して背後に『リデューシングランス』を構えた。
ガキィィィン!!!
直後、ラナウェイの握る操縦レバーに激しくフィードバックが返ってくる程の衝撃が『リデューシングランス』に襲い掛かってきた。
「!?」
リリーシャは自身の剣が受け止められるという予想外の出来事に驚いているようであった。
「あら?リリの剣を受け止めることが出来るなんて思いませんでしたわ」
リリーシャは漆黒の剣を携えた方とは異なる手を頬に添えながら、こてりと首を傾げた。
「なるほど・・・『神族』の入れ知恵ですわね。・・どうやら、ただのお人形ではないようですわ・・」
「・・ふふ、なら・・ちょっとくらいは楽しめそうですわね」
ズゴォォォォ!
ズゴォォォ!!
『ラナウェイ様!遅くなりました!』
『わたくし達も加勢します!!』
その時、出撃準備が完了した後続の『ラピス』四機が合流してきた。
「あら?お人形が増えましたわね・・」
『あれが『邪神』!?どう見ても幼い少女ではないですか・・』
『見た目に騙されるなよ・・私はたった今『リデューシングランス』で一合交えたところだ・・あれは、間違いなく『邪神』・・我々人間の敵だ!!』
リリーシャは『ラピス』が五機に増えた事に驚いた様子ではなかった。
そして、リリーシャは何故か自分の背後が気になるように振り返った。
「どうやら、リリの方もおともだちが到着したようですわね」
リリーシャの言葉につられた『騎士』達は、彼女の視線の先へ目を向ける。
『っ!?あれは!?』
「リリの相手をみんなでしていただいても構わないですけど、おともだちはどうされますの?」
目の前の光景があまりにも絶望的であった為、リリーシャの言葉に返答する『騎士』は誰もいなかった。
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