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最終章 決戦!『デスティウルス』編
クウォリアスの覚悟 〜『帝都リスラム視点』〜
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『す、全ての火力をぶつける・・・ですか?』
「そうだ」
『りょ、了解しました・・ですが、そのマナを調達する方法・・ですが』
「・・・君は『騎士』になる前に魔導機甲に搭載された発導機の特性や開発の経緯について話を聞いているかね?」
『は・・はい。それは『騎士』選抜の際に必修項目となっているので・・・ですが、それがマナの調達に関係するのですか?』
「うむ・・・・では、クラリス博士が魔導省で最後に行った発導機起動実験の報告内容を思い出してみるがいい」
クウォリアスに促された『騎士』は必死に自身の読んだ報告書の内容を思い出していた。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・。
「・・初期始動用魔導正常発動、続いてエーテル収束フェーズに移行します」
「空間エーテル収束率三十五パーセント。エーテル・マナ変換術式発動開始します」
「そのままの収束率でマナ変換をお願い」
「わかりました」
「エーテル・マナ変換術式正常発動!マナ出力四十五サイクラ!尚も上昇中!」
ビービービー!
「システム内のマナ抵抗値上昇中。躯体発生熱上昇中です!」
「!マナ抵抗急激に上昇し始めました!変換術式スクロール躯体に著しい劣化が始まっています!」
「・・・発導機本体の急速劣化が止まりません!!システム温度尚上昇中!」
「くっ!これ以上はダメね!発導機緊急停止!実験は中止よ!」
「わかりました!実験中止します!」
シュウウウウ・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
『『第五十二回発導機起動実験』・・純粋魔導銀を用いた新型の発導機は順調に出力を上げていたが、四十五サイクラを越えたあたりで発導機に急速なマナ劣化が始まる。これ以上の実験継続は危険と感じたクラリス博士の指示により発導機は機能停止。結局ハーティルティア様が神白銀化を行うまで開発は暗礁に乗り上げたという例の実験ですね』
「そうだ。結局あの時は魔導省施設での実験であり、安全の為に機能停止を余儀なくされたが、結果マナ出力は上がり続けていた。そして、この『ラピス』に備わる『クラマ式発導機』の材質は『魔導緋色金』だ。当時の純粋魔導銀よりマナ伝導率は遥かに高い。この『ラピス』には安全の為機体の駆動に支障が出ない『最大マナ出力』が定められているが、その劣化さえ気にしなければ限界までマナ出力を上げられる!」
「な、なりません!そんな事をすれば閣下がっ!?」
クウォリアスの話を聞いて彼の意図を悟った『騎士』が動揺し始める。
『だとしたら!わ、私が!私がやりますっ!』
「ふん、戯けが!チャンスは一度しかない!それとも、貴様の腕でヅヴァイの懐に突っ込めるのか?それに、貴様の声はどう聞いても震えているぞ。覚悟もしきれん若造には任せられんな」
『ですが・・・っ!?』
「ふん・・私は誇りあるランザム侯爵家嫡男として十七歳で帝国軍に身を移してから四十余年。ずっと帝国の為に生きてきた」
「既に二人の息子は帝国軍でキャリアも積み、娘は現辺境伯の正妻として嫁いだ。孫のデビュタントがお目にかかれない事だけは心残りだが、この人生に悔いはない」
「だから、君達は気にしなくていい。ここは一つ、生涯を帝国に捧げた老骨に、一花持たせてはくれぬか?」
『『『閣下・・・』』』
クウォリアスは通信機ごしですら、悲しさを隠せない部下達の声に心が温かくなった。
「そうと決まれば各機私の援護に回れ。私は限界までマナ出力を上げながら『リデューシングランス』で奴を討つ。私がヅヴァイに到達したのを確認したら、ありったけの攻撃をぶつけるのだ!いいか!遠慮はするな!繰り返すが、チャンスは一度しかない!私諸共消しとばすつもりで全力で撃ち込め!」
『ぎょ・・御意!!しかし、お言葉ですが閣下!魔導機甲の発導機には当然のように安全装置があります。どのようにして出力を上げるのですか!?』
「それについては考えがある。なに、私はかつて士官学校でこと『魔導工学』については優秀な方だったのだ。安心するがいい」
そう言いながら、クウォリアスは光魔導スクリーン越しに先程墜落して無残な姿になった『ラピス』の上半身だった残骸を見た。
「では行くぞ!全機、ヅヴァイの意識を私から逸らすのだ!」
クウォリアスは指示を飛ばしながら操縦レバーを一気に前方へ押しやった。
ズゴウゥゥゥゥ!!!
それにより勢いよく飛び出したクウォリアスの機体は、真っ直ぐに墜落した『ラピス』へと向かった。
・・・・・・・。
『腕部砲、発射!』
ダァーン、ダァーン!!
ゴウゥゥン・・。
ズゴゴゴゴゴ!!
一方、墜落した『ラピス』から注意を逸らす為に、『騎士』達によるヅヴァイへの集中砲火が降り注ぐ。
チュドーン!ドドドガァァァァン!!
「クソがぁ!鬱陶しいんだよぉぉ!!」
ヅヴァイはその攻撃を掻い潜りながら、魔弾によって応戦を始めた。
・・・・・・・・。
ズゴォォォォォ!!
ドォォォン・・。
『これなら大丈夫そうだな・・悪く思わないでくれよ』
墜落した『ラピス』の側に着地したクウォリアスは亡くなった『騎士』にコクピットの中で敬意を捧げると、操縦レバーを引いて両腕部を振りかぶる。
『おおぉぉぉぉ!』
バギィッ!!
そして、思い切り発導機が収まる胴体部分に向けて両腕部を突き立てた。
ベキベキッバギィ!!
既に機能停止している『ラピス』は『防御魔導』が発動していないので、容易くひしゃげてしまう。
そして、クウォリアスは墜落した『ラピス』の胴体から流体魔導銀が滴る発導機を引き摺り出した。
バキバキバキ!!
続いて、クウォリアスは剥き出しになった発導機の外殻を躊躇いなく引き剥がす。
『よし、コアは無事だ。いけるぞ!』
発導機の外殻を外すと、そこには『ラピス』の両掌に収まるほどの、赤銅色をした球体が収まっていた。
ズズッ・・・。
クウォリアスは先程までの手荒さとは変わって丁寧に赤銅色のコアを取り出す。
そして、コアを『リデューシングランス』を持つ方とは反対の腕部で抱えると、ヅヴァイへと勢いよく飛び出した。
・・・・・・。
ゴウゥゥゥン・・・。
(このコアは剥き出しになってるが故に安全装置などは関係ない。起動用のマナを込めたら『エーテル・マナ変換術式』が発動するだろう。そして、私の機体に収まる発導機のコアと連鎖反応を起こさせて臨界になれば・・・互いのコアがマナ劣化で機能停止する直前に莫大なマナが発生するだろう!)
・・・・・・。
『ヅヴァイよ・・貴様は必ず私が滅ぼしてみせるっ!』
ズゴォォォォォ!!
「っ!?」
いよいよヅヴァイへと迫ろうとする直前、クウォリアスは全力で『リデューシングランス』を振り下ろした。
「そうだ」
『りょ、了解しました・・ですが、そのマナを調達する方法・・ですが』
「・・・君は『騎士』になる前に魔導機甲に搭載された発導機の特性や開発の経緯について話を聞いているかね?」
『は・・はい。それは『騎士』選抜の際に必修項目となっているので・・・ですが、それがマナの調達に関係するのですか?』
「うむ・・・・では、クラリス博士が魔導省で最後に行った発導機起動実験の報告内容を思い出してみるがいい」
クウォリアスに促された『騎士』は必死に自身の読んだ報告書の内容を思い出していた。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・。
「・・初期始動用魔導正常発動、続いてエーテル収束フェーズに移行します」
「空間エーテル収束率三十五パーセント。エーテル・マナ変換術式発動開始します」
「そのままの収束率でマナ変換をお願い」
「わかりました」
「エーテル・マナ変換術式正常発動!マナ出力四十五サイクラ!尚も上昇中!」
ビービービー!
「システム内のマナ抵抗値上昇中。躯体発生熱上昇中です!」
「!マナ抵抗急激に上昇し始めました!変換術式スクロール躯体に著しい劣化が始まっています!」
「・・・発導機本体の急速劣化が止まりません!!システム温度尚上昇中!」
「くっ!これ以上はダメね!発導機緊急停止!実験は中止よ!」
「わかりました!実験中止します!」
シュウウウウ・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
『『第五十二回発導機起動実験』・・純粋魔導銀を用いた新型の発導機は順調に出力を上げていたが、四十五サイクラを越えたあたりで発導機に急速なマナ劣化が始まる。これ以上の実験継続は危険と感じたクラリス博士の指示により発導機は機能停止。結局ハーティルティア様が神白銀化を行うまで開発は暗礁に乗り上げたという例の実験ですね』
「そうだ。結局あの時は魔導省施設での実験であり、安全の為に機能停止を余儀なくされたが、結果マナ出力は上がり続けていた。そして、この『ラピス』に備わる『クラマ式発導機』の材質は『魔導緋色金』だ。当時の純粋魔導銀よりマナ伝導率は遥かに高い。この『ラピス』には安全の為機体の駆動に支障が出ない『最大マナ出力』が定められているが、その劣化さえ気にしなければ限界までマナ出力を上げられる!」
「な、なりません!そんな事をすれば閣下がっ!?」
クウォリアスの話を聞いて彼の意図を悟った『騎士』が動揺し始める。
『だとしたら!わ、私が!私がやりますっ!』
「ふん、戯けが!チャンスは一度しかない!それとも、貴様の腕でヅヴァイの懐に突っ込めるのか?それに、貴様の声はどう聞いても震えているぞ。覚悟もしきれん若造には任せられんな」
『ですが・・・っ!?』
「ふん・・私は誇りあるランザム侯爵家嫡男として十七歳で帝国軍に身を移してから四十余年。ずっと帝国の為に生きてきた」
「既に二人の息子は帝国軍でキャリアも積み、娘は現辺境伯の正妻として嫁いだ。孫のデビュタントがお目にかかれない事だけは心残りだが、この人生に悔いはない」
「だから、君達は気にしなくていい。ここは一つ、生涯を帝国に捧げた老骨に、一花持たせてはくれぬか?」
『『『閣下・・・』』』
クウォリアスは通信機ごしですら、悲しさを隠せない部下達の声に心が温かくなった。
「そうと決まれば各機私の援護に回れ。私は限界までマナ出力を上げながら『リデューシングランス』で奴を討つ。私がヅヴァイに到達したのを確認したら、ありったけの攻撃をぶつけるのだ!いいか!遠慮はするな!繰り返すが、チャンスは一度しかない!私諸共消しとばすつもりで全力で撃ち込め!」
『ぎょ・・御意!!しかし、お言葉ですが閣下!魔導機甲の発導機には当然のように安全装置があります。どのようにして出力を上げるのですか!?』
「それについては考えがある。なに、私はかつて士官学校でこと『魔導工学』については優秀な方だったのだ。安心するがいい」
そう言いながら、クウォリアスは光魔導スクリーン越しに先程墜落して無残な姿になった『ラピス』の上半身だった残骸を見た。
「では行くぞ!全機、ヅヴァイの意識を私から逸らすのだ!」
クウォリアスは指示を飛ばしながら操縦レバーを一気に前方へ押しやった。
ズゴウゥゥゥゥ!!!
それにより勢いよく飛び出したクウォリアスの機体は、真っ直ぐに墜落した『ラピス』へと向かった。
・・・・・・・。
『腕部砲、発射!』
ダァーン、ダァーン!!
ゴウゥゥン・・。
ズゴゴゴゴゴ!!
一方、墜落した『ラピス』から注意を逸らす為に、『騎士』達によるヅヴァイへの集中砲火が降り注ぐ。
チュドーン!ドドドガァァァァン!!
「クソがぁ!鬱陶しいんだよぉぉ!!」
ヅヴァイはその攻撃を掻い潜りながら、魔弾によって応戦を始めた。
・・・・・・・・。
ズゴォォォォォ!!
ドォォォン・・。
『これなら大丈夫そうだな・・悪く思わないでくれよ』
墜落した『ラピス』の側に着地したクウォリアスは亡くなった『騎士』にコクピットの中で敬意を捧げると、操縦レバーを引いて両腕部を振りかぶる。
『おおぉぉぉぉ!』
バギィッ!!
そして、思い切り発導機が収まる胴体部分に向けて両腕部を突き立てた。
ベキベキッバギィ!!
既に機能停止している『ラピス』は『防御魔導』が発動していないので、容易くひしゃげてしまう。
そして、クウォリアスは墜落した『ラピス』の胴体から流体魔導銀が滴る発導機を引き摺り出した。
バキバキバキ!!
続いて、クウォリアスは剥き出しになった発導機の外殻を躊躇いなく引き剥がす。
『よし、コアは無事だ。いけるぞ!』
発導機の外殻を外すと、そこには『ラピス』の両掌に収まるほどの、赤銅色をした球体が収まっていた。
ズズッ・・・。
クウォリアスは先程までの手荒さとは変わって丁寧に赤銅色のコアを取り出す。
そして、コアを『リデューシングランス』を持つ方とは反対の腕部で抱えると、ヅヴァイへと勢いよく飛び出した。
・・・・・・。
ゴウゥゥゥン・・・。
(このコアは剥き出しになってるが故に安全装置などは関係ない。起動用のマナを込めたら『エーテル・マナ変換術式』が発動するだろう。そして、私の機体に収まる発導機のコアと連鎖反応を起こさせて臨界になれば・・・互いのコアがマナ劣化で機能停止する直前に莫大なマナが発生するだろう!)
・・・・・・。
『ヅヴァイよ・・貴様は必ず私が滅ぼしてみせるっ!』
ズゴォォォォォ!!
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