107 / 126
96.大人達はこれから大変そうですが
しおりを挟む
「⋯⋯強烈すぎるけど、ミュウ達が嫌な思いを我慢してくれてたってことだね。ごめんね、んでありがとう」
「神と精霊の怒りだからね、人間の考える罰とはレベルも内容も違うのは当然の事だと思う」
「でも、こいつらどうすんだ? このままってわけにはいかねえだろ」
「コイツらは自業自得ってやつだけどね、町に飛び出したらコレを見る領民達がいるわけでしょ。それは可哀想だわ」
「⋯⋯じゃあ、聖王国の山に結界を張って放り込もうかな。見た目はアレだけど人に危害を加える力はないから、結界の中ならいいかも」
レベッカ達の教育を失敗したのは聖王国とも言える。レベッカ達の罪が許されるまで、責任を持って結界の管理をするくらいは当然だろう。領主やスミス・デニスはそのオマケと言うことで。
「ジルベルトとあたしが男娼に選ばれてたなんて、ほんっと失礼しちゃう」
「お、俺の女房とガキも、狙われてた⋯⋯」
「俺の奥さんもだぜ~、いくら腕っぷしが強いって言っても、コイツらに捕まってたら、何をされてたか⋯⋯はっ! まさか俺の奥さん、もう捕まってるとかないよな!?」
【心配ないよぉ、ピッピ見てきたもんね~。すっご~い綺麗な人だったの~。カーニスの臭いがしたからぁ、すぐ分かったの~】
妻のフェーリスが冒険に出る時は必ず、カーニスが使い込んだシャツを着せるらしい。
「「「変態! キモい」」」
「煩え! 冒険者なんて男ばっかじゃねえか。んだから、魔除けみてえなもんで⋯⋯ゴニョゴニョ⋯⋯フェーリスは昔っからモテるから、心配で仕方ねえんだよ!」
「カーニスが心配する気持ちは分かるわ。 フェーリスってば男を寄せ付けるフェロモンでも出てんじゃないかって感じだったものねえ」
ガッチリ体型でおっさん顔のカーニスとの結婚が決まった時には、かなりの人数に闇討ちされそうになったらしい。
終日誰かしらに追いかけられ、魔導具や武器で攻撃され罠を仕掛けられる。見かねたウルサが護衛に立候補するほどの騒ぎになった。
結婚式では『葬式か?』『敵襲か?』と騒がれるほど、大号泣する町の男達と弓や剣を構える冒険者達が周りを取り囲んだ。
【ロクサーナ、どっちを先にするの?】
「えーっと、この人達は取り敢えず牢に放り込んでおいて、山に行こうかな。聖王国へ送りつけるのは、色々確認が終わってからだもんね」
まだ何かあるのかと首を傾げたウルサ達は、説明したら着いてきそうな予感がする。
「ここからは別件だから、ウルサ達は領地の方をお願い。ジルベルト司祭は聖王国への連絡とか色々あるし」
運がいいのか悪いのか⋯⋯目の前にいる大量の領兵が事件の証人になる。神や精霊の怒りについて説明するのは、ジルベルトが適任だろう。
「聖王国との連絡は確かに必要だが⋯⋯頼むから、絶対に無理だけはしないでくれよ」
「はい」
「ロクサーナの『はい』は怪しいんだよな~」
キリングの話からすると、シーサーペントの討伐に来た聖王国の魔法士が、奴隷として拉致されているのは間違いないだろう。
「聖王国に連絡してメンバー表の確認と、救出の準備をはじめてもらわないと。まさかシーサーペントの件に、奴隷売買が関わっていたとは⋯⋯」
教会に勤務する司祭としても人としても、後回しにはできない。
(本当はサーナの方についていきたいんだがな)
裏山の幻術が壊せるか試しに行く予定のロクサーナとミュウ達は、レベッカ達を牢に転移させた後で、山に向けて転移して行った。
「ちびすけは姿を消したり、どっかに飛んでったり⋯⋯なんか凄すぎないか? 以前、パッと船を出したしなあ」
「今頃驚くとか、グラントは呑気だよな~」
ジルベルト達はリューズべイの重要人物を集めて会議の準備をする事に決めた。
領主が消えた事の報告もあるが、1番の問題はニール・スミスの扱いだろう。オルフェーヌ王国のオラール貿易会社への連絡をどうするのか話し合わなければならない。
「大勢の目撃者の前で神とか精霊の神罰が下ったんだから、とやかく言えねえだろ? 文句があるってんなら、スミス・キメラを船に放り込んでやりゃいいんじゃね?」
「領主館の中は取り敢えず私が⋯⋯」
「商人ギルドに行ってくる」
「じゃあ、俺は漁業ギルドだな。オラール商会の商船を逃がさないようにしねえと」
「あたしとアンセルは手分けして各村の村長に⋯⋯」
ジルベルト達が打ち合わせをしている時、ロクサーナは一人で山の頂上にいた。
「結界もないのに、キメラ達が山から出ないのってなんでだろう」
【精霊や人は山から出るのを恐れてる。生きている人間が一番恐ろしいからね】
異質だと感じただけで敵認定し、気に入らないと思えば適当な理由をでっち上げてでも排除しようとする。非力な人間達は仲間を集め徒党を組んで、殺戮と略奪を繰り返す。
『一人の殺害は犯罪者を生み、百万の殺害は英雄を生む。数が殺人を神聖化する』
『百人の死は悲劇だが百万人の死は統計だ』
これらの言葉はどんな意味を持つのか。婉曲な批判か、開き直りか⋯⋯。人間は社会的動物であると言いつつ、人間の天敵は人間であるとも言う。
「魔物を殺しまくる私はどうなんだろう。(正しいのか間違ってるのか)人も魔物も同じ生命なんだよね⋯⋯」
【今は幻術だよ】
「そうだね、疑問はちょっと置いといて⋯⋯『キルケーの幻術』かあ。ピークスの妻にかけられているのか、山にかけられてるのかも分かんないままじゃ、何も話が進まないもんね」
ロクサーナは両頬をパンっと叩いて、仁王立ちした。
「キルケー、あんたの幻術なんてギッタギタにしてやるから見てやがれぇぇぇ!」
魔力を乗せたロクサーナの怒鳴り声が山に響き渡り、魔物に姿を変えられた人や精霊が動きを止めた。
「ん? 怯えてる⋯⋯なんで?」
【元精霊って言っても、長い間魔物の姿になってるからね、強力な魔力にはビビるよ】
【精霊としての力はなくなってるから、抵抗する方法がないって知ってるんだよ】
ミュウとウルウルの説明で、また一つロクサーナの心に疑問が浮上した。人と違って精霊達はキメラ化が解けても問題ないと思っていたが、力のなくなった精霊達が元の姿に戻ったら⋯⋯一体どうなるのだろう。
「クロちゃん、ここにいる精霊や人のキメラ化が解けたらどうなるの?」
【力を失った精霊は存在そのものが消え、人は一気に身体が老化し寿命を迎える】
「うーん、キメラのままが良いのか元の姿に戻りたいのか、個別に聞かないとダメそう⋯⋯意思の疎通って出来る?」
【キメラ化が解けた直後なら出来る可能性はあるな】
「むむ、直後となるとどうしたいか聞いても、考える余裕がなさそう。例えばなんだけど、キメラ化した精霊達の時間を戻すことって出来る?」
キルケーに頼んでもキメラ化を解く気になるとは思えないが、今のところこれといった方法が見つかっていない。それなら時間を戻せば⋯⋯と、脳筋よりの考えに至ったが。
【できなくはない。流石に一度に全員は無理だが、時間をかければ出来るはず】
「そうか⋯⋯キメラ化した魔法を解くんじゃなくて、時間を戻すなら精霊は戻せる。時間を戻したなら精霊としての力も元通り。
人と違って精霊にはその方法が使えると。ふむふむ」
人の場合⋯⋯下手をすると数千年前の人かもしれないし、数百年前の人でも言葉が通じない可能性が高い。この世界に順応し生きていく事は難しい気がする。
話をしながら山の中を念入りに索敵していたロクサーナが、ごく小さな違和感のある場所を見つけた。
「神と精霊の怒りだからね、人間の考える罰とはレベルも内容も違うのは当然の事だと思う」
「でも、こいつらどうすんだ? このままってわけにはいかねえだろ」
「コイツらは自業自得ってやつだけどね、町に飛び出したらコレを見る領民達がいるわけでしょ。それは可哀想だわ」
「⋯⋯じゃあ、聖王国の山に結界を張って放り込もうかな。見た目はアレだけど人に危害を加える力はないから、結界の中ならいいかも」
レベッカ達の教育を失敗したのは聖王国とも言える。レベッカ達の罪が許されるまで、責任を持って結界の管理をするくらいは当然だろう。領主やスミス・デニスはそのオマケと言うことで。
「ジルベルトとあたしが男娼に選ばれてたなんて、ほんっと失礼しちゃう」
「お、俺の女房とガキも、狙われてた⋯⋯」
「俺の奥さんもだぜ~、いくら腕っぷしが強いって言っても、コイツらに捕まってたら、何をされてたか⋯⋯はっ! まさか俺の奥さん、もう捕まってるとかないよな!?」
【心配ないよぉ、ピッピ見てきたもんね~。すっご~い綺麗な人だったの~。カーニスの臭いがしたからぁ、すぐ分かったの~】
妻のフェーリスが冒険に出る時は必ず、カーニスが使い込んだシャツを着せるらしい。
「「「変態! キモい」」」
「煩え! 冒険者なんて男ばっかじゃねえか。んだから、魔除けみてえなもんで⋯⋯ゴニョゴニョ⋯⋯フェーリスは昔っからモテるから、心配で仕方ねえんだよ!」
「カーニスが心配する気持ちは分かるわ。 フェーリスってば男を寄せ付けるフェロモンでも出てんじゃないかって感じだったものねえ」
ガッチリ体型でおっさん顔のカーニスとの結婚が決まった時には、かなりの人数に闇討ちされそうになったらしい。
終日誰かしらに追いかけられ、魔導具や武器で攻撃され罠を仕掛けられる。見かねたウルサが護衛に立候補するほどの騒ぎになった。
結婚式では『葬式か?』『敵襲か?』と騒がれるほど、大号泣する町の男達と弓や剣を構える冒険者達が周りを取り囲んだ。
【ロクサーナ、どっちを先にするの?】
「えーっと、この人達は取り敢えず牢に放り込んでおいて、山に行こうかな。聖王国へ送りつけるのは、色々確認が終わってからだもんね」
まだ何かあるのかと首を傾げたウルサ達は、説明したら着いてきそうな予感がする。
「ここからは別件だから、ウルサ達は領地の方をお願い。ジルベルト司祭は聖王国への連絡とか色々あるし」
運がいいのか悪いのか⋯⋯目の前にいる大量の領兵が事件の証人になる。神や精霊の怒りについて説明するのは、ジルベルトが適任だろう。
「聖王国との連絡は確かに必要だが⋯⋯頼むから、絶対に無理だけはしないでくれよ」
「はい」
「ロクサーナの『はい』は怪しいんだよな~」
キリングの話からすると、シーサーペントの討伐に来た聖王国の魔法士が、奴隷として拉致されているのは間違いないだろう。
「聖王国に連絡してメンバー表の確認と、救出の準備をはじめてもらわないと。まさかシーサーペントの件に、奴隷売買が関わっていたとは⋯⋯」
教会に勤務する司祭としても人としても、後回しにはできない。
(本当はサーナの方についていきたいんだがな)
裏山の幻術が壊せるか試しに行く予定のロクサーナとミュウ達は、レベッカ達を牢に転移させた後で、山に向けて転移して行った。
「ちびすけは姿を消したり、どっかに飛んでったり⋯⋯なんか凄すぎないか? 以前、パッと船を出したしなあ」
「今頃驚くとか、グラントは呑気だよな~」
ジルベルト達はリューズべイの重要人物を集めて会議の準備をする事に決めた。
領主が消えた事の報告もあるが、1番の問題はニール・スミスの扱いだろう。オルフェーヌ王国のオラール貿易会社への連絡をどうするのか話し合わなければならない。
「大勢の目撃者の前で神とか精霊の神罰が下ったんだから、とやかく言えねえだろ? 文句があるってんなら、スミス・キメラを船に放り込んでやりゃいいんじゃね?」
「領主館の中は取り敢えず私が⋯⋯」
「商人ギルドに行ってくる」
「じゃあ、俺は漁業ギルドだな。オラール商会の商船を逃がさないようにしねえと」
「あたしとアンセルは手分けして各村の村長に⋯⋯」
ジルベルト達が打ち合わせをしている時、ロクサーナは一人で山の頂上にいた。
「結界もないのに、キメラ達が山から出ないのってなんでだろう」
【精霊や人は山から出るのを恐れてる。生きている人間が一番恐ろしいからね】
異質だと感じただけで敵認定し、気に入らないと思えば適当な理由をでっち上げてでも排除しようとする。非力な人間達は仲間を集め徒党を組んで、殺戮と略奪を繰り返す。
『一人の殺害は犯罪者を生み、百万の殺害は英雄を生む。数が殺人を神聖化する』
『百人の死は悲劇だが百万人の死は統計だ』
これらの言葉はどんな意味を持つのか。婉曲な批判か、開き直りか⋯⋯。人間は社会的動物であると言いつつ、人間の天敵は人間であるとも言う。
「魔物を殺しまくる私はどうなんだろう。(正しいのか間違ってるのか)人も魔物も同じ生命なんだよね⋯⋯」
【今は幻術だよ】
「そうだね、疑問はちょっと置いといて⋯⋯『キルケーの幻術』かあ。ピークスの妻にかけられているのか、山にかけられてるのかも分かんないままじゃ、何も話が進まないもんね」
ロクサーナは両頬をパンっと叩いて、仁王立ちした。
「キルケー、あんたの幻術なんてギッタギタにしてやるから見てやがれぇぇぇ!」
魔力を乗せたロクサーナの怒鳴り声が山に響き渡り、魔物に姿を変えられた人や精霊が動きを止めた。
「ん? 怯えてる⋯⋯なんで?」
【元精霊って言っても、長い間魔物の姿になってるからね、強力な魔力にはビビるよ】
【精霊としての力はなくなってるから、抵抗する方法がないって知ってるんだよ】
ミュウとウルウルの説明で、また一つロクサーナの心に疑問が浮上した。人と違って精霊達はキメラ化が解けても問題ないと思っていたが、力のなくなった精霊達が元の姿に戻ったら⋯⋯一体どうなるのだろう。
「クロちゃん、ここにいる精霊や人のキメラ化が解けたらどうなるの?」
【力を失った精霊は存在そのものが消え、人は一気に身体が老化し寿命を迎える】
「うーん、キメラのままが良いのか元の姿に戻りたいのか、個別に聞かないとダメそう⋯⋯意思の疎通って出来る?」
【キメラ化が解けた直後なら出来る可能性はあるな】
「むむ、直後となるとどうしたいか聞いても、考える余裕がなさそう。例えばなんだけど、キメラ化した精霊達の時間を戻すことって出来る?」
キルケーに頼んでもキメラ化を解く気になるとは思えないが、今のところこれといった方法が見つかっていない。それなら時間を戻せば⋯⋯と、脳筋よりの考えに至ったが。
【できなくはない。流石に一度に全員は無理だが、時間をかければ出来るはず】
「そうか⋯⋯キメラ化した魔法を解くんじゃなくて、時間を戻すなら精霊は戻せる。時間を戻したなら精霊としての力も元通り。
人と違って精霊にはその方法が使えると。ふむふむ」
人の場合⋯⋯下手をすると数千年前の人かもしれないし、数百年前の人でも言葉が通じない可能性が高い。この世界に順応し生きていく事は難しい気がする。
話をしながら山の中を念入りに索敵していたロクサーナが、ごく小さな違和感のある場所を見つけた。
98
あなたにおすすめの小説
妹に全てを奪われた令嬢は第二の人生を満喫することにしました。
バナナマヨネーズ
恋愛
四大公爵家の一つ。アックァーノ公爵家に生まれたイシュミールは双子の妹であるイシュタルに慕われていたが、何故か両親と使用人たちに冷遇されていた。
瓜二つである妹のイシュタルは、それに比べて大切にされていた。
そんなある日、イシュミールは第三王子との婚約が決まった。
その時から、イシュミールの人生は最高の瞬間を経て、最悪な結末へと緩やかに向かうことになった。
そして……。
本編全79話
番外編全34話
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
二度目の人生は離脱を目指します
橋本彩里(Ayari)
恋愛
エレナは一度死に戻り、二度目の人生を生きることになった。
一度目は親友のマリアンヌにあらゆるものを奪われ、はめられた人生。
今回は関わらずにいこうと、マリアンヌとの初めての顔合わせで倒れたのを機に病弱と偽り王都から身を遠ざけることにする。
人生二度目だから自身が快適に過ごすために、マリアンヌと距離を取りながらあちこちに顔を出していたら、なぜかマリアンヌの取り巻き男性、死に戻り前は髪色で呼んでいた五人、特に黒いのがしつこっ、……男たちが懐いてきて。
一度目の人生は何が起っていたのか。
今度こそ平穏にいきたいエレナだがいつの間にか渦中に巻き込まれ――。
奪われる人生とはお別れします 婚約破棄の後は幸せな日々が待っていました
水空 葵
恋愛
婚約者だった王太子殿下は、最近聖女様にかかりっきりで私には見向きもしない。
それなのに妃教育と称して仕事を押し付けてくる。
しまいには建国パーティーの時に婚約解消を突き付けられてしまった。
王太子殿下、それから私の両親。今まで尽くしてきたのに、裏切るなんて許せません。
でも、これ以上奪われるのは嫌なので、さっさとお別れしましょう。
◇2024/2/5 HOTランキング1位に掲載されました。
◇第17回 恋愛小説大賞で6位&奨励賞を頂きました。
◇レジーナブックスより書籍発売中です!
本当にありがとうございます!
聖女は記憶と共に姿を消した~婚約破棄を告げられた時、王国の運命が決まった~
キョウキョウ
恋愛
ある日、婚約相手のエリック王子から呼び出された聖女ノエラ。
パーティーが行われている会場の中央、貴族たちが注目する場所に立たされたノエラは、エリック王子から突然、婚約を破棄されてしまう。
最近、冷たい態度が続いていたとはいえ、公の場での宣言にノエラは言葉を失った。
さらにエリック王子は、ノエラが聖女には相応しくないと告げた後、一緒に居た美しい女神官エリーゼを真の聖女にすると宣言してしまう。彼女こそが本当の聖女であると言って、ノエラのことを偽物扱いする。
その瞬間、ノエラの心に浮かんだのは、万が一の時のために準備していた計画だった。
王国から、聖女ノエラに関する記憶を全て消し去るという計画を、今こそ実行に移す時だと決意した。
こうして聖女ノエラは人々の記憶から消え去り、ただのノエラとして新たな一歩を踏み出すのだった。
※過去に使用した設定や展開などを再利用しています。
※カクヨムにも掲載中です。
【完結】婚約破棄、その後の話を誰も知らない
あめとおと
恋愛
奇跡によって病を癒す存在――聖女。
王国は長年、その力にすべてを委ねてきた。
だがある日、
誰の目にも明らかな「失敗」が起きる。
奇跡は、止まった。
城は動揺し、事実を隠し、
責任を聖女ひとりに押しつけようとする。
民は疑い、祈りは静かに現実へと向かっていった。
一方、かつて「悪役」として追放された令嬢は、
奇跡が失われる“その日”に備え、
治癒に頼らない世界を着々と整えていた。
聖女は象徴となり、城は主導権を失う。
奇跡に縋った者たちは、
何も奪われず、ただ立場を失った。
選ばれなかった者が、世界を救っただけの話。
――これは、
聖女でも、英雄でもない
「悪役令嬢」が勝ち残る物語。
婚約辞退いたします。だってこの国、沈みますもの
鍛高譚
恋愛
「婚約はお断りいたします――この国は近い将来、崩壊しますので」
そう言い放ったのは、社交界でも目立たない子爵令嬢、マリン・アクアリウム。
ある日、とある舞踏会に突如現れた王太子ガイア殿下。
誰もが驚く中、なんと彼はマリンに婚約を申し出る。
周囲は騒然。「子爵令嬢が王太子妃!?」「断る理由などないはず!」
――だが、彼女は断った。「この国は、もうすぐ滅びます」――と。
そんな不吉な言葉を口にしたことで、彼女は“狂言癖のある嘘つき令嬢”と噂され、
家族にさえ見放され、ついには国外追放の身に。
だが、彼女の予言は本物だった――
数年後、王国に未曾有の大災厄が迫る。
国土が崩れ、海に沈む都市。人々が絶望する中、思い出されるのは、
あの舞踏会でただひとり“滅び”を告げた少女の名。
「彼女なら、この国を救えるかもしれない……」
皮肉にも“追放令嬢”マリンは、再び王都に呼び戻され、
滅びゆく国で最後の希望として担ぎ上げられる。
信じてもらえなかった過去。
それでも人々の命を守ろうと奔走するマリン。
そして、王子ガイアが差し伸べた、あの日と変わらぬ手。
――たとえ国が滅んでも、あなたとともに歩んでいきたい。
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
【完結】聖女召喚に巻き込まれたバリキャリですが、追い出されそうになったのでお金と魔獣をもらって出て行きます!
チャらら森山
恋愛
二十七歳バリバリキャリアウーマンの鎌本博美(かまもとひろみ)が、交差点で後ろから背中を押された。死んだと思った博美だが、突如、異世界へ召喚される。召喚された博美が発した言葉を誤解したハロルド王子の前に、もうひとりの女性が現れた。博美の方が、聖女召喚に巻き込まれた一般人だと決めつけ、追い出されそうになる。しかし、バリキャリの博美は、そのまま追い出されることを拒否し、彼らに慰謝料を要求する。
お金を受け取るまで、博美は屋敷で暮らすことになり、数々の騒動に巻き込まれながら地下で暮らす魔獣と交流を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる