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第八章 いざ、決戦!
01.怒涛の日々か〜ら〜の〜
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(王立学園の入学式の日がやって来ました。いや~、マジですか、現実とは思えない怒涛の1ヶ月ちょっとが過ぎて目の前に見えるのは⋯⋯貴族、貴族、そして貴族。
しかも試験の時より気合い入ってね? パパンやママンが観にくるから張り切ってんだろうなぁ。お貴族様の気合いって怖すぎる。そこに入る勇気が⋯⋯勇気が⋯⋯帰りたいなぁ。ターニャ婆んとこで一番やっすいクッキー買って⋯⋯帰る家は乙女のロマンをてんこ盛りにしたゴージャスな屋敷だけど⋯⋯お気に入りのコーナーも作ったし)
ミリーの部屋の隅っこに敷いたラグと足を短く切ってもらった中古のテーブル。靴を脱いで大きなクッションに座って『は~、お茶は美味しいねえ』と呟くのが最近のお気に入りだったりする。
執事の爺ちゃんはジョッシュさんで家政婦長はミセス・サイレル。侍女4名、メイド12人、フットマン6名、門番兼護衛20名、御者と庭師と料理人は各2名。総勢50名の大所帯で名前を覚えるのに一苦労している。
『こ、こんなに雇えないよお。給料っておいくら万円? 屋敷の家賃に光熱費に食費に⋯⋯そんなに稼げてないからぁ! 部屋が1個でキッチンとバストイレ付きで十分だし、学園には歩いて行くから』
『交代制ですから常時就業しているのはこの半分くらいですし、少ない方だと思います』
この全員がオーレリアが輿入れして来た時に一緒に来た使用人の家族らしく、今まではオーレリアの要塞や関連施設で働いていたとか。
要塞にはどんだけいるんだよぉと呆然としていたが『さあ、数えたことがないので』とあっさり。
元々、オーレリアについて来た人達だけで街ひとつ分くらいはいたそうで、それよりも増えている⋯⋯オーレリアパワーが凄すぎる。
専用の馬車と御者を背後に途方に暮れていると、豪華すぎて目に痛いキンキラの馬車が近づいて来た。
(あ、邪魔になっちゃう)
「ミリー様、行ってらっしゃいませ」
「うん、行ってきま~す」
侍女のハンナが馬車に乗り込むと、御者のトールがミリーに向かって右手を挙げてからゆっくりと馬車を動かしはじめた。
口下手だけどボディランゲージは欠かさないトールの『いってらっしゃい』と、窓から小さく手を振るハンナの笑顔に見送られつつ学園に目を向けた。
(ううっ、捨てられた気分だぜ)
キンキラがスピードを落としはじめたのに気付いて慌てて受付に向けて走り出した。
(ヤバい。お貴族様は走らない。私はお貴族様じゃないけどね~。目立たないようにコソコソするのは得意だもん。大きなリアクションと目を合わせるのは禁止、俯き加減で隅を狙って⋯⋯)
正門を抜けた正面にある煉瓦造りの建物は職員室や警備室のある管理棟で、その前に受付の列がある。
入学許可証を提示した時に受付にいた職員が固まったのを除けば問題なく手続きが終わり、入学式の会場に向かった。
(大ホールかぁ。正門とか園舎とかもそうだったからゴージャスなんだろうな)
ドレスコードはあるが服装は自由という学園の入学式は華やかな色・色・色の渦。
(パブリックスクールと女子修道院は制服があるっていうから、学園も制服があってくれたらちょびっと楽だったのになぁ⋯⋯)
オーレリアと初めて会った日⋯⋯よく分からないまま契約が成立した風に押し切られ? イリスが鬼軍曹に変身したのが怒涛の日々の始まりだった。
『ミリー、侯爵家から持って出たい荷物ってあるかしら?』
『えーっと、持って出たいものは少しだけ、ただ畑は毎日水をやらないと野菜が萎びちゃう⋯⋯』
オーレリアとの対話で魂が抜けていたミリーは、深く考えもせず答えた。
『では裏の木戸のところに馬車を停めておくから、荷物を持ってらっしゃい。畑はそのままで大丈夫だから』
『へ? えーっと、うん』
(脱走の準備かな? 準備するほどの物はないんだけど⋯⋯)
ベッドの下に隠していたのは、いざという時の変身グッズとワンピースが1枚。
変身グッズは、セリナに頼んで作ってもらったミッドランド侯爵家のメイド服もどきと茶色のカツラ。危険を感じた時、メイドに化けて逃げ出せるように準備した物。
ワンピースはギルドや平民街に出かける時用の予備の服。それ以外の服や荷物はセリナが預かってくれており、洗濯やアイロンまでかけてくれる。
お礼を渡そうとしたら「抱っことムギュ~させて』と言われて今に至る。
荷物を持ったミリーは、レオンが操縦する馬車に放り込まれ⋯⋯連れて行かれたのが例のロココな家。翌日の朝にはミリーの大切な畑がそっくりそのまま庭の片隅に移植されていた。
朝食の後、商人とデザイナーがやって来て学園に着ていく為の大量の服や靴、普段着のワンピースとデイドレス。帽子や手袋、下着から夜着⋯⋯アクセサリーや小物などありとあらゆるものを購入していくイリスにドン引きした。
採寸の途中で好みや好きな色を聞かれたミリーは『えーっと、好みは自分だけで着替えができる服で、色は安ければ何色でも』と言ってイリスを固まらせた。
その後はお誕生席で完全に置き物と化したり、長時間の着せ替え人形状態になったりで疲れすぎて翌日まで爆睡。
翌朝ぼーっとした頭で朝食に向かい、ふわふわの白パンを見つめながら考えた。
(いっぱい買っちゃった。お金足りるかなぁ⋯⋯分割払いとかボーナス払い出来るか聞いてみなきゃ。この世界にボーナスってあるのかな、なかったらどうしよう)
少し早めに来たお陰で混雑に巻き込まれることなく会場入りできたミリーは、広々とした会場内を見渡した。
1階にはイメージより広い座面の椅子が並び、真ん中あたりで仕切りのロープが張られているのは、ここより前を使えという事だろう。全ての椅子は革張りで前列との間もかなり余裕がある。目線よりやや低めの演壇は奥に緞帳のような分厚いカーテンがかかっている。
2階席は保護者席なのかスタジアムシートになっている。前列はリクライニングがあってもおかしくなさそうな椅子で、前列はサイドテーブルとフットレストが付いている気がする。
(わぁ、予想通りのゴージャス設定じゃん。行ったことないけど、まるで超豪華な映画館のシネマズ◯レミアム□宿みたい⋯⋯プレミアムシートって言うんだよね。んでも、学園にここまでの設備っている?)
会場入りした生徒達は友達同士で前から座っているようで、一番後ろの端の席をキープしたミリーの横にはまだ誰もいない。
子供らしいやや甲高い声と抑えた笑い声が聞こえ、受付で渡された資料を見せ合っていたり、服装を褒めあったり⋯⋯入学した喜びでテンションが上がっている子供達の姿が微笑ましい。
12歳プラス50いくつのミリーの気分は、子供とか孫の晴れ姿を見守る保護者のよう。
2階席から、知り合いに挨拶する野太いおっさんの声や自分の子供を自慢する気取ったおばさんの声が聞こえはじめた。
(結構集まったなぁ。あ、入り口の扉の前に職員が立った⋯⋯ そろそろ始まるのかも)
しかも試験の時より気合い入ってね? パパンやママンが観にくるから張り切ってんだろうなぁ。お貴族様の気合いって怖すぎる。そこに入る勇気が⋯⋯勇気が⋯⋯帰りたいなぁ。ターニャ婆んとこで一番やっすいクッキー買って⋯⋯帰る家は乙女のロマンをてんこ盛りにしたゴージャスな屋敷だけど⋯⋯お気に入りのコーナーも作ったし)
ミリーの部屋の隅っこに敷いたラグと足を短く切ってもらった中古のテーブル。靴を脱いで大きなクッションに座って『は~、お茶は美味しいねえ』と呟くのが最近のお気に入りだったりする。
執事の爺ちゃんはジョッシュさんで家政婦長はミセス・サイレル。侍女4名、メイド12人、フットマン6名、門番兼護衛20名、御者と庭師と料理人は各2名。総勢50名の大所帯で名前を覚えるのに一苦労している。
『こ、こんなに雇えないよお。給料っておいくら万円? 屋敷の家賃に光熱費に食費に⋯⋯そんなに稼げてないからぁ! 部屋が1個でキッチンとバストイレ付きで十分だし、学園には歩いて行くから』
『交代制ですから常時就業しているのはこの半分くらいですし、少ない方だと思います』
この全員がオーレリアが輿入れして来た時に一緒に来た使用人の家族らしく、今まではオーレリアの要塞や関連施設で働いていたとか。
要塞にはどんだけいるんだよぉと呆然としていたが『さあ、数えたことがないので』とあっさり。
元々、オーレリアについて来た人達だけで街ひとつ分くらいはいたそうで、それよりも増えている⋯⋯オーレリアパワーが凄すぎる。
専用の馬車と御者を背後に途方に暮れていると、豪華すぎて目に痛いキンキラの馬車が近づいて来た。
(あ、邪魔になっちゃう)
「ミリー様、行ってらっしゃいませ」
「うん、行ってきま~す」
侍女のハンナが馬車に乗り込むと、御者のトールがミリーに向かって右手を挙げてからゆっくりと馬車を動かしはじめた。
口下手だけどボディランゲージは欠かさないトールの『いってらっしゃい』と、窓から小さく手を振るハンナの笑顔に見送られつつ学園に目を向けた。
(ううっ、捨てられた気分だぜ)
キンキラがスピードを落としはじめたのに気付いて慌てて受付に向けて走り出した。
(ヤバい。お貴族様は走らない。私はお貴族様じゃないけどね~。目立たないようにコソコソするのは得意だもん。大きなリアクションと目を合わせるのは禁止、俯き加減で隅を狙って⋯⋯)
正門を抜けた正面にある煉瓦造りの建物は職員室や警備室のある管理棟で、その前に受付の列がある。
入学許可証を提示した時に受付にいた職員が固まったのを除けば問題なく手続きが終わり、入学式の会場に向かった。
(大ホールかぁ。正門とか園舎とかもそうだったからゴージャスなんだろうな)
ドレスコードはあるが服装は自由という学園の入学式は華やかな色・色・色の渦。
(パブリックスクールと女子修道院は制服があるっていうから、学園も制服があってくれたらちょびっと楽だったのになぁ⋯⋯)
オーレリアと初めて会った日⋯⋯よく分からないまま契約が成立した風に押し切られ? イリスが鬼軍曹に変身したのが怒涛の日々の始まりだった。
『ミリー、侯爵家から持って出たい荷物ってあるかしら?』
『えーっと、持って出たいものは少しだけ、ただ畑は毎日水をやらないと野菜が萎びちゃう⋯⋯』
オーレリアとの対話で魂が抜けていたミリーは、深く考えもせず答えた。
『では裏の木戸のところに馬車を停めておくから、荷物を持ってらっしゃい。畑はそのままで大丈夫だから』
『へ? えーっと、うん』
(脱走の準備かな? 準備するほどの物はないんだけど⋯⋯)
ベッドの下に隠していたのは、いざという時の変身グッズとワンピースが1枚。
変身グッズは、セリナに頼んで作ってもらったミッドランド侯爵家のメイド服もどきと茶色のカツラ。危険を感じた時、メイドに化けて逃げ出せるように準備した物。
ワンピースはギルドや平民街に出かける時用の予備の服。それ以外の服や荷物はセリナが預かってくれており、洗濯やアイロンまでかけてくれる。
お礼を渡そうとしたら「抱っことムギュ~させて』と言われて今に至る。
荷物を持ったミリーは、レオンが操縦する馬車に放り込まれ⋯⋯連れて行かれたのが例のロココな家。翌日の朝にはミリーの大切な畑がそっくりそのまま庭の片隅に移植されていた。
朝食の後、商人とデザイナーがやって来て学園に着ていく為の大量の服や靴、普段着のワンピースとデイドレス。帽子や手袋、下着から夜着⋯⋯アクセサリーや小物などありとあらゆるものを購入していくイリスにドン引きした。
採寸の途中で好みや好きな色を聞かれたミリーは『えーっと、好みは自分だけで着替えができる服で、色は安ければ何色でも』と言ってイリスを固まらせた。
その後はお誕生席で完全に置き物と化したり、長時間の着せ替え人形状態になったりで疲れすぎて翌日まで爆睡。
翌朝ぼーっとした頭で朝食に向かい、ふわふわの白パンを見つめながら考えた。
(いっぱい買っちゃった。お金足りるかなぁ⋯⋯分割払いとかボーナス払い出来るか聞いてみなきゃ。この世界にボーナスってあるのかな、なかったらどうしよう)
少し早めに来たお陰で混雑に巻き込まれることなく会場入りできたミリーは、広々とした会場内を見渡した。
1階にはイメージより広い座面の椅子が並び、真ん中あたりで仕切りのロープが張られているのは、ここより前を使えという事だろう。全ての椅子は革張りで前列との間もかなり余裕がある。目線よりやや低めの演壇は奥に緞帳のような分厚いカーテンがかかっている。
2階席は保護者席なのかスタジアムシートになっている。前列はリクライニングがあってもおかしくなさそうな椅子で、前列はサイドテーブルとフットレストが付いている気がする。
(わぁ、予想通りのゴージャス設定じゃん。行ったことないけど、まるで超豪華な映画館のシネマズ◯レミアム□宿みたい⋯⋯プレミアムシートって言うんだよね。んでも、学園にここまでの設備っている?)
会場入りした生徒達は友達同士で前から座っているようで、一番後ろの端の席をキープしたミリーの横にはまだ誰もいない。
子供らしいやや甲高い声と抑えた笑い声が聞こえ、受付で渡された資料を見せ合っていたり、服装を褒めあったり⋯⋯入学した喜びでテンションが上がっている子供達の姿が微笑ましい。
12歳プラス50いくつのミリーの気分は、子供とか孫の晴れ姿を見守る保護者のよう。
2階席から、知り合いに挨拶する野太いおっさんの声や自分の子供を自慢する気取ったおばさんの声が聞こえはじめた。
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