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ギルド、初依頼
8.出逢い
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「絶対、なんかいるよな」
「はい、魔物に全然遭遇しませんね」
「結構強力な奴がいるって事だな。そろそろガーゴイルやゴーレムが出る筈なんだが」
「索敵でも、今の所反応なしです」
大きな岩の上に登ってお昼休憩をとる。朝作ったサンドイッチを、インベントリから出す。
「遠征中は、パンと干し肉を齧るのが普通だが、お前と一緒だと美味い飯にありつけるな」
ノアは嬉しそうに、3つ目のサンドイッチにかぶりついている。
昼食後に調査を開始した途端、大量の魔物が現れた。
「来ます」
「数は?」
「多いです、数え切れません」
「マジか、シルバーウルフの可能性大だな」
「やりますか?」
「そうだな、少し試して様子を見るか」
ミリアが、身体強化とシールドをかけ走り出す。
シルバーウルフ達が牙を剥いて、ミリアを取り囲んだ。唸り声が聞こえ、先頭の集団が一斉に襲いかかってきた。
シルバーウルフに向けて、【ウォーターボール】を連発。何匹かは攻撃を躱し後ろに下がったが、数匹のシルバーウルフが再び攻撃を仕掛けてきた。
【ストームウォール】で障壁を作り攻撃を躱す。土魔法で足場を作り、近くの木の上に駆け上がった。
『何故戦わぬ?』
頭の中に、直接声が響いてきた。
(念話? 誰?)
『ここは、我らのテリトリー。戦わぬならば立ち去るが良い』
(闘う必要はあるんですか?)
『おかしな事を、我らと人は相容れぬ。会えば闘うは必定』
(それは違うと思います。共存出来れば1番だと思います)
『その為に祈るのか』
(・・見てたんですか?)
『アリストア平原で、雷魔法を感知してからずっと見ておったわ』
(げっ、すごい前じゃないですか? 全然気付きませんでした)
『人間にとってはな。我にとっては一瞬の事よ』
(・・あなたは誰?)
『我は神獣フェンリルの長。グレイプニールから抜け出してより、この世界に存在しておる』
グレイプニールは、猫の足音・女の顎髭・山の根元・熊の神経・魚の吐息・鳥の唾液から作られる。ドワーフのみが作る事のできると言われている魔法の紐。
(神話の世界だ)
『浅はかな人の世で生きる、女神の愛し子よ。この世界に何を望む?』
(自由? 後は、友達かな)
ミリアは寂しそうに笑った。
『其方の連れの大男、あれの呪いを解く事ができたならば、我を呼ぶが良い。其方の願いを叶えてやろう』
(呪いは必ず解きます。でも、自分の望みは自分で叶えるので、また会いに来て良いですか?)
『不思議な娘よの、人の子とは思えぬ。其方の数奇な運命、見届けるも良い退屈凌ぎになるやもしれん』
(ノアさんが心配してると思うので、もう行きますね)
『我に名をつけよ』
(?)
『次に会う時のためじゃ』
「うーん、ヴァナルガンド。略してヴァン?」
『希望か、良い名じゃ。我に会いたければ、その名を呼べば良い』
(はい、じゃあまた)
『ミリアよ、大切な事を忘れておろう』
(?)
『この一帯のシルバーウルフは、決して人里には降りぬ』
調査目的をすっかり忘れていたミリア。
(あっ、ありがとうございます)
「はい、魔物に全然遭遇しませんね」
「結構強力な奴がいるって事だな。そろそろガーゴイルやゴーレムが出る筈なんだが」
「索敵でも、今の所反応なしです」
大きな岩の上に登ってお昼休憩をとる。朝作ったサンドイッチを、インベントリから出す。
「遠征中は、パンと干し肉を齧るのが普通だが、お前と一緒だと美味い飯にありつけるな」
ノアは嬉しそうに、3つ目のサンドイッチにかぶりついている。
昼食後に調査を開始した途端、大量の魔物が現れた。
「来ます」
「数は?」
「多いです、数え切れません」
「マジか、シルバーウルフの可能性大だな」
「やりますか?」
「そうだな、少し試して様子を見るか」
ミリアが、身体強化とシールドをかけ走り出す。
シルバーウルフ達が牙を剥いて、ミリアを取り囲んだ。唸り声が聞こえ、先頭の集団が一斉に襲いかかってきた。
シルバーウルフに向けて、【ウォーターボール】を連発。何匹かは攻撃を躱し後ろに下がったが、数匹のシルバーウルフが再び攻撃を仕掛けてきた。
【ストームウォール】で障壁を作り攻撃を躱す。土魔法で足場を作り、近くの木の上に駆け上がった。
『何故戦わぬ?』
頭の中に、直接声が響いてきた。
(念話? 誰?)
『ここは、我らのテリトリー。戦わぬならば立ち去るが良い』
(闘う必要はあるんですか?)
『おかしな事を、我らと人は相容れぬ。会えば闘うは必定』
(それは違うと思います。共存出来れば1番だと思います)
『その為に祈るのか』
(・・見てたんですか?)
『アリストア平原で、雷魔法を感知してからずっと見ておったわ』
(げっ、すごい前じゃないですか? 全然気付きませんでした)
『人間にとってはな。我にとっては一瞬の事よ』
(・・あなたは誰?)
『我は神獣フェンリルの長。グレイプニールから抜け出してより、この世界に存在しておる』
グレイプニールは、猫の足音・女の顎髭・山の根元・熊の神経・魚の吐息・鳥の唾液から作られる。ドワーフのみが作る事のできると言われている魔法の紐。
(神話の世界だ)
『浅はかな人の世で生きる、女神の愛し子よ。この世界に何を望む?』
(自由? 後は、友達かな)
ミリアは寂しそうに笑った。
『其方の連れの大男、あれの呪いを解く事ができたならば、我を呼ぶが良い。其方の願いを叶えてやろう』
(呪いは必ず解きます。でも、自分の望みは自分で叶えるので、また会いに来て良いですか?)
『不思議な娘よの、人の子とは思えぬ。其方の数奇な運命、見届けるも良い退屈凌ぎになるやもしれん』
(ノアさんが心配してると思うので、もう行きますね)
『我に名をつけよ』
(?)
『次に会う時のためじゃ』
「うーん、ヴァナルガンド。略してヴァン?」
『希望か、良い名じゃ。我に会いたければ、その名を呼べば良い』
(はい、じゃあまた)
『ミリアよ、大切な事を忘れておろう』
(?)
『この一帯のシルバーウルフは、決して人里には降りぬ』
調査目的をすっかり忘れていたミリア。
(あっ、ありがとうございます)
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