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ワイバーンと白銀の狼
7.水路
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ヴィルと一緒に川まで戻ってきた。高い木に登り、川の様子と村を眺める。
『水路を作るには水の流れを妨げん事じゃ。淀みができれば、大雨で決壊する。この村にはそれを直す手立てはなかろう』
「うん。川の澱みがなくて、緩やかに流れる場所?」
『あの3本の木の辺りがよかろう。あそこから村の東側を抜けて、川へまた水を戻す』
「そうか、村は東側の方が低くなってるから、いざと言う時村に被害が出にくい」
『では、後は其方の仕事じゃな』
「はい、頑張るね」
【ウォーターカッター】で、硬い土を削っていく。削った道を【アースウォール】で固めて行く。
半日かけて、村の東側を走る水路を作った。その間、ノアは村人と魔物の討伐について話していた。
「ヴィル、道ができたの。水を流す前に見てくれる?」
もう一度川まで走り、木の上から水路を確認する。
『よかろう、随分と頑丈に作ったのう』
「うん、壊れにくいように頑張ってみた」
『村人に知らせてやれ、喜ぶであろう』
「うん、行って来るね」
「ノアさん、できたの。ヴィルが水を流すとこを村の人に見せたら、喜んでもらえるんじゃないかって」
「村長に声をかけに行くか」
「はい」
みんなで水路を見に行く事になった。
「凄い、いつの間にこんな物を?」
「川のとこの堰を壊すので、誰か一緒に来てくれませんか? 一番大工仕事の得意な方だと嬉しいです」
「なら、お前だな。行ってこい」
2人で堰まで歩いて行く。ギーがパタパタと側を飛んでいる。
「ミニチュアとかげが人に慣れるのって珍しいですね」
「この子は多分変異種かも」
「確かに、羽が大きいですよね」
川にたどり着いた。今は大きな石で水を堰き止めている。
「あの石を退けて、水を流すんですけど、もし水路に問題が出たら、あそこを堰止めれば水は止まるので」
「今度木を削って作っておきます」
「是非お願いします。では、石を退かしますね。【ムーブメント】」
勢いよく水が流れ始める。水路に残っていた土を洗い流した後、綺麗な水に変わった。水路に沿って、村まで戻る。
「アメリアちゃん、凄いよ」
「これから水汲みが楽になるわ」
「畑にも水がいっぱい使える」
ミリアとノアはみんなの喜ぶ顔を見て、笑顔でハイタッチした。
夕方、依頼書にサインを貰い村を出る。村人全員が見送りに来てくれた。
ミリアが、凍らせたワイバーンを戸板の上に1頭出した。
「これは?」
「俺達は9頭も貰ってますから。報酬は十分いただきました。こいつは強力に凍らせてあるので、明日の朝までは十分持つはずです。素材の剥ぎ取り、頑張って下さい」
「ありがとうございます。本当に何とお礼を言ったら良いのか」
「さようなら」
「アメリアちゃん、私魔法使いになる」
「俺はおじちゃんみたいな戦士になる。アメリアちゃん、待っててね」
「坊主、アメリアを狙うのは100年早いぞ」
全員が大笑いしていた。
王都へ、帰還。
『水路を作るには水の流れを妨げん事じゃ。淀みができれば、大雨で決壊する。この村にはそれを直す手立てはなかろう』
「うん。川の澱みがなくて、緩やかに流れる場所?」
『あの3本の木の辺りがよかろう。あそこから村の東側を抜けて、川へまた水を戻す』
「そうか、村は東側の方が低くなってるから、いざと言う時村に被害が出にくい」
『では、後は其方の仕事じゃな』
「はい、頑張るね」
【ウォーターカッター】で、硬い土を削っていく。削った道を【アースウォール】で固めて行く。
半日かけて、村の東側を走る水路を作った。その間、ノアは村人と魔物の討伐について話していた。
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もう一度川まで走り、木の上から水路を確認する。
『よかろう、随分と頑丈に作ったのう』
「うん、壊れにくいように頑張ってみた」
『村人に知らせてやれ、喜ぶであろう』
「うん、行って来るね」
「ノアさん、できたの。ヴィルが水を流すとこを村の人に見せたら、喜んでもらえるんじゃないかって」
「村長に声をかけに行くか」
「はい」
みんなで水路を見に行く事になった。
「凄い、いつの間にこんな物を?」
「川のとこの堰を壊すので、誰か一緒に来てくれませんか? 一番大工仕事の得意な方だと嬉しいです」
「なら、お前だな。行ってこい」
2人で堰まで歩いて行く。ギーがパタパタと側を飛んでいる。
「ミニチュアとかげが人に慣れるのって珍しいですね」
「この子は多分変異種かも」
「確かに、羽が大きいですよね」
川にたどり着いた。今は大きな石で水を堰き止めている。
「あの石を退けて、水を流すんですけど、もし水路に問題が出たら、あそこを堰止めれば水は止まるので」
「今度木を削って作っておきます」
「是非お願いします。では、石を退かしますね。【ムーブメント】」
勢いよく水が流れ始める。水路に残っていた土を洗い流した後、綺麗な水に変わった。水路に沿って、村まで戻る。
「アメリアちゃん、凄いよ」
「これから水汲みが楽になるわ」
「畑にも水がいっぱい使える」
ミリアとノアはみんなの喜ぶ顔を見て、笑顔でハイタッチした。
夕方、依頼書にサインを貰い村を出る。村人全員が見送りに来てくれた。
ミリアが、凍らせたワイバーンを戸板の上に1頭出した。
「これは?」
「俺達は9頭も貰ってますから。報酬は十分いただきました。こいつは強力に凍らせてあるので、明日の朝までは十分持つはずです。素材の剥ぎ取り、頑張って下さい」
「ありがとうございます。本当に何とお礼を言ったら良いのか」
「さようなら」
「アメリアちゃん、私魔法使いになる」
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全員が大笑いしていた。
王都へ、帰還。
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