【完結】戦う女神の愛し子! 最強少女が仲間と共に駆け上がる。冒険? それともただのファンタジー?

との

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SSランク登用試験

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 ノアの家は表通りから一本奥に入ったところにある。夜になると殆ど人通りはなく、閑散としている。ミリアが台所に隠れた後、ノアがドアを開けた。

「夜分恐れ入ります。アカデミー学長の、ヘレナ・ロズウェルと申します。かれは、ライリー。ミリア嬢はいらっしゃいますか?」

「何故ここに?」
「ギルマスが教えてくれました」
「あんの、お馬鹿」
 エラが握り拳を作って怒っている。

「私達はミリア嬢を探しています」
「何のためですか?」

「謝罪と情報提供の為に。学長でありながら、1年間何も気付かずにきました。その事を謝りたいと」
「俺もです。魅了魔法のせいにはしません。俺の心が弱かったせいです」

「情報というのは?」

「王家と帝国、教会がミリア嬢を探しています」
「それはギルマスからも聞きましたし、予想の範囲内です」

「これからどうされるのですか?」
「・・」

「ミリア嬢に、アカデミーで待っていると伝えて頂けますか?」

「アカデミーで何があったのか、彼女は何も言いませんでした。でも、俺はあなた達を許さない」
「おっしゃる通りです。許されるとも許して欲しいとも思っていません。私達に手伝える事があればと」

 2人が頭を下げて帰りかけた時、
「学長?」
 ミリアが台所から出てきた。

「ちび助、出てきちゃ駄目だよ」
 エラがミリアの前に立ち、学長達から庇う。

「エラさん、ありがとう。でも大丈夫」

「ミリア、ごめん(なさい)」
 二人が頭を下げた。

「もう終わった事なんで。それに私、仲間と楽しくやってますから」

「ミリア嬢、アバディーン侯爵にも気を付けて。彼も君を探してる」

「ですよね。私除籍届け出したんです。旦那様達は大慌てだと思います」
 ミリアが、悪戯っ子のような顔で舌を出した。

「ミリアが、帰って来たいと思えるアカデミーにします。待っていますね」
「俺も、一緒に待ちます」

 ミリアが首を傾げた。
「ライリー殿下? それは不味いのでは」

 ライリーが苦笑いをする。
「王家からは離脱したので、俺はもう殿下じゃないんです」
「あんた、王子様なの? ヤバいじゃん」
 エラがまたミリアを後ろに庇う。

「王家とは縁を切りました」


 ノアが腕を組み、眉間に皺を寄せ悩み始めた。
「父さん、どうしたの?」

「お二人は時間はありますか? 3週間か、もっと」
「「?」」

「さっきの様子では、ミリアの味方だと公言しているのでしょう?」
「「勿論です(わ)」」

「はぁ、仕方ありません。ギー、この二人も連れて行っていいか、聞いてくれるか?」
「キュイ」

『構わぬそうじゃ』

「ちび助、2人の荷物の準備を手伝うぞ」
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