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37.彼等のあれを大団円と言っていいのかな?
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「なります!! プリンストン侯爵家の養女になってビクトールと婚約するわ!!」
「ま、待って!! ビクトール、本当にいいの? 幼馴染の私にはわかるの、こんな事簡単に決めちゃダメよ!!」
(イライザ参戦だわ⋯⋯後一息で終われるはずだったのに)
本人の意思で選んだなら気にする事はないとライラが思った矢先に『隙間家具イライザ』が登場した。
「イライザ、心配してくれてありがとうな。でも問題はないんだ、俺様に間違いはないからな」
「でもね、ビクトールの事は私が一番よく知ってるの。優しいビクトールならライラ様を捨てた事きっと後悔するはずよ。だって、ビクトールほど素敵な人に捨てられたらもう⋯⋯」
「「ぷっ!」」
イライザのとんでもない発言にノアとミリセントが吹き出した。婚約破棄が成立するのを待ち新しい婚約が成立する前に立ち上がったつもりだろうが、イライザの発言は的を射ておらずライラ達にすれば時間の無駄でしかない。
「イライザさん、ご心配なく。ビクトールがサインする前から既にわたくしのサインは終わっておりますから。
つまり婚約破棄は成立しておりますの。その後どうするのかは各自個別で話し合ってくださいませ」
これだけ仲が悪いのだからビクトールとライラはいずれ破局するはずだとイライザは考えていた。
(その時は幼馴染の私がそばで慰めてあげるからね)
遊びの恋人がいる時は邪魔をせずビクトールの心の隙間に寄り添って最後には全てを手に入れるつもりでいた。
(ビクトールがターンブリー侯爵になって貿易会社の社長になる頃にはお遊びも減って私のところへ戻ってくるはず⋯⋯。それなのに、キャサリンが侯爵夫人で役員ですって!! ふざけんじゃないわよ!!)
「おめでとうございます。ビクトールは念願の婚約破棄、サルーン嬢はビクトールの責任でプリンストン侯爵家と養子縁組の後、念願のターンブリー侯爵夫人ですわね。
では、わたくしはこれで失礼致します。
皆様、お昼休憩中にお騒がせして申し訳ございませんでした。後日改めて学園生全員に祝いのお品を贈らせていただきますわね。
ビクトールとサルーン嬢の将来を是非祝って差し上げてくださいませ」
見たことがないほど艶やかな笑顔でカーテシーをしたライラを生徒達全員が見つめた。
「⋯⋯ラ、ライラはまさかとは思うが俺様と婚約破棄したかったのか」
ノアは書類を内ポケットに納め、ビクトールが使ったペンを嫌そうな顔をしながら指の間から引き抜いた。
「婚約破棄したかったのかって聞いてるんだ!」
侯爵になったのを知らないにしても自分と結婚したがらない女がいるなんて信じられないビクトールはライラに詰め寄った。
「当然でしょう? 毎月変わる恋人と、顔を合わせるたびに聞かされる罵詈雑言。横柄で金遣いが荒く人様に迷惑をかけてばかり。
貿易会社に押し入り逮捕され、役員になる資格がないと判断された。
そのような方との将来など考えられませんわ」
「嘘よ! だって政略だったでしょう?」
ライラの言葉をただの強がりだと信じているキャサリンがライラに言い募った。今は自分がビクトールの婚約者になったと思っているからなのか、かなり強気の態度なのが笑える。
「だからわたくしが土下座するとでも思われたのでしょうけれど、間違ったことをしていなければ謝る必要などありませんでしょう?
そこは、サルーン嬢とビクトールの作戦ミスですわね。
しつこく冤罪を喚くよりアラを探せばよかったのに⋯⋯でも、念願の次期侯爵夫人ですから結果オーライという事で」
ライラは文句を言い終わって爽快な気分になった。
「⋯⋯キャ、キャサリン、こんな勝手な奴なんか放っておこうぜ。俺様にはライラなんかよりキャサリンの方がよほど似合ってるしな。
ライラを役員から外してキャサリンを貿易会社『Stare』の役員にしてやるからな」
「えっ? 私が⋯⋯ 『Stare』の役員でターンブリー侯爵夫人⋯⋯やったわ、ライラ様じゃなくて私が選ばれたのね!」
頬を赤らめてビクトールの服を掴むキャサリン。
「ノア、可哀想だけど⋯⋯お二方は大団円のようですわ。行きましょう」
ライラがミリセントに会釈し、使っていた食器をひとまとめにして片付けたノアを従えて食堂を出る頃には喜んでビクトールに飛びつくキャサリンが見えた。
食堂を出た後は出来る限りの速さで教室に戻り、鞄を持って馬車に向かった。
「随分時間をかけられましたね」
「ええ、サルーン嬢がこんなはずじゃなかったって言ったら泥舟から助け出してあげたくて」
結局、キャサリンは欲に目が眩んでビクトールと同じ船に乗ってしまった。
「あれで大団円と言っていいのか悩むけど。
はじまりはほんの少し、いつの間にか勢いがついていて気がついたら止まれなくなるのね。私も気をつけなくちゃ」
馬車に着くといつもより気合の入ったデレクがドアを開けた。ノアから受け取った書類をしっかりと内ポケットにしまい込んだデレクが馬に跨った。
「じゃあ、裁判所行ってから教会に行くっすね~」
デレクの後を追うように馬車が走り出した。
(あの後どうなったのか、ミリセント⋯⋯巻き込まれないでね)
第二騎士団の司令部は2階建ての煉瓦造りで、正面玄関に騎士が立ち人の出入りをチェックしていた。
「こんにちは、ライラ・プリンストンと申します。貴族の不正を告発に来たのですけれど、どなたかお話ができる方いらっしゃいますか?」
「⋯⋯は?」
「高位貴族の不正なので管轄は第二騎士団だと思ったのですけれど?」
「あの、少々⋯⋯え?」
騎士見習いなのかライラと年齢の近そうな騎士がパニック気味になった。
「おい、申し訳ありません。こいつ、まだ慣れてなくて。お名前をもう一度お願いできますか?」
「ライラ・プリンストンと申します。彼は護衛のノアで手に持っているのは不正の告発資料です」
あまりにも澱みなく説明するライラに腰が引けそうになりながらも後輩の前で威厳を保とうと精一杯背筋を伸ばした騎士が手続きの説明をしてくれた。
「こちらにお名前をご記入下さい。その後中にご案内します」
流麗な文字でサインを済ませ騎士の後をついて行く。
いくつも並んだドアのいちばん手前で立ち止まりドアを開けて中に案内された。
「担当の者を呼んで参ります。かけてお待ち下さい」
部屋は正面に面していて残念ながら前回のような訓練風景は見えなかった。暫く待つとまだ若い生真面目そうな騎士がメモ用紙を片手に入ってきた。
「ビル・フォークスと申します。不正の告発とお聞きしましたが」
「初めまして、ライラ・プリンストンと申します。彼は護衛のノア。
今回お持ちしたのは正確には脱税と密輸。それから違法売買取引ですね」
「⋯⋯は?」
第二騎士団の流行りだろうか? デジャヴを感じた。
「えーっと、今回お持ちしたのは脱税と密輸。それから違法売買取引です。不足があるとは思いますが証拠書類を持って参りました」
「⋯⋯は、少し見せていただいてよろしいでしょうか」
「勿論ですわ」
ノアが持参した2つの箱の蓋を開けると、フォークスがいちばん上の書類を取り出し目を丸くした。
「⋯⋯は? え? こ、これって貿易会社の『Stare』?」
「はい」
「しょ、少々お待ちいただけますでしょうか」
書類を握りしめたまま走り出したフォークスが叫ぶ声が聞こえて来た。
「だ、団長! だだだ団長!!」
「ま、待って!! ビクトール、本当にいいの? 幼馴染の私にはわかるの、こんな事簡単に決めちゃダメよ!!」
(イライザ参戦だわ⋯⋯後一息で終われるはずだったのに)
本人の意思で選んだなら気にする事はないとライラが思った矢先に『隙間家具イライザ』が登場した。
「イライザ、心配してくれてありがとうな。でも問題はないんだ、俺様に間違いはないからな」
「でもね、ビクトールの事は私が一番よく知ってるの。優しいビクトールならライラ様を捨てた事きっと後悔するはずよ。だって、ビクトールほど素敵な人に捨てられたらもう⋯⋯」
「「ぷっ!」」
イライザのとんでもない発言にノアとミリセントが吹き出した。婚約破棄が成立するのを待ち新しい婚約が成立する前に立ち上がったつもりだろうが、イライザの発言は的を射ておらずライラ達にすれば時間の無駄でしかない。
「イライザさん、ご心配なく。ビクトールがサインする前から既にわたくしのサインは終わっておりますから。
つまり婚約破棄は成立しておりますの。その後どうするのかは各自個別で話し合ってくださいませ」
これだけ仲が悪いのだからビクトールとライラはいずれ破局するはずだとイライザは考えていた。
(その時は幼馴染の私がそばで慰めてあげるからね)
遊びの恋人がいる時は邪魔をせずビクトールの心の隙間に寄り添って最後には全てを手に入れるつもりでいた。
(ビクトールがターンブリー侯爵になって貿易会社の社長になる頃にはお遊びも減って私のところへ戻ってくるはず⋯⋯。それなのに、キャサリンが侯爵夫人で役員ですって!! ふざけんじゃないわよ!!)
「おめでとうございます。ビクトールは念願の婚約破棄、サルーン嬢はビクトールの責任でプリンストン侯爵家と養子縁組の後、念願のターンブリー侯爵夫人ですわね。
では、わたくしはこれで失礼致します。
皆様、お昼休憩中にお騒がせして申し訳ございませんでした。後日改めて学園生全員に祝いのお品を贈らせていただきますわね。
ビクトールとサルーン嬢の将来を是非祝って差し上げてくださいませ」
見たことがないほど艶やかな笑顔でカーテシーをしたライラを生徒達全員が見つめた。
「⋯⋯ラ、ライラはまさかとは思うが俺様と婚約破棄したかったのか」
ノアは書類を内ポケットに納め、ビクトールが使ったペンを嫌そうな顔をしながら指の間から引き抜いた。
「婚約破棄したかったのかって聞いてるんだ!」
侯爵になったのを知らないにしても自分と結婚したがらない女がいるなんて信じられないビクトールはライラに詰め寄った。
「当然でしょう? 毎月変わる恋人と、顔を合わせるたびに聞かされる罵詈雑言。横柄で金遣いが荒く人様に迷惑をかけてばかり。
貿易会社に押し入り逮捕され、役員になる資格がないと判断された。
そのような方との将来など考えられませんわ」
「嘘よ! だって政略だったでしょう?」
ライラの言葉をただの強がりだと信じているキャサリンがライラに言い募った。今は自分がビクトールの婚約者になったと思っているからなのか、かなり強気の態度なのが笑える。
「だからわたくしが土下座するとでも思われたのでしょうけれど、間違ったことをしていなければ謝る必要などありませんでしょう?
そこは、サルーン嬢とビクトールの作戦ミスですわね。
しつこく冤罪を喚くよりアラを探せばよかったのに⋯⋯でも、念願の次期侯爵夫人ですから結果オーライという事で」
ライラは文句を言い終わって爽快な気分になった。
「⋯⋯キャ、キャサリン、こんな勝手な奴なんか放っておこうぜ。俺様にはライラなんかよりキャサリンの方がよほど似合ってるしな。
ライラを役員から外してキャサリンを貿易会社『Stare』の役員にしてやるからな」
「えっ? 私が⋯⋯ 『Stare』の役員でターンブリー侯爵夫人⋯⋯やったわ、ライラ様じゃなくて私が選ばれたのね!」
頬を赤らめてビクトールの服を掴むキャサリン。
「ノア、可哀想だけど⋯⋯お二方は大団円のようですわ。行きましょう」
ライラがミリセントに会釈し、使っていた食器をひとまとめにして片付けたノアを従えて食堂を出る頃には喜んでビクトールに飛びつくキャサリンが見えた。
食堂を出た後は出来る限りの速さで教室に戻り、鞄を持って馬車に向かった。
「随分時間をかけられましたね」
「ええ、サルーン嬢がこんなはずじゃなかったって言ったら泥舟から助け出してあげたくて」
結局、キャサリンは欲に目が眩んでビクトールと同じ船に乗ってしまった。
「あれで大団円と言っていいのか悩むけど。
はじまりはほんの少し、いつの間にか勢いがついていて気がついたら止まれなくなるのね。私も気をつけなくちゃ」
馬車に着くといつもより気合の入ったデレクがドアを開けた。ノアから受け取った書類をしっかりと内ポケットにしまい込んだデレクが馬に跨った。
「じゃあ、裁判所行ってから教会に行くっすね~」
デレクの後を追うように馬車が走り出した。
(あの後どうなったのか、ミリセント⋯⋯巻き込まれないでね)
第二騎士団の司令部は2階建ての煉瓦造りで、正面玄関に騎士が立ち人の出入りをチェックしていた。
「こんにちは、ライラ・プリンストンと申します。貴族の不正を告発に来たのですけれど、どなたかお話ができる方いらっしゃいますか?」
「⋯⋯は?」
「高位貴族の不正なので管轄は第二騎士団だと思ったのですけれど?」
「あの、少々⋯⋯え?」
騎士見習いなのかライラと年齢の近そうな騎士がパニック気味になった。
「おい、申し訳ありません。こいつ、まだ慣れてなくて。お名前をもう一度お願いできますか?」
「ライラ・プリンストンと申します。彼は護衛のノアで手に持っているのは不正の告発資料です」
あまりにも澱みなく説明するライラに腰が引けそうになりながらも後輩の前で威厳を保とうと精一杯背筋を伸ばした騎士が手続きの説明をしてくれた。
「こちらにお名前をご記入下さい。その後中にご案内します」
流麗な文字でサインを済ませ騎士の後をついて行く。
いくつも並んだドアのいちばん手前で立ち止まりドアを開けて中に案内された。
「担当の者を呼んで参ります。かけてお待ち下さい」
部屋は正面に面していて残念ながら前回のような訓練風景は見えなかった。暫く待つとまだ若い生真面目そうな騎士がメモ用紙を片手に入ってきた。
「ビル・フォークスと申します。不正の告発とお聞きしましたが」
「初めまして、ライラ・プリンストンと申します。彼は護衛のノア。
今回お持ちしたのは正確には脱税と密輸。それから違法売買取引ですね」
「⋯⋯は?」
第二騎士団の流行りだろうか? デジャヴを感じた。
「えーっと、今回お持ちしたのは脱税と密輸。それから違法売買取引です。不足があるとは思いますが証拠書類を持って参りました」
「⋯⋯は、少し見せていただいてよろしいでしょうか」
「勿論ですわ」
ノアが持参した2つの箱の蓋を開けると、フォークスがいちばん上の書類を取り出し目を丸くした。
「⋯⋯は? え? こ、これって貿易会社の『Stare』?」
「はい」
「しょ、少々お待ちいただけますでしょうか」
書類を握りしめたまま走り出したフォークスが叫ぶ声が聞こえて来た。
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