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オークリー&カルム
4.マーサ、ピンチ再び
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リディア達は、ニールの後をついてカルムの大通りを歩いて行く。
武器を持ってどこかに駆けて行く男達に、派手な化粧の女達が声をかけている。
「頑張んなー」
「後でおいでよ、サービスしたげるからさ」
「あんな奴らに負けんなよ」
リディア達一行に気付いた女が、
「なんだいニールもう捕まえたのかい? やること早いねえ」
その言葉に周りの男も女もざわつきはじめ、リディア達を十重二十重に取り囲んだ。
「おい、ニール。そいつらなんだ?」
「奴らの家族か?」
「いい女じゃん、やっちまおうぜ」
「ニール、後で俺らにもおこぼれ寄越せよ」
「うっせえな、お前ら準備はどうした。
こいつ・・この方達は唯の旅行者だ。
手ェ出したらぶちまわすぞ。さっさと退きやがれ」
ドスの効いたニールの言葉に男達が慌てて避け、女達はリディアを冷ややかな目で睨みつける。
粗野な男達と派手な女達が作る花道を、リディア達は足早に通り過ぎた。
両開きのドアが開かれ、大勢の男が屯している店にニールが入って行った。
「おい、レオ。お客を連れてきた」
「あぁ? このクソ忙しい時に何やってんだよって、ひゅー上玉じゃん」
「客だっつってんだろ。おかしな目でみんじゃねぇよ。
お前ら、そこどけ。テーブルを片付けろ」
店の一角の大きなテーブルについていた男達が、めいめいの皿とコップを持って慌てて立ち上がった。
テーブルの上が片付けられて、椅子が差し出される。
「おっお嬢さん、どうぞ座ってくだせえ」
「ありがとう、では遠慮なく」
にっこり笑うリディアを見た男達が、赤い顔をしてほぅっと溜息をついた。
セオがリディアの耳元で、
「リディア様、笑顔禁止」
「?」
意味がわからずキョトンとするリディア。
ニールが椅子に座りながら、
「おい、飯だ。酒と飯を持ってこい。
あんたら2人も座ってくれ、立ってちゃなんも食えねえ」
リディアとセオは思わずマーサを見たが、マーサは椅子とテーブルを交互に見て顔を引き攣らせている。
「「マーサ、ファイト」」
マーサ、2度目の大ピンチ。
リディアを挟むようにして2人が腰掛けた。
マーサは背筋を伸ばし青い顔。膝の上で両手を握りしめているが、その手が震えている。
酒と料理が運ばれてきた。
「さっきは悪かったな。さぁ食ってくれ」
レオと呼ばれた男がニールの隣に腰掛けた。
「おい、勿体ぶってねえで紹介しろよ」
「俺もまだ知らねえ。
さっき波止場の近くで間違って襲っちまったんだ。
ここに来たのは馬車が直るまでの場繋ぎだ」
「お嬢さん、オレはレオ。レオ・フォルス」
「ぷっ」
リディアが吹き出した。
「「「?」」」
「ごめんなさい、だって“オレはレオ” って回文になってるわ」
「「「そこー?」」」
ツッコミどころの怪しいリディアだった。
武器を持ってどこかに駆けて行く男達に、派手な化粧の女達が声をかけている。
「頑張んなー」
「後でおいでよ、サービスしたげるからさ」
「あんな奴らに負けんなよ」
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その言葉に周りの男も女もざわつきはじめ、リディア達を十重二十重に取り囲んだ。
「おい、ニール。そいつらなんだ?」
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両開きのドアが開かれ、大勢の男が屯している店にニールが入って行った。
「おい、レオ。お客を連れてきた」
「あぁ? このクソ忙しい時に何やってんだよって、ひゅー上玉じゃん」
「客だっつってんだろ。おかしな目でみんじゃねぇよ。
お前ら、そこどけ。テーブルを片付けろ」
店の一角の大きなテーブルについていた男達が、めいめいの皿とコップを持って慌てて立ち上がった。
テーブルの上が片付けられて、椅子が差し出される。
「おっお嬢さん、どうぞ座ってくだせえ」
「ありがとう、では遠慮なく」
にっこり笑うリディアを見た男達が、赤い顔をしてほぅっと溜息をついた。
セオがリディアの耳元で、
「リディア様、笑顔禁止」
「?」
意味がわからずキョトンとするリディア。
ニールが椅子に座りながら、
「おい、飯だ。酒と飯を持ってこい。
あんたら2人も座ってくれ、立ってちゃなんも食えねえ」
リディアとセオは思わずマーサを見たが、マーサは椅子とテーブルを交互に見て顔を引き攣らせている。
「「マーサ、ファイト」」
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「「「そこー?」」」
ツッコミどころの怪しいリディアだった。
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