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16.ブルック伯爵
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「リディア、久しぶりだね。よく来てくれた。
今日はきっと在地剰余の件だろう?」
「お久しぶりです。在地剰余と別件と両方で参りましたの」
「と言うと?」
リディアが紅茶を飲みながら状況を説明すると、ブルック伯爵はドア横に控えていた執事に、
「ヘラルドを呼んでくれ」
暫くして白い口髭を生やした小太りの男がやってきた。
「お呼びでしょうか、マイロード」
「ヘラルド、急ぎで悪いが至急王都のタウンハウスへ手紙を届けて欲しい」
「私がですか? そのような仕事はランド・スチュワードの仕事ではございません」
「ああ、分かっているとも。それだけ大事な手紙だということだ。
領主命令でも聞けないかな?」
「・・畏まりました。直ぐに準備してまいります」
「長旅になるだろうから、警護のために警備隊長を連れて行くと良い。
君の安全のためだから、領地の事は何とかする」
ブルック伯爵はヘラルドが準備の為出て行った後執事に、
「信用できる者を使って拘束した二人を回収すると同時に、事務所から書類を全て集めさせろ。
警備隊長には知られないように、タイミングを見計らってくれ」
ブルック伯爵は苦笑いを浮かべ、
「リディアには身内の恥を晒してしまったようだね」
「行きがかり上というか偶々居合わせてしまって、余計な事をしてしまったのでなければ良いのですが」
「ヘラルドは父の代からランド・スチュワードをしているからか、私の事を軽視していたんだ。
陰で色々やっているのは知っていても馘にできるだけの証拠がなくてね。
助かったよ」
「そう言って頂けるとこちらこそ助かりますわ。
ご領地のことに口を出して申し訳なく思っておりましたの」
その後、輸送したい商品の種類や想定している量などの聞き取りを行い、港の整備をお願いした。
予定している船団の数や交易の開始予定などの擦り合わせを行ったが、ここではルーカスが本領を発揮しスムーズに話が纏まった。
「実はもう一つお願いがありますの。
アレク、こっちに来て」
壁際に立っていたアレクがリディアの側にやって来た。
「この少年は?」
「この街で出会った解放奴隷ですの。
このまま連れて帰りたいと思うのですが宜しいでしょうか?」
「解放奴隷なら問題はないが、お前の主人は?」
「ご主人様はイスラムの商人でした。
商いの途中、この街で病に倒れ亡くなりました。一年と三ヶ月前です。
ヘイゼル墓地にアル=クラシーという名前で埋葬されています」
「一応教会に確認する必要はあるが、大丈夫なようだね」
「では、何か問題が起こった時は私の所にご連絡頂けますでしょうか?」
帰り際、
「今度は是非、仕事抜きでゆっくり話が出来たら嬉しいのだが」
「ありがとうございます。
忙しくしておりますが機会があればいつか。
楽しみにしております」
今日はきっと在地剰余の件だろう?」
「お久しぶりです。在地剰余と別件と両方で参りましたの」
「と言うと?」
リディアが紅茶を飲みながら状況を説明すると、ブルック伯爵はドア横に控えていた執事に、
「ヘラルドを呼んでくれ」
暫くして白い口髭を生やした小太りの男がやってきた。
「お呼びでしょうか、マイロード」
「ヘラルド、急ぎで悪いが至急王都のタウンハウスへ手紙を届けて欲しい」
「私がですか? そのような仕事はランド・スチュワードの仕事ではございません」
「ああ、分かっているとも。それだけ大事な手紙だということだ。
領主命令でも聞けないかな?」
「・・畏まりました。直ぐに準備してまいります」
「長旅になるだろうから、警護のために警備隊長を連れて行くと良い。
君の安全のためだから、領地の事は何とかする」
ブルック伯爵はヘラルドが準備の為出て行った後執事に、
「信用できる者を使って拘束した二人を回収すると同時に、事務所から書類を全て集めさせろ。
警備隊長には知られないように、タイミングを見計らってくれ」
ブルック伯爵は苦笑いを浮かべ、
「リディアには身内の恥を晒してしまったようだね」
「行きがかり上というか偶々居合わせてしまって、余計な事をしてしまったのでなければ良いのですが」
「ヘラルドは父の代からランド・スチュワードをしているからか、私の事を軽視していたんだ。
陰で色々やっているのは知っていても馘にできるだけの証拠がなくてね。
助かったよ」
「そう言って頂けるとこちらこそ助かりますわ。
ご領地のことに口を出して申し訳なく思っておりましたの」
その後、輸送したい商品の種類や想定している量などの聞き取りを行い、港の整備をお願いした。
予定している船団の数や交易の開始予定などの擦り合わせを行ったが、ここではルーカスが本領を発揮しスムーズに話が纏まった。
「実はもう一つお願いがありますの。
アレク、こっちに来て」
壁際に立っていたアレクがリディアの側にやって来た。
「この少年は?」
「この街で出会った解放奴隷ですの。
このまま連れて帰りたいと思うのですが宜しいでしょうか?」
「解放奴隷なら問題はないが、お前の主人は?」
「ご主人様はイスラムの商人でした。
商いの途中、この街で病に倒れ亡くなりました。一年と三ヶ月前です。
ヘイゼル墓地にアル=クラシーという名前で埋葬されています」
「一応教会に確認する必要はあるが、大丈夫なようだね」
「では、何か問題が起こった時は私の所にご連絡頂けますでしょうか?」
帰り際、
「今度は是非、仕事抜きでゆっくり話が出来たら嬉しいのだが」
「ありがとうございます。
忙しくしておりますが機会があればいつか。
楽しみにしております」
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