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35.王妃の想い 一
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ロクサーナとコナーは元王妃やリアムと共にメルバーグ王国へ移住した。
王立学園に編入したロクサーナは王都に店舗を購入し正式にアニー商会を立ち上げた。
前国王の遠縁から新国王が選ばれたが悪政により蓄積した負債やメルバーグとの同盟破棄に加え、各ギルドが軒並みメルバーグ王国へ移住したことを最後にポラセリア王国は崩壊、領土はオーランセル帝国とメルバーグ王国に二分された。
ロクサーナの銀鉱山はその後長い間良質の銀が採掘され、孤児院や病院などの建設費や運営費を賄い続けた。
ロクサーナとリアムは揃って学園を卒業した後2人の結婚式が華々しく行われた。その横にはポラセリア元王妃が穏やかな笑みを浮かべて立っていた。
✳︎✳︎✳︎✳︎ 元王妃の追憶 ✳︎✳︎✳︎✳︎
ポラセリア王国王妃ミリアーナが毎年行われる父王の生誕祭の為にメルバーグ王国に里帰りしていた時影から連絡が来た。
【ロクサーナ様、赤の間で断罪】
連絡が届いたのはロクサーナが断罪されてから既に1週間経っていた。
(まさかそこまでするなんて!)
ロクサーナの亡き母親とミリアーナは親友だった。
ポラセリアの文化やしきたりの違いに戸惑うミリアーナに何くれと手を差し伸べてくれたのがアナベルとチャールズだった。
傾いていく国を立て直す為奔走している間にアナベルが亡くなり、仕事に没頭していったチャールズが再婚した。
(この女は駄目だわ。目が真面じゃない・・)
王妃はロクサーナを王子の婚約者として手元に呼び寄せ、成人した時点で婚約を解消し自分付きの女官かメルバーグ王国に嫁入りさせると決めた。
王子の婚約者となれば今までのようにロクサーナを無碍に扱う事は出来なくなるはずだと考えたのだが、王妃の計画が破綻したのは予想以上にメリッサが狡猾だった事とチャールズの無関心。そしてリチャードの愚鈍さ。
国王やその取り巻きに甘やかされて育ったリチャードはメリッサとステラに籠絡され、ロクサーナは家でも学園でも非道な扱いを受けている。
幾ら言葉を費やしても易きに流れていく王子には王妃の言葉が届かず、歳を追うごとに国王や取り巻き達を真似て傲慢になっていく。
手元に置くのは危険だと考えた王妃はロクサーナの卒業と同時にメルバーグ王国へ送り出す予定で根回しをしてあった。
(私がいない今を狙うなんて!)
ロクサーナが牢に入れられたのであれば救い出す時間があっただろうが、国王の呼び出し後即処刑された為王妃の影が動く隙もなかった。
王妃は王宮の地下にある宝物庫の奥、王族だけが入ることのできる秘宝室に足を踏み入れた。
【時戻りの石】
(絶対に失敗しない! 必ず助けるから)
生涯に一度だけ時を戻すことができるこの石を使い王妃は時を戻した。
(できる事ならアナベルが亡くなる前に戻って)
そう願っていたが・・。
ロクサーナは今回も悪趣味な紫のドレス姿でやってきた。
今回はリチャードとステラを婚約させ、ロクサーナは王妃の信頼している修道院に預けさせて時を待つつもりだったのだが。
(? 以前とは別人みたいだわ)
以前のロクサーナは大人しく何もかも諦めているような目をしていたが、今目の前にいるロクサーナからは強い意志のようなものを感じた。
その後リチャードとステラが手や顔を真っ赤に腫らしているのを見た時王妃は確信した。
(この子は覚えてるんだわ、そして自分で運命を切り開こうとしてる。
前回リチャード達が樹液でかぶれて密会していたのがバレたのはもっと先のことだったもの)
ロクサーナが秘密裏に商売をはじめた事や部屋に鍵をつけて身を守っている事など、ロクサーナを手元で守ることばかり考えていた王妃はロクサーナの発想力と行動力に感動した。
王妃が表立って行動したのはリアムを学園に留学させた事だけで、それ以外はロクサーナを見守る事に徹した。
紫のドレス姿でやって来たロクサーナに夢中になったリアムが支えになってくれる事を祈っていた。
王立学園に編入したロクサーナは王都に店舗を購入し正式にアニー商会を立ち上げた。
前国王の遠縁から新国王が選ばれたが悪政により蓄積した負債やメルバーグとの同盟破棄に加え、各ギルドが軒並みメルバーグ王国へ移住したことを最後にポラセリア王国は崩壊、領土はオーランセル帝国とメルバーグ王国に二分された。
ロクサーナの銀鉱山はその後長い間良質の銀が採掘され、孤児院や病院などの建設費や運営費を賄い続けた。
ロクサーナとリアムは揃って学園を卒業した後2人の結婚式が華々しく行われた。その横にはポラセリア元王妃が穏やかな笑みを浮かべて立っていた。
✳︎✳︎✳︎✳︎ 元王妃の追憶 ✳︎✳︎✳︎✳︎
ポラセリア王国王妃ミリアーナが毎年行われる父王の生誕祭の為にメルバーグ王国に里帰りしていた時影から連絡が来た。
【ロクサーナ様、赤の間で断罪】
連絡が届いたのはロクサーナが断罪されてから既に1週間経っていた。
(まさかそこまでするなんて!)
ロクサーナの亡き母親とミリアーナは親友だった。
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傾いていく国を立て直す為奔走している間にアナベルが亡くなり、仕事に没頭していったチャールズが再婚した。
(この女は駄目だわ。目が真面じゃない・・)
王妃はロクサーナを王子の婚約者として手元に呼び寄せ、成人した時点で婚約を解消し自分付きの女官かメルバーグ王国に嫁入りさせると決めた。
王子の婚約者となれば今までのようにロクサーナを無碍に扱う事は出来なくなるはずだと考えたのだが、王妃の計画が破綻したのは予想以上にメリッサが狡猾だった事とチャールズの無関心。そしてリチャードの愚鈍さ。
国王やその取り巻きに甘やかされて育ったリチャードはメリッサとステラに籠絡され、ロクサーナは家でも学園でも非道な扱いを受けている。
幾ら言葉を費やしても易きに流れていく王子には王妃の言葉が届かず、歳を追うごとに国王や取り巻き達を真似て傲慢になっていく。
手元に置くのは危険だと考えた王妃はロクサーナの卒業と同時にメルバーグ王国へ送り出す予定で根回しをしてあった。
(私がいない今を狙うなんて!)
ロクサーナが牢に入れられたのであれば救い出す時間があっただろうが、国王の呼び出し後即処刑された為王妃の影が動く隙もなかった。
王妃は王宮の地下にある宝物庫の奥、王族だけが入ることのできる秘宝室に足を踏み入れた。
【時戻りの石】
(絶対に失敗しない! 必ず助けるから)
生涯に一度だけ時を戻すことができるこの石を使い王妃は時を戻した。
(できる事ならアナベルが亡くなる前に戻って)
そう願っていたが・・。
ロクサーナは今回も悪趣味な紫のドレス姿でやってきた。
今回はリチャードとステラを婚約させ、ロクサーナは王妃の信頼している修道院に預けさせて時を待つつもりだったのだが。
(? 以前とは別人みたいだわ)
以前のロクサーナは大人しく何もかも諦めているような目をしていたが、今目の前にいるロクサーナからは強い意志のようなものを感じた。
その後リチャードとステラが手や顔を真っ赤に腫らしているのを見た時王妃は確信した。
(この子は覚えてるんだわ、そして自分で運命を切り開こうとしてる。
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ロクサーナが秘密裏に商売をはじめた事や部屋に鍵をつけて身を守っている事など、ロクサーナを手元で守ることばかり考えていた王妃はロクサーナの発想力と行動力に感動した。
王妃が表立って行動したのはリアムを学園に留学させた事だけで、それ以外はロクサーナを見守る事に徹した。
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