【完結】お姉様!脱お花畑いたしましょう

との

文字の大きさ
12 / 14

お茶会しますPart2

しおりを挟む
「ウォルターさん、どうぞ遠慮なくおっしゃってくださいな。実は両親も私も、わざわざ姉のお友達にお会いする理由がわからなくて、困惑しておりますの」
「はい、あの、実は先日ミリアム様と結婚の約束をいたしました。それで今日、こちらにお呼びいただいたのだと思っていたのですが」

 とっても居心地の悪い空気が流れています。リオンは私に何か言って欲しいようです。はっきり聞いてはダメなのでしょうか? 妹のほうをちらっと見てみましたが、気づかないふりでお茶を飲んでいます。
 質問した相手を無視するって、お行儀が悪くありませんの?

「既にミリアム様から、お話を聞いておられると思っておりました」

 話しましたとも。喜び勇んで報告して、撃沈いたしましたのよ。今も針の筵に座っているような気分です。
 リオンはかなり不機嫌な様子です。お父様もお母さまも気づかない振りでおられます。リディは今度は暢気にお茶菓子を選んでいます。

「それは申し訳ないことをしたね。だが、貴族の結婚について確認させてもらえるかな。貴族の結婚というのは、まず初めに本人またはその代理人が相手の家を訪ね、親や後見人に結婚の了承を貰う。そこで初めて、当人同士で結婚の話が持たれるものなんだ。ウォルター君はおそらく知っていると思うがね」

「それは、あの。先走って申し訳ありませんでした。では今日改めて、ミリアム様への結婚の申し込みをさせていただけないでしょうか?」
「うーん、誤解を招く言い方になるかもしれないが、ウォルター君にはミリアムに結婚を申し込む資格はあるのかね?」
「たっ確かに私は平民で、ミリアム様は王女様です。ですが、私たちは真実の愛に結ばれているのです」
 リオンがきっぱりと宣言してくれました。でも何でしょう? あんまり嬉しくありませんわ。だって、ヒロインとか言われて馬鹿にされてしまうのは嫌ですもの。

「ふふっ、真実の愛って最近色々なところで聞くのですが、私にはよくわかりませんの。お姉様もわかっていらっしゃるようには見えませんし、ウォルターさん詳しくご説明いただけません?お二人はどのようにして愛? を育まれたのかしら」
「それは、同じクラスで授業を受けていたので、その合間の休み時間とかお昼休憩とか。後、放課後などの時間にです」
「その時間をどのようにお使いになられましたの?」

「勿論、色々なことを話しました。そしてお互いが、かけがえのない大切な相手だと気づいたのです」

 えーっと、そんなに沢山お話ししたでしょうか? お昼休憩とか放課後? たまにご一緒することはありましたけど。そう言えば、それほど沢山のお話をした覚えがありませんわ。愛を育んだとか・・何のことでしょう。
 もしかして私、とっても大きな勘違いをしていたかもしれませんわ。どこで真実の愛を見つけたのでしたかしら?

 今までの事をあれこれと考えている内に、リディアVSリオンがはじまっていました。
 展開が早すぎて、ついていけなくなりそうですわ。

「ウォルターさんは、今日ここにいらっしゃる前、私の名前をご存じでした?」
「えっ? あの」
「私の年齢は? 我が家が何人家族かご存じ? お姉様が可愛がっておられる愛犬の名前は?」
「・・・・・・・・」
「どれもご存じないのですか?不思議ですね。お姉様は家族をとても大事にしておられますの。特にあんなに大切にしている愛犬の名前をご存じないとか、ありえませんわ」
「以前お聞きしたのは覚えています。ただ、度忘れと言うか、その」
「本当に? 愛犬の名前をお聞きになられたことがおありですの?」
「当然です。愛する人が教えてくれたことなら、勿論覚えていますとも。ただ今日はちょっと緊張していて」

「ウォルターさんは、嘘つきさんですか? お姉様は犬を飼ったことがございませんのよ。私が犬アレルギーなので」

 リオン、惨敗です。リディには勝てません。

「お父様やお母様の前でこのような嘘をおっしゃる方ですから、他にも色々おありなのかもしれませんわね」

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

お姉様、本当に悪いのは私ですか?

ぴぴみ
恋愛
仲が良かったローズベルグ姉妹の関係が変わってしまった。 本当に『ざまぁ』すべき相手は私ですか? *11/26*分かりにくかった部分を変更しました。

双子の片割れと母に酷いことを言われて傷つきましたが、理解してくれる人と婚約できたはずが、利用価値があったから優しくしてくれたようです

珠宮さくら
恋愛
ベルティーユ・バランドは、よく転ぶことで双子の片割れや母にドジな子供だと思われていた。 でも、それが病気のせいだとわかってから、両親が離婚して片割れとの縁も切れたことで、理解してくれる人と婚約して幸せになるはずだったのだが、そうはならなかった。 理解していると思っていたのにそうではなかったのだ。双子の片割れや母より、わかってくれていると思っていたのも、勘違いしていただけのようだ。

婚約破棄。される前にしてやりましょう

碧井 汐桜香
恋愛
乙女ゲーの悪役令嬢だと気づいたのは、断罪されるパーティーに向かう馬車の中!? お父様に頼んで各所と交渉してもらい、いろんな証拠をしっかりと固めて、先に婚約破棄を宣言して差し上げましょう。

​賢すぎる令嬢は、王子を晒し上げる。 ー「生意気だから婚約破棄」と言われたので、父と協力して王国転覆させましたー

えびまよ
恋愛
アスガルド侯爵令嬢のサファイアは、15歳にして学園首席の才媛。しかし、卒業パーティーの場で、婚約者である第一王子レグルスから「私より成績が良く生意気だから」という身勝手な理由で婚約破棄を突きつけられる。

私は婚約破棄をされ好い人と巡り会いました。

SHIN
恋愛
忙しい年末年始に現れたのはめったに顔を遭わせない男でした。 来た内容はえっ、婚約破棄ですか? 別に良いですよ。貴方のことは好きではありませんでしたし。 では手続きをしましょう。 あら、お父様。私が欲しいと言う殿方が居ますの?欲しがられるなんて良いですわね。 この話は婚約破棄を快く受け入れた王女が隣国の男に愛される話。 隣国の方はなんと『悪役令嬢をもらい受けます』のあの方と関わりがある人物だったりじゃなかったりの方です。

婚約破棄を言い渡された側なのに、俺たち...やり直せないか...だと?やり直せません。残念でした〜

神々廻
恋愛
私は才色兼備と謳われ、完璧な令嬢....そう言われていた。 しかし、初恋の婚約者からは婚約破棄を言い渡される そして、数年後に貴族の通う学園で"元"婚約者と再会したら..... 「俺たち....やり直せないか?」 お前から振った癖になに言ってんの?やり直せる訳無いだろ お気に入り、感想お願いします!

姉にざまぁされた愚妹ですが何か?

リオール
恋愛
公爵令嬢エルシーには姉のイリアが居る。 地味な姉に対して美しい美貌をもつエルシーは考えた。 (お姉様は王太子と婚約してるけど……王太子に相応しいのは私じゃないかしら?) そう考えたエルシーは、自らの勝利を確信しながら動き出す。それが破滅への道とも知らずに…… ===== 性懲りもなくありがちな話。だって好きだから(•‿•) 10話完結。※書き終わってます 最初の方は結構ギャグテイストですがラストはシリアスに終わってます。 設定は緩いので何でも許せる方向けです。

とある婚約破棄の事情

あかし瑞穂
恋愛
「そんな卑怯な女を王妃にする訳にはいかない。お前との婚約はこの場で破棄する!」 平民の女子生徒に嫌がらせをしたとして、婚約者のディラン王子から婚約破棄されたディーナ=ラインハルト伯爵令嬢。ここまでは、よくある婚約破棄だけど……? 悪役令嬢婚約破棄のちょっとした裏事情。 *小説家になろうでも公開しています。

処理中です...