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ノルマ
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王都では冒険者ギルドだけでなく商業ギルドでも同じように会議がおこなわれていた。
「今回全ての商業ギルドマスターに集まって頂いたのは、これからこの国では、戦争にも匹敵する出来事が起きるからでございます」
「オークキングのことですね」
「それしかないな」
「ついに国王様がお決断を下されたのですね」
「その通りでございます。ゼーンブスト国王様はオークキングの討伐並びにオークの森の全てのオークの殲滅を宣言いたしました。これを実行するために10万の兵士をオークの森へ派遣いたします。そこで国王様より、商業ギルドへ武器の調達を依頼されました。魔獣を退治するには、より強力な魔道具が必要です。しかも、相手は剣をもはじく分厚い皮膚を持つオークです。レベルの低い魔道具ではオークを斬る事はできません」
魔法が全てのこの異世界では、魔道具の優越が戦争を左右し、優秀な魔道具をどれだけ用意できるかが国の強さを示す。兵士の数よりも魔道具の質の方が重要で、優秀な魔道具を魔力量の高い者が使用すれば鬼に金棒であり、数の暴力は優秀な魔道具の前では通用しないのである。
「しかし、急に言われましてもすぐに用意する事はできません。優秀な魔道具を作るには、ランクの高い魔石と素材が必要になります」
「わかっています。なので、こうして全ての町の商業ギルドに集まってもらったのです。私からあなた達に魔道具の供給を要請するつもりはありません。私が要請するのは、王都の商業ギルドへの魔石もしくは素材を提供して欲しいのです」
「どれくらい提供すればいいのですか」
「各商業ギルドに青色の魔石を1000個又はCランクの素材を1000個提出してください。もちろんそれ以上の高価な魔石、素材なら数は変更されます」
魔石の種類、素材ランクともに7段階に分けられている。このランク分けがすなわし冒険者ランクでもある。
冒険者ランクは下からEランク・Dランク・Cランク・Bランク・Aランク・英雄・王者となっている。素材ランクも同じである。そして、魔石は下から白・緑・青・黄色・黒・赤・金となり、これを冒険者ランクと結合するとEランクは白・Dランクは緑・Cランクは青・Bランクは黄色・Aランクは黒・英雄は赤・王者は金となる。
「せめて数を500にしてもらえないでしょうか?」
「これは国の命運がかかっているのです。今この緊急事態を速やかに対処しなければ、他国の侵略の格好の的になるのです。しかし、逆に考えればこれは好機なのかもしれません。オークキングの誕生をすぐに解決すれば他国にとってこの国の強さをアピールすることができるのです」
「・・・わかりました。なんとかしましょう」
各々の商業ギルドマスター達は急いで自分達の町へ帰って行った。
一方私はプリンツの背に乗ってのんびりと帰ってきた。私の肉体は特に疲れた様子もなく元気いっぱいだったが、プリンツが少しでも私の役に立ちたいと言ったので、帰りはプリンツに乗せてもらうことにした。
私は門番にチップを渡し冒険者証を見せることなく町の中へ入る。
「冒険者証作らなくてもよかったかもね」
門番はいつも賄賂をもらって人を通しているわけではない。私がヘンドラーの使用人とわかっているので、確認をせずに通しているのである。それほどヘンドラーの財力がこの町に影響を与えていることを示しているのである。
私はヘンドラーの屋敷に戻るとすぐに屋敷の一階にある執務室にいるヘンドラーに会いにいく。
「ハツキさん、ヘンドラー男爵様は今、大事な商談をしているのでしばらくお待ちください」
私が勢いよくヘンドラーの職務室に入ろうとすると、執事のルフトクスに止められた。
「私も大事な話があるの」
私は聞き分けのない子供のように頬を膨らませる。
「申し訳ありませんがもう少しだけお待ちください」
「わかったわよ」
私はヘンドラーに会うのは後まわしにして、工房にいるアイリスに会いに行くことにした。
工房ではアイリスが新作魔道具の開発に取り組んでいる。アイリスが発案した魔道具は人気があり、マーチャント商会の発展に大きく貢献している。
「アイリスさん!オークの牙をとってきたわよ」
「本当に!オークの牙は武器の素材としてとても人気があるわ。魔力伝達力も高く最小限の魔力で切れ味が数倍増すのよ。もし、オークの魔石があれば強化もできるわ」
アイリスの話によると、魔獣の素材で作った武器を強化するには、素材と同じ魔獣の魔石があれば強化することができる。
「もちろん魔石もゲットしたわよ!」
「さすがハツキさんね。オークの牙も魔石もとても貴重だから買い取らせてもらうわ」
「お金はいいのよ。私が部屋を壊したのはアイリスさんも知っているよね。だから、部屋の修理費として受け取ってね」
私は麦わら帽子を脱いで、麦わら帽子を打ち出の小槌ように何度も振った。すると麦わら帽子の中からは、オークの牙と魔石がわんさかと溢れ出る。
「ちょっと。ハツキさん、ハツキさん、ハツキさん」
アイリスは、目の前に山積みされたオークの牙と魔石の量に圧倒されている。
「ハツキさん、ハツキさん、これ以上出すのはやめてください!工房が壊れてしまうわ」
オークの魔石約2000個、オークの牙約4000本これだけの量を一気に出すには無理があった。
「あ!ごめんなさい」
私は麦わら帽子を振るのをすぐにやめた。
「今回全ての商業ギルドマスターに集まって頂いたのは、これからこの国では、戦争にも匹敵する出来事が起きるからでございます」
「オークキングのことですね」
「それしかないな」
「ついに国王様がお決断を下されたのですね」
「その通りでございます。ゼーンブスト国王様はオークキングの討伐並びにオークの森の全てのオークの殲滅を宣言いたしました。これを実行するために10万の兵士をオークの森へ派遣いたします。そこで国王様より、商業ギルドへ武器の調達を依頼されました。魔獣を退治するには、より強力な魔道具が必要です。しかも、相手は剣をもはじく分厚い皮膚を持つオークです。レベルの低い魔道具ではオークを斬る事はできません」
魔法が全てのこの異世界では、魔道具の優越が戦争を左右し、優秀な魔道具をどれだけ用意できるかが国の強さを示す。兵士の数よりも魔道具の質の方が重要で、優秀な魔道具を魔力量の高い者が使用すれば鬼に金棒であり、数の暴力は優秀な魔道具の前では通用しないのである。
「しかし、急に言われましてもすぐに用意する事はできません。優秀な魔道具を作るには、ランクの高い魔石と素材が必要になります」
「わかっています。なので、こうして全ての町の商業ギルドに集まってもらったのです。私からあなた達に魔道具の供給を要請するつもりはありません。私が要請するのは、王都の商業ギルドへの魔石もしくは素材を提供して欲しいのです」
「どれくらい提供すればいいのですか」
「各商業ギルドに青色の魔石を1000個又はCランクの素材を1000個提出してください。もちろんそれ以上の高価な魔石、素材なら数は変更されます」
魔石の種類、素材ランクともに7段階に分けられている。このランク分けがすなわし冒険者ランクでもある。
冒険者ランクは下からEランク・Dランク・Cランク・Bランク・Aランク・英雄・王者となっている。素材ランクも同じである。そして、魔石は下から白・緑・青・黄色・黒・赤・金となり、これを冒険者ランクと結合するとEランクは白・Dランクは緑・Cランクは青・Bランクは黄色・Aランクは黒・英雄は赤・王者は金となる。
「せめて数を500にしてもらえないでしょうか?」
「これは国の命運がかかっているのです。今この緊急事態を速やかに対処しなければ、他国の侵略の格好の的になるのです。しかし、逆に考えればこれは好機なのかもしれません。オークキングの誕生をすぐに解決すれば他国にとってこの国の強さをアピールすることができるのです」
「・・・わかりました。なんとかしましょう」
各々の商業ギルドマスター達は急いで自分達の町へ帰って行った。
一方私はプリンツの背に乗ってのんびりと帰ってきた。私の肉体は特に疲れた様子もなく元気いっぱいだったが、プリンツが少しでも私の役に立ちたいと言ったので、帰りはプリンツに乗せてもらうことにした。
私は門番にチップを渡し冒険者証を見せることなく町の中へ入る。
「冒険者証作らなくてもよかったかもね」
門番はいつも賄賂をもらって人を通しているわけではない。私がヘンドラーの使用人とわかっているので、確認をせずに通しているのである。それほどヘンドラーの財力がこの町に影響を与えていることを示しているのである。
私はヘンドラーの屋敷に戻るとすぐに屋敷の一階にある執務室にいるヘンドラーに会いにいく。
「ハツキさん、ヘンドラー男爵様は今、大事な商談をしているのでしばらくお待ちください」
私が勢いよくヘンドラーの職務室に入ろうとすると、執事のルフトクスに止められた。
「私も大事な話があるの」
私は聞き分けのない子供のように頬を膨らませる。
「申し訳ありませんがもう少しだけお待ちください」
「わかったわよ」
私はヘンドラーに会うのは後まわしにして、工房にいるアイリスに会いに行くことにした。
工房ではアイリスが新作魔道具の開発に取り組んでいる。アイリスが発案した魔道具は人気があり、マーチャント商会の発展に大きく貢献している。
「アイリスさん!オークの牙をとってきたわよ」
「本当に!オークの牙は武器の素材としてとても人気があるわ。魔力伝達力も高く最小限の魔力で切れ味が数倍増すのよ。もし、オークの魔石があれば強化もできるわ」
アイリスの話によると、魔獣の素材で作った武器を強化するには、素材と同じ魔獣の魔石があれば強化することができる。
「もちろん魔石もゲットしたわよ!」
「さすがハツキさんね。オークの牙も魔石もとても貴重だから買い取らせてもらうわ」
「お金はいいのよ。私が部屋を壊したのはアイリスさんも知っているよね。だから、部屋の修理費として受け取ってね」
私は麦わら帽子を脱いで、麦わら帽子を打ち出の小槌ように何度も振った。すると麦わら帽子の中からは、オークの牙と魔石がわんさかと溢れ出る。
「ちょっと。ハツキさん、ハツキさん、ハツキさん」
アイリスは、目の前に山積みされたオークの牙と魔石の量に圧倒されている。
「ハツキさん、ハツキさん、これ以上出すのはやめてください!工房が壊れてしまうわ」
オークの魔石約2000個、オークの牙約4000本これだけの量を一気に出すには無理があった。
「あ!ごめんなさい」
私は麦わら帽子を振るのをすぐにやめた。
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