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お泊り学習 3

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 ずっと座りっぱなしじゃったからおちりが痛い(涙)

 毎日快便なのに便秘になってしまうわ。トホホホホ・・・帰り、どうしよう。


 なーんて考えてるのが馬鹿らしいくらいに陽気な声が聞こえて来た。

「どこ行くんだっけ?懐中電灯が必要なんだよね?」

「そうそう!洞穴洞穴!」

「洞穴かー、寒いかな?」

「大丈夫でしょ!動いてたら暑いくらいだよ」

 それはお前だけだ!ノミー。

 チャララ、ラッチャチャーン

 周りの心の声が聞こえた!

 ノミーと、お調子者の子サルのリズを落ち着かせてバスに乗り込む。
 そうバス。此処には村と違ってバスという乗り物があるのだ。ウハウハしながら乗り込んだら、ナマケモノのナミが気分悪そうにしておった。

「どうした?気分悪いのか?」

 ワシは尻尾と耳を垂れてナミの顔を覗き込んだ。

「・・・匂いに酔った・・・ぎもぢわるい・・・」

 こんな乗り物に乗る事無いからなー。確かに変わった匂いがするが・・・酔うほどか?案外繊細なんじゃなナミ。

 バスは走るよどこまでも
ではなく、洞穴まで

 みんながはしゃぐバスの中でもナミはこれ以上ないほど顔を青くしてぐったりしておった。
 昼食べた物を出さなかったのは偉かったと褒めてやらねば。うんうん。


 洞穴近くで項垂れるナミとは対照的に、ワシやノミー達は興奮気味だった。

「入り口は?どうやってはいるんだろう?」

「中寒く無い?なんか羽織ってった方がいい?」

「広いのかな?狭いのかな?迷子にならない?」

 ワイワイガヤガヤ。

 パンパン!と手の叩く音がした。みんなが一斉に音のした方を見ると、ゴリラのウホ先生が仁王立ちしていた。
 みんなは咄嗟にヤバイ!と思うと同時に、綺麗に二列に並んだ。

 普段温和なウホ先生を怒らすのはカミナリが落ちるより怖い事なのだ。

 触らぬ神に祟りなし

 だけど、バスに酔ってフラフラのナミは咄嗟に並べなかった。狼のロウが背中を貸していたけど、時間がかかってしまったのだ。

 うさぎのミミ先生がやって来て、ナミを抱えると、ピョーーーーーンと一飛び。
 もう一度言おう、本当に一飛びで休める様にセッティングされたとこまで飛んで行ってしもうた。
 着地の時の衝撃も無かったらしい。滅多にできない体験に、要らぬ口の子ザルのリズが調子こいて言ってしまった。

「先生私も!私も気分悪い!」

 どう見ても元気なリズを、ウホ先生はミミ先生のいる所まで片手で投げ飛ばした。(※パンポーン、良い子は真似しないでね!)
 ミミ先生が難なく受け止め、ナミの隣に無理やり寝かされる。

 ナミは唸っているが、リズは元気が良すぎて叫んでいる。そしてとうとう紐で固定されかけたら泣いて謝ったのだ。

「ごめんなさーーーい。もうしませんからーーー。私も洞穴行きたいのーーーー」

 先生達とナミに謝り何とか洞穴行きをゲットしたリズであった。
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