どうぶつ村(淡水魚・海水魚含む)の住人たち〜今日も何かが起こっている〜

黒梟

文字の大きさ
10 / 29

お泊り学習 5

しおりを挟む

 朝ご飯を食べて、ホテルを出る準備をする。
 今朝のナミはちょっと回復しておったのか、顔色が良さそうじゃった。でも、朝食の量は少なかった。何事もなければ良いがな。

 お世話になる家の方達が迎えに来てくれたので、みんなそれぞれに分かれて、海まで行く。

 今回は川ではできないマリンスポーツとやらを体験するのが目的なのじゃ。

 バナナボート、ガラスボート、シュノーケリングの3つじゃ。

 バナナボートとは、バナナの形をしたゴムボートで、モーターボートやジェットスキーで引っ張ってもらうんじゃよ。スピードが出てきたら振り落とされない様にせねばならんがな。

 ガラスボートは、真ん中の床がガラス張りになっておって、澄んだ海なら底の方まで見えてとても綺麗なんじゃ。
 ナミは潜るのも、捕まっとくのも面倒と言って、これに乗っとくと言っておったな。

 シュノーケリングは、シュノーケルという水中において呼吸を行えるようにするための用具を用いて海に潜るのじゃ。
 ノミーには関係ない物じゃがな。あやつ潮に流されてどっか行ってそうじゃな。

 みんなが思い思いの場所に集まり準備をする。

 ふと見ると、ノミーがバナナボートに乗っておった(?)。

 ノミー、浮いてる・・・

 そう、本当の意味でノミーは浮いていた。身体には布が巻かれ紐まで付けられている。
 そして・・・その後ろにはライオンのリオが。その後ろには何故がウホ先生が。中々にカオスであるし、片方に重量級が偏るとバランス悪いんじゃよ。

 面白そうだと思い、ガラスボートに乗り込み、バナナボートを追ってもらった。

 遠目でしか見えなんだが、スピードが乗ってくるとノミーが吹き飛ばされそうになっている。

「リオが口開けて入ってくるの待ってるね」

 ナミが面白そうに言った。

「丸呑みすると思う?」

「後ろにウホ先生がおるからのー。くちにすら入らんのじゃないか?」


 どんどんバナナボートを牽引するボートの速度が上がって行く。

「ひゃーーー」

と、ノミーの嬉しそうな悲鳴。勢いよく飛ばされたその後ろには大きく口を開いたリオ。




 ノミーがリオの口に吸い込まれそうになった瞬間


ドゴーーーン!!!!




 強烈な水飛沫がリオとノミーを襲う。
リオは身体に打ち付ける水滴に思わず口を閉じてしまった。そして・・・・・閉じた口に飛んできたのは、勿論ノミー!


ゴーーーーーン!!!!



という衝撃とともに、リオは手を離して仰け反ってしまった。だが、絶妙なバランスでリオを支えるのは後ろに座っているウホ先生。

 何事もなかったかの様にしれっと気遣う。

「大丈夫か?前方不注意だぞ。しっかり捕まっておけ」

「す、すいません」

 一連の出来事が理解できずに呆然と答える。

 リオに突っ込んだノミーはウホ先生の隣で楽しく飛んでいる。痛いのはリオだけだったようだ。



 ※ここでもう一度見てみよう。

 ノミーが飛ばされた。
 リオ口を全開にして待っている。
 その後ろでウホ先生が達人の勢いで海面に角度をつけて手刀を打ち込む。
 激しい水飛沫がリオを襲う。
 あまりの衝撃にリオが口を閉じる。
 ノミーがそのままリオに突っ込む。
 リオが持ち手を離してしまい、仰け反ってしまい海に落ちかける。
 ウホ先生が助ける、そして注意する。
 ノミーがウホ先生の隣で楽しく飛んでいる。

 以上ガラスボートからの中継でした。

 

「ウホ先生って相変わらず凄いよね。何をどうやったらあんなことできるんだろ?」

「「「さーーー?」」」


 ナミの素朴な疑問にみんなが首をかしげる。ほんに凄いの一言に尽きる。


 その後のノミーはシュノーケリングをしておった。勿論身体にはロープが巻かれておる。流されない為の・・・な。

 そんなこんなしておったら、本当に流されておった様で、リールで引かれておった。
 そして勢いよく引かれてトビウオのように海面に跳び上がった!!!!
 それに続くように数頭のイルカが背後を飛んだ!!!!!!
 更にクジラまでもが跳んだ!!!!!!!

 「ノミーすげー!水族館の係の人みたいな!!」「てかアイツ超音波出せたのか?イルカって超音波だろ?」「魚類の共通語とか有るのかなー?」

 みんなが感嘆の声を上げておるが、落ち着け!色々間違ってるし、問題大ありじゃろ!
 そんなワシの声を聞いたかのように、ナミがボソッと呟いた。

「ま、ノミーだしね(なんでもありでしょあの子は。・・・多分)」

「そうだな、ノミーだしな(大抵の者に好かれる奴だしな)」

 それに先生たちが続いた。
いや、それで良いのか?
 
 お世話になる家に着いても悶々としていたワシであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...