うり坊すごろく記 ~もふもふは非常食要員なんじゃないかと最近うたがってます~

青山零

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悪役を演じて見せよ!

また明日

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「おいしーい!」
「ところで、こんなところで、どうしたの? 1人で危ないよ」
「あっ、お山を下っている時にお父さんが迷子になっちゃって、探してたの!」
 どうやら、山を下っている間に父親とはぐれてしまったようなので、一緒に探すことになった。得てして迷子になった人は自分が迷子になったことを認めたがらない。『お父さんが』ではなく、この子自体が迷子になったのだろう。名前は勘之助という。

「おーい、おーい、勘之助ー!」
 少し歩くと、父親らしきねずみ耳の男性が勘之助を探していた。やっぱり、彼は勘之助の父親で落ち合うことができたので、ふもとまで一緒に下ることになった。

「ありがとうございます。ちょっと目を離したすきに息子がいなくなってしまって、探していたところでしたので、とても助かりました。私は鉄鼠の為五郎と申します。このお礼は必ず」
 とても感謝されて、今日は良いことができてよかったなとソラは思った。トラブルに見舞われたけど、無事、課外授業が終わりそうでよかった。
 ルージュも終始にこやかにインタビュアーとして質問してくれていた。ただ、ロープウェイを使わずに下ったことに思うことがあったかもしれない、蛍光ピンクの髪の毛にたかってきそうだった羽虫向かって、虫よけスプレーを噴射していた姿は夜叉だった。残念なことに、彼女とは仲良くなれずに今日の授業が終わってしまった。

「では、また明日よろしくお願いしますね」
「ばいばーい」
「はーい、ではまた明日、さようなら」
 為五郎と勘之助とにこやかにお別れした。
「んっ、また明日? まあいっか、明日遊びに来てくれるのかな」
 今日のお礼にラングドシャあたりのお菓子を持って遊びにきてくれるかもとよこしまな期待をするソラだった。

 湖畔に戻り、今日の課外授業は解散となった。今日はこの後、一度、夕飯を食べにそれぞれの部屋割りされたコテージに戻って、その後、他のレクリエーションが開催される予定となっている。この課外授業、予定がびっしりなのだ。

 夕飯時、落としたおにぎりはソラが食べて、もう一つは毒見を介してエリヤが食べた。ローストビーフも食べられて大満足。
 実はアイランとルージュもそれぞれ3つずつおにぎりを渡されていたので、アイランに1つ分けてもらってアランにもおにぎりをお裾分けすることができて、とても喜ばれた。アイランもクラーメンチャレンジでお腹がいっぱいだったので、ウィンウィンだったといえる。

 おにぎりをもらった去り際にアイランにこう言われた。
「アラン先輩にお渡しするんですよね? あの僕の名前とアラン先輩の名前似ていて聞き間違えそうなので、アイって呼んでくれませんか? 君もつけなくていいです」

「えっ、いいの? 仲良くなったみたいでうれしい、ええっとじゃあ、アイ! 僕のことも先輩つけなくて、ため口でいいよ」
「はい、じゃなくて、うん、分かった、ソラ。じゃあ、またあとのレクリエーションで会えたら!」

 今日は、仲間にしようとした後輩と仲良くなれた、よかった!

アイランのメモ、[鉄鼠親子、2人とも小さい、インタビューによると干支祭りでは1番に舞を披露するらしい]
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