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④〈フロン編〉
3『よそ様の家に、勝手にカメラを仕かけちゃダメ!』①
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その日曜日、時刻はお昼の二時半を過ぎたところでした。
レンは、両親の仕事のお手伝いする日だったので、
ビルの一階にあるカレーショップ『サカモト一番』に、
開店時刻から駆り出されていました。住宅街で大人気のカレー屋さんは、
ピークを過ぎた二時あたりでようやく客足が落ちついてきた頃合い。
けれども、そろそろ夕方になるまでの休憩時間に入っていいはずのレンは、
いっこうに部屋に戻って来ません。
どうしても気になった三匹のドラギィたちは、部屋の本棚の最下段から
秘密のドアで繋がっている、『フレデリック・ラボ』を訪れました。
しろさんの部下である白ネズミたちが、大勢働いているところです。
当のしろさんがいる部屋は、ツンと鼻を刺激する白ネズミのニオイと、
おいしいチーズのニオイが混ざって充満していて、
なんやかんやと多彩な機械や本などで雑然としていました。
せっかく壁も天井も真っ白なのに、どこか落ち着かない雰囲気の部屋の中、
しろさんは、研究疲れでデスク前のイスにうなだれていました。
そこへ、横にむかってスライドした自動ドアのむこうから、
ぴょこぴょこっと顔だけをのぞかせてきたドラギィたちが、
休憩にひたっていたしろさんにこう叫んだのです。
「レンくんの働いているところを見せてー!」と。
思わぬ訪問者たちの押しかけに、
しろさんはぎょっと驚かされることになりましたが、
「――とうとう、われわれラボの一団が秘密裏に家に仕かけてきた、
『秘密の人間観察カメラ』を披露する日が来たか」
日々抱えこんでいた研究と開発の苦労をまぎらわしたいのか、
そう言ってあっさりと用件を聞き入れてくれました。
デスクにあるコンピューターから、
何やらあれこれと操作をして、観察カメラのソフトを呼び出すと、
部屋の壁にある大型モニターにレンの姿を映しだします。
「わあ、レンくんが映りましたあ!」
どうやら、フロアにある窓のカーテンレールの上から撮影されているようです。
厨房の様子も見えますし、入り口ドアから窓まで縦に伸びるカウンター席、
その後ろにならぶテーブル席までばっちり見渡せます。
レンはバンダナキャップにエプロンを巻いた姿で、
たった今出ていったばかりのお客さんが座っていたテーブルを、
濡れた雑巾でせっせとふいていました。
「小学生のうちから店の手伝いとは、感心じゃな」しろさんは言います。
「たわむれに、この家のいたる場所に超小型カメラを設置してみたんじゃ。
どうやら、レンの両親は一日じゅう店につきっきりな日が多いようじゃのう。
にしても、この家のカレーは本当に人気が――ん、だれか店に入ってきたぞ」
しろさんの人間観察カメラがとらえたのは、
軽快なベルの音とともに入り口のドアをくぐってきた、ひとりの男性でした。
*
「「「いらっしゃいませ!」」」
やってきたのは、眼鏡をかけた男性です。三十代前半でしょうか。
すらりとした体型に空色の半そでYシャツを着て、右腕には銀の腕時計。
ベージュ色のジーンズに黒いスニーカー。小さな白いショルダーバッグ。
髪はゆるめにセットしたミディアムロングで、顔立ちもすっきりしています。
爽やかで明るそうな出で立ちに、男の子のレンですら関心をよせてしまうほどです。
これから休憩に入ろうかと思っていたところで、レンの足は、
魔法にかけられたかのように動かなくなりました。
男性はレンを見つけると、なぜだか、ふっとやわらかな笑みを浮かべました。
「お好きなところにお座り下さあい」レンのお母さんが口で案内しました。
男性は、レンの立っている場所のすぐそばのカウンター席に腰かけます。
それから、前に立てかけてあったメニュー表を手に取り、
上から下まで静かに吟味するかのように視線を行ったり来たりさせました。
ちょっと小粋な笑みを浮かべるその横顔から、レンは目が離せません。
男性の身体から、ほのかに爽やかな森を思わせる香水のにおいがします。
雑誌のモデルにもなりそうなくらい端正な容姿の中に、
この世の物とは違う奇妙なオーラがただよっているように感じるのです。
まるで、フィクションの物語の中からするりとぬけてきたような……
一秒後には、何かの舞台のセリフを感情ゆたかに口に出しそうな。
「あ、ここって五段階から辛さを選べるんだ。へぇー」
いたって普通のしゃべり方でした。当たり前と言えばそれまでですが。
「あ、すみませーん。注文いいですか?」
「はい、なんでしょう?」お父さんが厨房から応対します。
「この、サカモト特製カレー、お願いしまーす。辛さは『3』で」
「特製カレーですね。はい、少々お待ちくださあい」
『3』といえば中辛ですが、それでも、お店では相当辛い方だったはずです。
「キミ、ご両親のお手伝いだよね?」
ふいに、男性がレンにむかって話しかけてきたものだから、
レンは思いもよらずドキリとして、身を固めてしまいました。
「あ……はい、まあ」
「そっかあ。まだ小学生でしょ? えらいねえ。なかなか他にいないよ」
なんだか、気さくでとっつきやすそうな人です。
こんなにはっきりとした言葉でほめられたレンは、
まるでこの人が家のカレーではなく、自分目当てで訪れてきたかのような、
おかしな有難みを感じてしまうのでした。
すると、しばらく厨房から男性のことを見つめていたお母さんが、
急にハッとしたよう目を見開いてこう言いました。
「あれっ、もしかしてお客さん……古杉志朗さんじゃないですか?」
「あ、僕のことをごぞんじなんですね! あはは」
男性は自分の正体を言い当てられて、嬉しそうでした。
「えー、ホントに? 今ニュースでも話題の大人気作家さんなんでしょ?」
お父さんも材料の切り出しにかかりながら、
面食らったように両目をパチクリさせています。
レンのお母さんは、瞳を輝かせながら言いました。
「先生の最新刊の『花咲く夢の代償』、とっても面白かったです~!
最後まで心をわしづかみにされるようなミステリーで、たまらなかったあ」
「はは、ありがとうございます~、嬉しいですよう。
まあ、ミステリー一筋でいくのも最近厳しくなってきたから、
そろそろ新しく、ファンタジーものをはじめてみようかなと、
思ったりしてるんですけどねぇ、僕」
ミステリー作家というわりに、明るくてひょうひょうとした人だな……と、
レンは勝手なイメージを抱いていました。
(よそ様のところで自分の大事な商売計画をもらすかな、普通)
お父さんがたずねます。「もしかして、ここから家、近いんですか?」
「ええ。じつは、最近越してきたんですよね。
といっても、もともとうさみ町は僕の故郷なんですよ。
執筆生活しているうちに、いろいろあって、
子どもの頃に住み慣れたこの町に舞い戻ってきたってわけで」
仕事がいそがしくてつらくなると、昔の頃が恋しくなるのか――
レンは、自分にも将来、そんな時期がやってくるかもしれないなと、
変なことを想像していました。
「あ、ところでキミ、そのエプロンにつけてるのって、
もしかして『グレイ』じゃないの?」
レンがエプロンの胸あたりにつけていたバッジを指差して、先生が言いました。
「え、先生も知ってるんですか? 闇竜グレイ」
「もっちろんだよ、今大人気じゃないのさ。
じつを言うと、僕もファンタジー小説を書くための参考に読んでて。
かっこいいよねー、グレイ。それって自分のおこづかいで買ったの?」
「あ、これはその……友達から」
「んん~、顔が赤いぞ~?
あ、さては女の子だね。プレゼントにもらったんでしょ?」
先生に悪戯っぽくたずねられると、
レンは、顔がかーっと熱くなって、それ以上のことを返せなくなりました。
さすがはミステリー作家。人の内面を見透かす観察眼を持っています。
「あはは、いいじゃないの。素敵な贈り物してくれる女の子がいるって。
先生にも子どもの頃、すごく仲よしにしてた女の子がいたんだ。
いやあ、あの頃の甘酸っぱい思い出が、よみがえってきちゃうな」
先生とは、なんだか気が合いそうでした。
ちょっとノリが軽くてなれなれしい感じもしますが、
それもまた、この古杉志朗先生のよさに思えてきます。
「キミ、お名前は?」
「レンです」
「レン君、このお店の雰囲気すごくいいから、これからも通っちゃうかも。
新しい作品の案を落ちついて練るのにも、ちょうどよさそうだし」
おや、変だな? レンは目を丸くしました。
まだ店のカレーを口にしていないのに、常連になることをほのめかすなんて。
まあ、店の雰囲気だけで高く評価する人も世の中には大勢いますから、
特段、珍しくもないかもしれません。
それに、せっかく有名な作家先生と出会えたのです。
もっといろいろとお話してみたいという気持ちもあります。
「ハイ! サカモト特製カレーでーす!」
カウンター前に、白い大皿に盛られたカレーが丁寧に置かれました。
「はは、どうも~。いただきまーす」
先生はカレーの皿を自分の前に持ってくると、
そえられたスプーンをくるんだ紙ナプキンを手際よくくるんとはがして、
香ばしいスパイスの香りがするカレーを一口。
「おおっ、ほほほっ。これは……くるなあ」
想像以上に辛かったのか、先生は両手でくちびるをあおぎました。
「あー、でもウマい! すごい。人気店なのが分かりますよ」
レンは、両親の仕事のお手伝いする日だったので、
ビルの一階にあるカレーショップ『サカモト一番』に、
開店時刻から駆り出されていました。住宅街で大人気のカレー屋さんは、
ピークを過ぎた二時あたりでようやく客足が落ちついてきた頃合い。
けれども、そろそろ夕方になるまでの休憩時間に入っていいはずのレンは、
いっこうに部屋に戻って来ません。
どうしても気になった三匹のドラギィたちは、部屋の本棚の最下段から
秘密のドアで繋がっている、『フレデリック・ラボ』を訪れました。
しろさんの部下である白ネズミたちが、大勢働いているところです。
当のしろさんがいる部屋は、ツンと鼻を刺激する白ネズミのニオイと、
おいしいチーズのニオイが混ざって充満していて、
なんやかんやと多彩な機械や本などで雑然としていました。
せっかく壁も天井も真っ白なのに、どこか落ち着かない雰囲気の部屋の中、
しろさんは、研究疲れでデスク前のイスにうなだれていました。
そこへ、横にむかってスライドした自動ドアのむこうから、
ぴょこぴょこっと顔だけをのぞかせてきたドラギィたちが、
休憩にひたっていたしろさんにこう叫んだのです。
「レンくんの働いているところを見せてー!」と。
思わぬ訪問者たちの押しかけに、
しろさんはぎょっと驚かされることになりましたが、
「――とうとう、われわれラボの一団が秘密裏に家に仕かけてきた、
『秘密の人間観察カメラ』を披露する日が来たか」
日々抱えこんでいた研究と開発の苦労をまぎらわしたいのか、
そう言ってあっさりと用件を聞き入れてくれました。
デスクにあるコンピューターから、
何やらあれこれと操作をして、観察カメラのソフトを呼び出すと、
部屋の壁にある大型モニターにレンの姿を映しだします。
「わあ、レンくんが映りましたあ!」
どうやら、フロアにある窓のカーテンレールの上から撮影されているようです。
厨房の様子も見えますし、入り口ドアから窓まで縦に伸びるカウンター席、
その後ろにならぶテーブル席までばっちり見渡せます。
レンはバンダナキャップにエプロンを巻いた姿で、
たった今出ていったばかりのお客さんが座っていたテーブルを、
濡れた雑巾でせっせとふいていました。
「小学生のうちから店の手伝いとは、感心じゃな」しろさんは言います。
「たわむれに、この家のいたる場所に超小型カメラを設置してみたんじゃ。
どうやら、レンの両親は一日じゅう店につきっきりな日が多いようじゃのう。
にしても、この家のカレーは本当に人気が――ん、だれか店に入ってきたぞ」
しろさんの人間観察カメラがとらえたのは、
軽快なベルの音とともに入り口のドアをくぐってきた、ひとりの男性でした。
*
「「「いらっしゃいませ!」」」
やってきたのは、眼鏡をかけた男性です。三十代前半でしょうか。
すらりとした体型に空色の半そでYシャツを着て、右腕には銀の腕時計。
ベージュ色のジーンズに黒いスニーカー。小さな白いショルダーバッグ。
髪はゆるめにセットしたミディアムロングで、顔立ちもすっきりしています。
爽やかで明るそうな出で立ちに、男の子のレンですら関心をよせてしまうほどです。
これから休憩に入ろうかと思っていたところで、レンの足は、
魔法にかけられたかのように動かなくなりました。
男性はレンを見つけると、なぜだか、ふっとやわらかな笑みを浮かべました。
「お好きなところにお座り下さあい」レンのお母さんが口で案内しました。
男性は、レンの立っている場所のすぐそばのカウンター席に腰かけます。
それから、前に立てかけてあったメニュー表を手に取り、
上から下まで静かに吟味するかのように視線を行ったり来たりさせました。
ちょっと小粋な笑みを浮かべるその横顔から、レンは目が離せません。
男性の身体から、ほのかに爽やかな森を思わせる香水のにおいがします。
雑誌のモデルにもなりそうなくらい端正な容姿の中に、
この世の物とは違う奇妙なオーラがただよっているように感じるのです。
まるで、フィクションの物語の中からするりとぬけてきたような……
一秒後には、何かの舞台のセリフを感情ゆたかに口に出しそうな。
「あ、ここって五段階から辛さを選べるんだ。へぇー」
いたって普通のしゃべり方でした。当たり前と言えばそれまでですが。
「あ、すみませーん。注文いいですか?」
「はい、なんでしょう?」お父さんが厨房から応対します。
「この、サカモト特製カレー、お願いしまーす。辛さは『3』で」
「特製カレーですね。はい、少々お待ちくださあい」
『3』といえば中辛ですが、それでも、お店では相当辛い方だったはずです。
「キミ、ご両親のお手伝いだよね?」
ふいに、男性がレンにむかって話しかけてきたものだから、
レンは思いもよらずドキリとして、身を固めてしまいました。
「あ……はい、まあ」
「そっかあ。まだ小学生でしょ? えらいねえ。なかなか他にいないよ」
なんだか、気さくでとっつきやすそうな人です。
こんなにはっきりとした言葉でほめられたレンは、
まるでこの人が家のカレーではなく、自分目当てで訪れてきたかのような、
おかしな有難みを感じてしまうのでした。
すると、しばらく厨房から男性のことを見つめていたお母さんが、
急にハッとしたよう目を見開いてこう言いました。
「あれっ、もしかしてお客さん……古杉志朗さんじゃないですか?」
「あ、僕のことをごぞんじなんですね! あはは」
男性は自分の正体を言い当てられて、嬉しそうでした。
「えー、ホントに? 今ニュースでも話題の大人気作家さんなんでしょ?」
お父さんも材料の切り出しにかかりながら、
面食らったように両目をパチクリさせています。
レンのお母さんは、瞳を輝かせながら言いました。
「先生の最新刊の『花咲く夢の代償』、とっても面白かったです~!
最後まで心をわしづかみにされるようなミステリーで、たまらなかったあ」
「はは、ありがとうございます~、嬉しいですよう。
まあ、ミステリー一筋でいくのも最近厳しくなってきたから、
そろそろ新しく、ファンタジーものをはじめてみようかなと、
思ったりしてるんですけどねぇ、僕」
ミステリー作家というわりに、明るくてひょうひょうとした人だな……と、
レンは勝手なイメージを抱いていました。
(よそ様のところで自分の大事な商売計画をもらすかな、普通)
お父さんがたずねます。「もしかして、ここから家、近いんですか?」
「ええ。じつは、最近越してきたんですよね。
といっても、もともとうさみ町は僕の故郷なんですよ。
執筆生活しているうちに、いろいろあって、
子どもの頃に住み慣れたこの町に舞い戻ってきたってわけで」
仕事がいそがしくてつらくなると、昔の頃が恋しくなるのか――
レンは、自分にも将来、そんな時期がやってくるかもしれないなと、
変なことを想像していました。
「あ、ところでキミ、そのエプロンにつけてるのって、
もしかして『グレイ』じゃないの?」
レンがエプロンの胸あたりにつけていたバッジを指差して、先生が言いました。
「え、先生も知ってるんですか? 闇竜グレイ」
「もっちろんだよ、今大人気じゃないのさ。
じつを言うと、僕もファンタジー小説を書くための参考に読んでて。
かっこいいよねー、グレイ。それって自分のおこづかいで買ったの?」
「あ、これはその……友達から」
「んん~、顔が赤いぞ~?
あ、さては女の子だね。プレゼントにもらったんでしょ?」
先生に悪戯っぽくたずねられると、
レンは、顔がかーっと熱くなって、それ以上のことを返せなくなりました。
さすがはミステリー作家。人の内面を見透かす観察眼を持っています。
「あはは、いいじゃないの。素敵な贈り物してくれる女の子がいるって。
先生にも子どもの頃、すごく仲よしにしてた女の子がいたんだ。
いやあ、あの頃の甘酸っぱい思い出が、よみがえってきちゃうな」
先生とは、なんだか気が合いそうでした。
ちょっとノリが軽くてなれなれしい感じもしますが、
それもまた、この古杉志朗先生のよさに思えてきます。
「キミ、お名前は?」
「レンです」
「レン君、このお店の雰囲気すごくいいから、これからも通っちゃうかも。
新しい作品の案を落ちついて練るのにも、ちょうどよさそうだし」
おや、変だな? レンは目を丸くしました。
まだ店のカレーを口にしていないのに、常連になることをほのめかすなんて。
まあ、店の雰囲気だけで高く評価する人も世の中には大勢いますから、
特段、珍しくもないかもしれません。
それに、せっかく有名な作家先生と出会えたのです。
もっといろいろとお話してみたいという気持ちもあります。
「ハイ! サカモト特製カレーでーす!」
カウンター前に、白い大皿に盛られたカレーが丁寧に置かれました。
「はは、どうも~。いただきまーす」
先生はカレーの皿を自分の前に持ってくると、
そえられたスプーンをくるんだ紙ナプキンを手際よくくるんとはがして、
香ばしいスパイスの香りがするカレーを一口。
「おおっ、ほほほっ。これは……くるなあ」
想像以上に辛かったのか、先生は両手でくちびるをあおぎました。
「あー、でもウマい! すごい。人気店なのが分かりますよ」
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