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第三章
ライバルの存在
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【瑠夏side】
笛が鳴って1戦目の騎馬戦の試合が始まる。
俺は2戦目からだから、仲間と座って待機して先に出て行った奴らの戦いをジッと見つめながら考えていた。
ひなたにカッコいい所を見せてぇ。
でも…昼間の天音の言葉が頭の中にチラつく。
『ひなたに告白した』
…チッ、ふざけんなよ。
どんな思いで俺がやっとアイツに気持ち伝えたと思ってんだ!
なのにこんなあっさり天音はみんなの前で公開告白しやがって。
イラつく、ムカつく、腹が立つ。
俺が告ったからアイツも負けじと告ったのか?
それにしても時と場合ってもんがあるだろうがっ!
いや、別にいつ告白しようがソイツの勝手だけど‥‥でも今じゃねぇだろ絶対!
アイツは…天音は雰囲気とか気にしねぇタイプなのか!?
それとも流れで何となく告ったとか?
…わからねぇ。
俺がこうしてグルグルいくら考えててもわからねぇ事を、誰かが教えてくれるわけじゃねぇし、時間の無駄だって分かってる。
でもどうしようもなく苛立って仕方ない。
何週間も俺が悩んで悩んで、ようやくデートに誘って良い雰囲気の中で告ったってのに…。
アイツは体育祭真っただ中の昼というのに、告白などいとも簡単にやり遂げて来やがる。
思ってた以上にめんどくさいライバルが出来ちまったのかもしれねぇ…。
はぁ…と深いため息を吐いた後、少し距離を置いて右側に座ってる悠理に目を移す。
ライバルと言えばコイツもそうだ。
本人は自覚してねぇみたいだけど、完全にコイツひなたの事好きだろ。
遠目から見てたってわかるし、多分第三者から見てる奴はひなた以外全員気付いてるはずだ。
女子なら蛍もいるのに、明らかに蛍の時とひなたの時の接し方が違い過ぎる。
つーか、ひなたにベタベタ触れ過ぎだ!
触んな!
この騎馬戦に出る前も頭撫でてやがったな!
コイツは誰にでもそうなのかと思ってた時期はあった。
距離感が近い奴なんだろうって。
でも一緒に過ごしていくうちに分かった。
悠理はひなた限定でスキンシップが多くなる。
頭を撫でたり肩に手を置いたり、手を引いたり…。
最初は俺と天音を煽るためにわざと面白がってやってるんだと思ってた。
でも最近は違う。
明らかにひなたを見る時の目が優しい。
蛍と接する時とは違う、甘い雰囲気も出しやがる。
明らかに恋してますって雰囲気なのに、本人は自覚してない。
いつまで経っても傍観者気取りだ。
天音も厄介だが、こうして直球でぶつかってくる分まだマシだ。
けど自覚もねぇのに変に突いて傍観者気取って安全地帯にいる悠理は、はっきり言ってマジでタチが悪い。
早く自覚するか、そのままフェードアウトして欲しい。
ライバルなんていらない。
俺だけ見てればいいのに…。
グッと下唇を噛んで眉間に皺を寄せて苦痛の表情になる。
「瑠夏…?
お前大丈夫か?」
隣で座って出番まで待機してる男子が心配そうに俺に声をかけてきた。
「…何でもねぇ、平気だ」
「そ、そっか」
そこで会話は終わり。
俺の苛立った雰囲気を悟ったのかもしれねぇ。
そんな事を思っていた時、笛の音が響いて1戦目終了の合図が鳴る。
ハッ、ようやく出番かよ。
土台を作ってくれた男子生徒たちの上に乗って、体制を整える。
同じ紅組じゃなきゃ悠理を真っ先に倒しに行きたい所だったが…他の奴等倒しながら白組の戦力になるであろう、天音を狙いに行くのがいいな。
ついでにアイツに今の苛立ちをぶつける!
俺は燃えるような闘争心を灯して、2戦目の笛の音が鳴ると共に駆け出した騎馬の上で、白組のハチマキを取るのに暴れまくってやった。
笛が鳴って1戦目の騎馬戦の試合が始まる。
俺は2戦目からだから、仲間と座って待機して先に出て行った奴らの戦いをジッと見つめながら考えていた。
ひなたにカッコいい所を見せてぇ。
でも…昼間の天音の言葉が頭の中にチラつく。
『ひなたに告白した』
…チッ、ふざけんなよ。
どんな思いで俺がやっとアイツに気持ち伝えたと思ってんだ!
なのにこんなあっさり天音はみんなの前で公開告白しやがって。
イラつく、ムカつく、腹が立つ。
俺が告ったからアイツも負けじと告ったのか?
それにしても時と場合ってもんがあるだろうがっ!
いや、別にいつ告白しようがソイツの勝手だけど‥‥でも今じゃねぇだろ絶対!
アイツは…天音は雰囲気とか気にしねぇタイプなのか!?
それとも流れで何となく告ったとか?
…わからねぇ。
俺がこうしてグルグルいくら考えててもわからねぇ事を、誰かが教えてくれるわけじゃねぇし、時間の無駄だって分かってる。
でもどうしようもなく苛立って仕方ない。
何週間も俺が悩んで悩んで、ようやくデートに誘って良い雰囲気の中で告ったってのに…。
アイツは体育祭真っただ中の昼というのに、告白などいとも簡単にやり遂げて来やがる。
思ってた以上にめんどくさいライバルが出来ちまったのかもしれねぇ…。
はぁ…と深いため息を吐いた後、少し距離を置いて右側に座ってる悠理に目を移す。
ライバルと言えばコイツもそうだ。
本人は自覚してねぇみたいだけど、完全にコイツひなたの事好きだろ。
遠目から見てたってわかるし、多分第三者から見てる奴はひなた以外全員気付いてるはずだ。
女子なら蛍もいるのに、明らかに蛍の時とひなたの時の接し方が違い過ぎる。
つーか、ひなたにベタベタ触れ過ぎだ!
触んな!
この騎馬戦に出る前も頭撫でてやがったな!
コイツは誰にでもそうなのかと思ってた時期はあった。
距離感が近い奴なんだろうって。
でも一緒に過ごしていくうちに分かった。
悠理はひなた限定でスキンシップが多くなる。
頭を撫でたり肩に手を置いたり、手を引いたり…。
最初は俺と天音を煽るためにわざと面白がってやってるんだと思ってた。
でも最近は違う。
明らかにひなたを見る時の目が優しい。
蛍と接する時とは違う、甘い雰囲気も出しやがる。
明らかに恋してますって雰囲気なのに、本人は自覚してない。
いつまで経っても傍観者気取りだ。
天音も厄介だが、こうして直球でぶつかってくる分まだマシだ。
けど自覚もねぇのに変に突いて傍観者気取って安全地帯にいる悠理は、はっきり言ってマジでタチが悪い。
早く自覚するか、そのままフェードアウトして欲しい。
ライバルなんていらない。
俺だけ見てればいいのに…。
グッと下唇を噛んで眉間に皺を寄せて苦痛の表情になる。
「瑠夏…?
お前大丈夫か?」
隣で座って出番まで待機してる男子が心配そうに俺に声をかけてきた。
「…何でもねぇ、平気だ」
「そ、そっか」
そこで会話は終わり。
俺の苛立った雰囲気を悟ったのかもしれねぇ。
そんな事を思っていた時、笛の音が響いて1戦目終了の合図が鳴る。
ハッ、ようやく出番かよ。
土台を作ってくれた男子生徒たちの上に乗って、体制を整える。
同じ紅組じゃなきゃ悠理を真っ先に倒しに行きたい所だったが…他の奴等倒しながら白組の戦力になるであろう、天音を狙いに行くのがいいな。
ついでにアイツに今の苛立ちをぶつける!
俺は燃えるような闘争心を灯して、2戦目の笛の音が鳴ると共に駆け出した騎馬の上で、白組のハチマキを取るのに暴れまくってやった。
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