シスコンの最強冒険者とブラコンの美少女姉妹は幸せにいきたいのです

kashizaki

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第1章〜兄と妹と〜

第19話〜勇者の処遇〜

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「で、また来たがどうしたんだ、ミレイナ女王様?」
「あ、あのホワイトさん。いつも通りでいいですから、あの恥ずかしいので・・・。」
何故か今日も僕はこの王城に来ていた。何故・・・何故僕は今一番忙しい時期に呼ばれるのだか。
「俺は妹たちの入学式衣装のセレクトに忙しいんだ。要件は早くしろ。」
「あはは・・・。」
「なんだその間抜けた言い方は。俺は今本気で二人のドレスを考えているというのに。」
そう言うと、ミレイナの顔が少し引き締まった。

「要件というのは、勇者さんのことです。」
「・・・なるほどな。」
それを聞いて少し冷静になった。いや、冷静にまで至っていないけど、確かに勇者のことは気になる点だった。

「カグヤはどうなった?」
「その事なんですが、死にました。」
「何!?」
カグヤ君死んだの!?やっぱり国王を殺そうとしたのやばかったのかな?

「あ、あのそう言う死んだのではなく、勇者としての彼は死んだんです。」
「あ、あぁー、なるほどな。つまりは殺しても殺さなくても、罪にしてもしなくても、大変な存在だから、死んだことにしたと。」
「さ、流石です。まさか今ので全て察するとは。」

うん。全部ナビのおかげですけど。

「それで、勇者はどのように死んだとしたんだ?」
「全て帝国の所為にしました。帝国の最終兵器である爆弾を使った攻撃で、その代償で勇者は死んだということに。」
「そ、そうか。」

ミレイナなりに考えたことなんだろうな。確かにあの場には僕、ミディとミレイナ、国王くらいしかいなかったから口裏を合わせれば何とかなる。

『それに、その方が何かとよろしいのでしょう。事実、マスターが犠牲にならなければ、勇者はそれこそ爆散していた訳ですし。死んだことにした方が、操られていた勇者への配慮もできる訳ですし。』

やめてよナビ。死ぬ時のあの瞬間思い出しちゃうから。やっぱり一度死んだと思うと嫌だし。

「それでなのですが、勇者さんのその後の処遇についてですが。」
「それなら俺が魔法を使って元の世界に返すことができるが。」
「な、なんでもありですね・・・。で、ですがそれは許せません。彼は洗脳されてたとはいえ犯罪者。
ミディさんが大部分を直してくれたとはいえ、細かな所は今でも、この上では王城の上階の復旧工事をしています。
こうやって残ってしまったものを彼には償って貰わなければいけないんです。」
「だいぶ頑固なルールだな。別に俺達が黙ってれば済むことなのに。お前が考えたのか?」
「いえ、私ではありません。これはお父さんが考えました。」
「なに、国王が?」

「これは勇者さんを守ることにもなりますから。」

少し含みを感じたため、時間を確認する。まだ数十分はここにいても支障はないのを見るためだ。

「・・・長くなるか?」
「いえ。簡潔にまとめます。」
「そうか、それなら良かった。」

「強すぎる者がいると、どうしても目立ち、最悪それが不幸になってしまう場合が多くあります。だから罪も兼ねて、勇者さんには私たちの監視下で過ごしてもらうんです。ある場所で。」
「その場所は・・・・・・まさか!!?」

とても嫌な予感がした。別に口封じくらいなら僕を呼ばなくても彼女は大丈夫だと思うはず。なのに、僕を呼んだ理由は恐らく・・・。


△▽


「F組担任・・・・・・名はカグヤ・サトウです。よろしくお願いします。」
まさか学園の教師だなんて・・・。彼には王国の人材育成に励んでもらいます。って、言ってたけど本当に大丈夫なの?
「カグヤは貴族なのか?家名にサトウとは聞いたことがないが。」

「えっとサトウは僕が住んでいた国では、苗字と言われるもので、誰もが持っています。なので僕はただの平民です。」
「そうか!ガハハ!!弱っちそうだが分かるぞ。
お前はこの中で比べても相当強い。恐らく俺よりも強いだろうな!!よろしく頼むぜカグヤ先生。」
「よ、よろしくお願いします。」

「さて、全員が言い終わった所で、新人の教師達に一つ言わなきゃなんねぇことがある。」

そう言ってムロさんは真剣な表情に変わった。今までの酒飲みのおじさんの顔はどこにいったんだろう。
「俺たちは教師だ。教師はまず生徒よりも生徒だ。この学園では、俺たちの方が学ぶことが多い。その学びに恐れずにいること。
そして、この学園に限ってだがもう一つ。
決して自分より強い生徒が現れても、妬んだりしないこと。ここまで来てるから大丈夫だとは思うが、やっぱり年々経つと固い考えになって、その生徒にだけ厳しくなったり贔屓したりする教師が現れる。そんなクズにはならないでくれ。」

ムロさんはハッキリとクズと言った。彼の目は知ってる顔だ。もしかしたらムロさんも自身より強い生徒を見つけ、そう思ってしまった人なのか、それともそんな人が身近に出てしまったのかもしれない。

だからこそ、彼の発言には確固たる説得力があった。

「そんな事は有り得ん。俺たちは教師なんだ。生徒を教えはすれど、そのような行為は絶対にしない。」
僕からもそう念を押させてもらう。彼の気持ちを尊重するつもりで。
その僕達の発言で、全員が頷いた。

「それでなんだが、今回恐らく別レベルと思われる人間が来るんだ。」
別レベル?
「その者は、ありえない力と才能で入試を二位と突き放してトップで合格し、実践試験では、学園の俺と同じベテラン教師に傷をつけるほどだ。」
ベテラン教師と言えば、ムロさんのように必ずと言っていいほどに、王国ではスター的な存在だ。
少なくても、S級冒険者以上は、平均的にあるだろうその教師に、傷をつけられるとなれば、最早それはこの歳では化け物と言ってもいい。

この学園の入試制度は12歳から14歳の少年少女を対象として行われる。
この学園の合格者は毎年百人ととても少なく、必ずしもそうなるとは言えないというほどの超激戦区。
更に、その学園に合格したとしても、序列が存在する。一番上がA組、下がF組というように。

この王国では学校や学園は多く存在するが、ここまでの所は恐らく他にない。
その学園の入試でトップと言うからには相当凄いはずだし、僕の生徒になりそうだ。

「あの、もしかしたらマリアルちゃん達じゃないですか?」
コソコソと僕に耳打ちしてくるミディを見て、僕は正直騙しているような気持ちになった。
「残念だが、マリアルとコハルは入試を受けていない。」
「へー・・・へぇ!?」
さっきまでコソコソとしていたのが台無しになり、ミディに全員の視線が向いた。
すみませんと顔を埋めるミディに、僕は帰る時にその訳を話すと言った。

「まあそいつには会ってからすぐに分かるだろうから、取り敢えず乾杯!」
「「「「「乾杯!!」」」」」
そして、僕たちは互いに飲みあった。まぁお酒を推薦して飲んでるのはムロさんとオーレンさんくらいだけど。


△▽


帰り道、すぐ様ミディは話の続きをしようとする。
「そ、それで何でミレイナちゃん達は学園の入試を受けなかったんですか!?まさか他の所に」
「まぁ落ち着け。この学園は主にラットプント王国が運営しているのは分かるな?」
「わ、分かりますよそれは。創立数百年。王国ができて初めての子供の教育機関。それがクルムテント王立学園なんですから。」

「そうだ。そもそもこの学園は王立とも言われるほどに、王侯貴族の支援に撚って成り立っている。そこでなのだが実は、ミレイナが王になってから急に妹たちは入試を受けなくていいと言われてな。
大方ミレイナ自身がマリアル達の強さに触れて、その必要は無いと判断したのだろう。
だが、もし家の子が本来の通り入試を受けていたら、ベテラン教師は傷では済まなかっただろうな。」
「それは最早、裏口・・・。
でもそうですね。マリアルちゃん達強すぎますもんね~。ミレイナさんの配慮は正解だと思います。」

この5年でマリアルはたった一人でS級魔物と戦えるほどになり、コハルは・・・・・・何故かを二人連れているからな。

「私がこの前ホワイトさんの家に行った時、マリアルちゃんがドラゴンを一撃で切り伏せたのには驚きましたが、コハルちゃんもまさかあんなのを連れていて・・・ホワイトさんの家は生きた心地がしませんでしたよ。更に二人ともまだですもんね。」 

ノーギフトとは、恩恵を持っていない人間のことを言う。確かに二人はノーギフトでも凄かったが、
「それはもう解決した。」
「本当ですか!それじゃあ二人は!」
「ああ。」
妹は、更に強くなっていた。



ーーー数年前ーーー
王国から帰って来た僕に起きたのは、泣きじゃくって僕の胸に顔を埋めるコハルだった。
コハルが言うには今日、10時頃にマリアルが森に行ってから帰ってきていないという事だった。
『マスター!北に数百メートル行った場所に、マリアル様を発見しました!マリアル様は意識を失っていますが、命に別状はないです。』
「そうか。でも早く行ってあげないと。森は危険な魔物が沢山いる!ナビ、よろしく頼む!!」
『イエス。マイマスター!!』
僕は走った。二度とお父さんたちのような目には絶対にしない。

無我夢中に、だけど心は冷静に。だけど、マリアルを見つけた時、その気持ちが抑えられなくなった。
「っ!!?マリアル!!!」
『マスター!!待ってください、あれは!!!』 
僕が見たのは、マリアルが得体の知れない鹿のような魔物に食べられそうになっている姿。
その光景を見た途端、僕の中で何かが切れた音がした。

「妹を返せ!!!!」

神速。この時の僕は音すらも置き去りにして、鹿の魔物を殺すつもりで刀を振るった。
『!!?』
そして、鹿の魔物も驚き、その妙に大きな双角を僕に向ける。
「死ね!!!」
「ンキィィ!!!」

そして、両者が衝突した。だが、僕はここで正気に戻ることになる。僕の本気の刀をその勢いで軽く吹き飛んだが、体勢を悪くしながら確かに一瞬受け止めたのだ。
『・・・まさか我の角をこうも傷をつけられる者が人間にいたとは・・・。』
だが、その僕の一撃で、僅かに鹿の魔物の角には傷がついていた。でも、鹿が喋った事よりも、僕の一撃を止めた事よりも、僕はそれよりも冷静になった理由があった。
「何故受け止めた?あなたなら、僕を殺すことも出来たはずだ。」

鹿は驚いた後に、素早く体勢を整え、僕の一撃を受け止めた。つまりいきなり現れた僕の攻撃を見切ったのだ。

避けて僕の腹部やらどこかに致命傷を与えることが出来たはずなのに。
『マスター、あの魔物には敵意がありません。それに妹様を喰おうとしていた訳でもありません。』

『分かったか?人の子よ。我はその女子を守っていたに過ぎん。お主は我が女子を喰おうとしていたように見えたようだがそれは誤解だ。』

それを見て気づく。マリアルはこんな分かりやすい場所から動いた反応はなかったのに、その間魔物が蠢くこの森で、この魔物以外ここには魔物の反応がない。

「あなたが守ってくれていたのか。・・・すまない。マリアルを守ってくれてありがとう。」
『ぬ?マリアルだと?コハルではないのか?』
え?

「何であなたがコハルを知って・・・。」
『なるほどな。お主がコハルのお兄ちゃんと言う者か。つまりはこの子はコハルの双子の姉ということか。我とコハルは何年か前からともであってな。今日もまた来たかと思ったが、姉の方だとはな。通りであの子が持たなそうな物を持っていると・・・。』

「マリアルが何を持っているんだ?」
『自分で見てみよ。その方が分かりやすいだろう?』
そう促されて僕はマリアルが両手に持っていた物を見た。それは爪だった。沢山の魔物の爪。

『恐らくここらの魔物を討伐していたようだな。全く、こんな小さな子がよくそんなことを・・・。』
「何で?」
その疑問に答えるように、彼女は寝言を呟いた。
「お兄ちゃんと一緒・・・。お兄ちゃんの役に立ちたい・・・。」
『マスター。これは・・・』

・・・。

「ナビ。これからはマリアルに護衛として分かられないようなモノを作りたいんだけど・・・。」
『マスター、分かりました。それは後ほど作ることに致しましょう。』
僕は正直どうしたらいいのか迷った。
マリアルの為にどうしたらいいのか。兄として、森で魔物と戦ったことを注意するべきか、それか、マリアルの気持ちを尊重するか・・・。

『マスターは妹離れが出来なさそうですね。』
うん。やっぱりそうだよね・・・。

「あ!やっぱりここだよスラちゃん!!」

そんなブルーになってる時に、僕達の前にコハルが現れた。
『コハル何故ここに・・・しまった!!』
「あれ?鹿さん喋れたの?」
『ま、待つのだコハルよ。こ、これはだな・・・。』
「鹿さんメスだったんだね!」
『・・・は?』

いや、多分この方コハルに喋れること教えてなかったんだろうな・・・。よかったね純粋無垢なコハルで。
ーーーそして。
「ぷるぷる!!」
何でここに魔王級がいるの?

『・・・信じられませんが、あのスライムも敵意が無いようです。』

いやでも、あのスライム明らかにクインズスライムだよね。SS級特別討伐指定魔物の・・・。

『コハル様がそのような能力を持っていると考えた方がよろしいかと・・・。』

変だな。

僕は二人の成長が知れて嬉しいのに、とっても頭を抱えたくなるんだけど。
『安心してください。マスターが壊れても私はマスターの身体を借りて動き続けることが出来るので、どうぞしていてください。』

あらそう?
僕はこの瞬間考えるのを辞めた。


ーーー現在ーーー
「それで、二人の恩恵は。」
「あぁ。二人共しっかり12歳になった瞬間恩恵を獲得した。マリアルは【覇王】、コハルは【神獣契約】。我が妹ながら、勇者にも負けないチートをな。」









~二人の恩恵解説~
【覇王】勇者の力と対を成す、覇の極地に至るとされる。才能に多大な影響を与え、運命を歯車から崩壊させるほどの力を有す。
【神獣契約】極みに至りし者達と契約し、その力を借りることができる。また、全てにおいて好感を得るようになり、やがて生物を超えし超越した存在を引きつけることになるだろう。
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