12 / 80
エルシーヌ教
しおりを挟む
ある晩のこと。
セイは窓辺の安楽椅子に腰を掛け、ゆっくりと椅子をゆらした。
ゆらりゆらりと穏やかな動きに身を任せながら、窓の外に皓々と輝く月を見ている。
ベッドでは、マナトがすやすやと穏やかな寝息を立てていた。愛らしい寝顔に、セイは知らず笑みを浮かべる。
マナトが襲われたと聞いたあの日以来、セイはマナトの部屋で生活を共にしていた。
そのことを快く思っていない人間が一部に存在していることは知っているが、そんなことはセイの知ったことではない。
彼らが神子を召喚しなければならなかった理由からしても、神子である自分の行動を制限することなどできないことは明らかである。
セイは確信犯だった。誰も自分を咎められないと理解した上で、こうして好き勝手に振る舞っているのだ。
マナトだって同じように自由に振る舞って良い権利があるというのに、マナトはそうしようとしない。
真の神子だとされている自分などより、マナトは余程美しい心を持っている。
誰も恨まず、現状を受け入れ、命さえ差し出す姿は殉教者のそれだ。他人の利益のために死を選ぶなど、セイには馬鹿げているとしか思えなかった。
そんな心優しいマナトを、恐らく周囲の人間は侮り、傷つけ、搾取してきたのだろう。
(反吐が出る)
セイは、この異世界でもマナトを同じような目に遭わせるつもりはなかった。
自分がいる限り、マナトを都合よく利用したり、理不尽な扱いをすることは絶対に許さない。
そのためには、セイは可能な限りマナトから離れるべきではないと判断した。だからこうして、過剰なほど濃密に生活を共にしているのだ。
きっかけは、マナトが大神殿で襲われた日に、マクシミリアンから『神子の力』と過去の歴史を聞いたことだった。
聞きながらセイはひとつの推論を立て、そしてそれは恐らく限りなく正解に近いであろうと確信する。
恐らく、この事実に気付けるのは、この世界で自分とマナトの二人だけに違いない。
マナトはまだ気付いていないのだ。
自分たちとこの異世界の住人が、本当は全く違う生き物なのだということを。
この世界の人間には、バース性がない。
生物学上の身体の形、すなわち、男か、女か。2つの性しか存在しないのだ。
当然、子を生むことができるのは女だけであるし、孕ませることができるのも男だけとなる。
だが、セイたちの生きていた世界には、男女の他に、更に3つのカテゴリーが加えられる。それが、バースだ。
バースには3種類ある。アルファとオメガ、そしてベータ。
人口の9割以上はベータであり、ベータの男女は恐らくこちらの世界の男女と殆ど違いはない。
だが、アルファとオメガは違う。
アルファは身体的性差を超えてオメガを孕ませることが出来る。アルファの女がオメガの男を孕ませることも出来るし、男が男を孕ませることもアルファとオメガならば可能になるのだ。
そして、オメガだけがアルファを生むことが出来る。アルファの男がベータの女をいくら孕ませても、けしてアルファを生ませることはできない。
また、ベータの男はオメガの女を孕ませることはできても、オメガの男を孕ませることはできないのだ。そして、この場合でも生まれてくる子供は100%ベータになる。
アルファがオメガを孕ませた場合のみ、アルファもしくはオメガをこの世に誕生させることが可能となるのだ。
大まかな割合としては、アルファ8割のオメガ2割といったところで、オメガは男女問わずかなり希少な種として大切にされる。
また、アルファの特徴として、頭脳、容姿、身体能力ともにずば抜けて優秀だということも挙げられる。
当然の如く、アルファはエリートとなり、社会の中核を担う存在となっていた。
逆にオメガは、あまり普通の社会に出ることはない。
これは差別からではなく、オメガには発情期という三ヶ月に一度の特別な時期があるからだ。
その名の通り、発情期にはオメガのフェロモンは強くなり、強くアルファを引き寄せる。
発情期をやり過ごすには、アルファに抱かれるか、抑制剤を服薬して症状を抑えるしかないのだが、どちらにせよ仕事ができるような状態ではない。
加えて、アルファとオメガには番という制度があった。
発情期のオメガの項を噛むことで、アルファはオメガを番にすることが出来る。
番となったオメガのフェロモンは番にしか効果を及ぼさなくなり、番以外のアルファと関係を持つこともできなくなる。
アルファは大抵自らの番を溺愛し執着するため、オメガが外の社会に働きに出ることを好まないのだ。
そんな諸々の理由もあって、殆どのオメガは幼少期からアルファの婚約者を持ち、高校ないし大学を卒業後、そのまま番となって家に入るのが当たり前となっていた。
セイとマナトにとっては常識だが、この世界の人間はそんなことを知る術もない。
恐らく、今までの神子は例外なくオメガだったのだろう。
そして、これは推論だが、恐らくオメガの神子は『自分が番として選んだ男をアルファに転化させる能力』がある。
アルファのいないこの世界で、オメガが発情期を過ごすのは大きな負担となるのは想像に難くない。
そのため、どういうシステムかは分からないが、オメガは異世界人をアルファに変化させることによって自分を守ろうとするのではないだろうか。いわゆる生存戦略というやつだ。
番となった異世界人はアルファとなり、能力は飛躍的に上昇する。
そして、番となった神子を深く愛し守り、また神子もアルファを生んで繁栄を約束する。
それこそが、この国が礎とするエルシーヌ教の正体だ。
そうであるならば、神子に相応しいのは自分ではなくマナトではないかとセイは思う。
この世界の人間が何に重きを置いて神子を定義しているかは不明なので一概に言い切ることはできないが、少なくともセイにこの国の王族と結ばれて子を成すことが不可能だということは間違いないだろう。
何故なら―――――――セイは生粋のアルファなのだから。
そして、アルファだからこそ、マナトはオメガだとわかる。
マナトは未成熟で微弱な香りしか放っていないが、控えめな清潔感のあるジャスミンの香りは、セイにはとても芳しく、心地よい匂いに感じられる。
恐らくこの匂いの薄さが、マナトの死にたがりに少なからず関係しているのではないだろうかとセイは睨んでいた。
そうでなければ、オメガが周囲に蔑ろにされるなどということは、絶対に有り得ない。
セイは、アルファの本能としてマナトを可愛いと思う。守ってあげたいし、他の男を近付けたくない。
友達と安心しきっているマナトを見ると良心が傷まなくもないが、今すぐに手を出すつもりはセイにはなかった。
セイと番になれば、マナトは異世界人をアルファに転化させる能力を失う可能性が高い。
そうなった時、神子を求めるこの国の人間が、自分やマナトをどう扱うか。それがわかるまで、不用意な行動を起こすことは慎まなければならない。
今のセイにとっての最優先事項は、マナトをこの世界から守ることである。
神子となって矢面に立ち、マナトを真綿にくるんで保護するのが良いか、それともからくりを明かして真の神子としてマナトを立たせて守らせるのが良いか。
それを見極められるまでは、けしてマナトを一人にはすまい。
セイはそう誓って、今日もマクシミリアンを適当にあしらい、マナトを狙うライオネルをすげなく追い返すのだった。
セイは窓辺の安楽椅子に腰を掛け、ゆっくりと椅子をゆらした。
ゆらりゆらりと穏やかな動きに身を任せながら、窓の外に皓々と輝く月を見ている。
ベッドでは、マナトがすやすやと穏やかな寝息を立てていた。愛らしい寝顔に、セイは知らず笑みを浮かべる。
マナトが襲われたと聞いたあの日以来、セイはマナトの部屋で生活を共にしていた。
そのことを快く思っていない人間が一部に存在していることは知っているが、そんなことはセイの知ったことではない。
彼らが神子を召喚しなければならなかった理由からしても、神子である自分の行動を制限することなどできないことは明らかである。
セイは確信犯だった。誰も自分を咎められないと理解した上で、こうして好き勝手に振る舞っているのだ。
マナトだって同じように自由に振る舞って良い権利があるというのに、マナトはそうしようとしない。
真の神子だとされている自分などより、マナトは余程美しい心を持っている。
誰も恨まず、現状を受け入れ、命さえ差し出す姿は殉教者のそれだ。他人の利益のために死を選ぶなど、セイには馬鹿げているとしか思えなかった。
そんな心優しいマナトを、恐らく周囲の人間は侮り、傷つけ、搾取してきたのだろう。
(反吐が出る)
セイは、この異世界でもマナトを同じような目に遭わせるつもりはなかった。
自分がいる限り、マナトを都合よく利用したり、理不尽な扱いをすることは絶対に許さない。
そのためには、セイは可能な限りマナトから離れるべきではないと判断した。だからこうして、過剰なほど濃密に生活を共にしているのだ。
きっかけは、マナトが大神殿で襲われた日に、マクシミリアンから『神子の力』と過去の歴史を聞いたことだった。
聞きながらセイはひとつの推論を立て、そしてそれは恐らく限りなく正解に近いであろうと確信する。
恐らく、この事実に気付けるのは、この世界で自分とマナトの二人だけに違いない。
マナトはまだ気付いていないのだ。
自分たちとこの異世界の住人が、本当は全く違う生き物なのだということを。
この世界の人間には、バース性がない。
生物学上の身体の形、すなわち、男か、女か。2つの性しか存在しないのだ。
当然、子を生むことができるのは女だけであるし、孕ませることができるのも男だけとなる。
だが、セイたちの生きていた世界には、男女の他に、更に3つのカテゴリーが加えられる。それが、バースだ。
バースには3種類ある。アルファとオメガ、そしてベータ。
人口の9割以上はベータであり、ベータの男女は恐らくこちらの世界の男女と殆ど違いはない。
だが、アルファとオメガは違う。
アルファは身体的性差を超えてオメガを孕ませることが出来る。アルファの女がオメガの男を孕ませることも出来るし、男が男を孕ませることもアルファとオメガならば可能になるのだ。
そして、オメガだけがアルファを生むことが出来る。アルファの男がベータの女をいくら孕ませても、けしてアルファを生ませることはできない。
また、ベータの男はオメガの女を孕ませることはできても、オメガの男を孕ませることはできないのだ。そして、この場合でも生まれてくる子供は100%ベータになる。
アルファがオメガを孕ませた場合のみ、アルファもしくはオメガをこの世に誕生させることが可能となるのだ。
大まかな割合としては、アルファ8割のオメガ2割といったところで、オメガは男女問わずかなり希少な種として大切にされる。
また、アルファの特徴として、頭脳、容姿、身体能力ともにずば抜けて優秀だということも挙げられる。
当然の如く、アルファはエリートとなり、社会の中核を担う存在となっていた。
逆にオメガは、あまり普通の社会に出ることはない。
これは差別からではなく、オメガには発情期という三ヶ月に一度の特別な時期があるからだ。
その名の通り、発情期にはオメガのフェロモンは強くなり、強くアルファを引き寄せる。
発情期をやり過ごすには、アルファに抱かれるか、抑制剤を服薬して症状を抑えるしかないのだが、どちらにせよ仕事ができるような状態ではない。
加えて、アルファとオメガには番という制度があった。
発情期のオメガの項を噛むことで、アルファはオメガを番にすることが出来る。
番となったオメガのフェロモンは番にしか効果を及ぼさなくなり、番以外のアルファと関係を持つこともできなくなる。
アルファは大抵自らの番を溺愛し執着するため、オメガが外の社会に働きに出ることを好まないのだ。
そんな諸々の理由もあって、殆どのオメガは幼少期からアルファの婚約者を持ち、高校ないし大学を卒業後、そのまま番となって家に入るのが当たり前となっていた。
セイとマナトにとっては常識だが、この世界の人間はそんなことを知る術もない。
恐らく、今までの神子は例外なくオメガだったのだろう。
そして、これは推論だが、恐らくオメガの神子は『自分が番として選んだ男をアルファに転化させる能力』がある。
アルファのいないこの世界で、オメガが発情期を過ごすのは大きな負担となるのは想像に難くない。
そのため、どういうシステムかは分からないが、オメガは異世界人をアルファに変化させることによって自分を守ろうとするのではないだろうか。いわゆる生存戦略というやつだ。
番となった異世界人はアルファとなり、能力は飛躍的に上昇する。
そして、番となった神子を深く愛し守り、また神子もアルファを生んで繁栄を約束する。
それこそが、この国が礎とするエルシーヌ教の正体だ。
そうであるならば、神子に相応しいのは自分ではなくマナトではないかとセイは思う。
この世界の人間が何に重きを置いて神子を定義しているかは不明なので一概に言い切ることはできないが、少なくともセイにこの国の王族と結ばれて子を成すことが不可能だということは間違いないだろう。
何故なら―――――――セイは生粋のアルファなのだから。
そして、アルファだからこそ、マナトはオメガだとわかる。
マナトは未成熟で微弱な香りしか放っていないが、控えめな清潔感のあるジャスミンの香りは、セイにはとても芳しく、心地よい匂いに感じられる。
恐らくこの匂いの薄さが、マナトの死にたがりに少なからず関係しているのではないだろうかとセイは睨んでいた。
そうでなければ、オメガが周囲に蔑ろにされるなどということは、絶対に有り得ない。
セイは、アルファの本能としてマナトを可愛いと思う。守ってあげたいし、他の男を近付けたくない。
友達と安心しきっているマナトを見ると良心が傷まなくもないが、今すぐに手を出すつもりはセイにはなかった。
セイと番になれば、マナトは異世界人をアルファに転化させる能力を失う可能性が高い。
そうなった時、神子を求めるこの国の人間が、自分やマナトをどう扱うか。それがわかるまで、不用意な行動を起こすことは慎まなければならない。
今のセイにとっての最優先事項は、マナトをこの世界から守ることである。
神子となって矢面に立ち、マナトを真綿にくるんで保護するのが良いか、それともからくりを明かして真の神子としてマナトを立たせて守らせるのが良いか。
それを見極められるまでは、けしてマナトを一人にはすまい。
セイはそう誓って、今日もマクシミリアンを適当にあしらい、マナトを狙うライオネルをすげなく追い返すのだった。
293
あなたにおすすめの小説
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
婚約破棄を傍観していた令息は、部外者なのにキーパーソンでした
Cleyera
BL
貴族学院の交流の場である大広間で、一人の女子生徒を囲む四人の男子生徒たち
その中に第一王子が含まれていることが周囲を不安にさせ、王子の婚約者である令嬢は「その娼婦を側に置くことをおやめ下さい!」と訴える……ところを見ていた傍観者の話
:注意:
作者は素人です
傍観者視点の話
人(?)×人
安心安全の全年齢!だよ(´∀`*)
運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…
こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』
ある日、教室中に響いた声だ。
……この言い方には語弊があった。
正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。
テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。
問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。
*当作品はカクヨム様でも掲載しております。
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる