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第76話「愛」
しおりを挟む「……は、ぁ……ん、っ」
「……はぁ……」
着ているもの全て脱ぎ捨て、生まれたままの姿で抱きしめ合う。
重なる唇から漏れる吐息。
舌を動かすたびに嫌らしい水音を立てながら、絡めていく。
大きな問題が解決した安堵感からか、もう引き離される理由がなくなったからなのか、二人は行為に夢中になった。
「ふ、ぁ……ん、んぅ」
歯列をなぞられ、舌を吸われ、口の中を暴くように舐め回される。吐き出す息すら食い尽くす勢いに、アンジュはゾクっと背中を震わせた。
普段優しく接してくれるフローガの獣の部分を感じられる瞬間。無我夢中で本能のまま食らいつく感覚に胸が高鳴ると言ったら彼はどんな反応をするのだろうかと、アンジュは頭の隅で思った。
「んっ、あ……」
フローガの手が胸を掴み、敏感な頂きを指先で弾くように弄る。
それだけでアンジュの体は反応し、さらに胸の先を摘むように引っ張ったり、もう片方を舌でも愛撫されてビクビクと身体を震わせる。
「んんっ、あ、あぁ、ん! ふ、ろぉ、がさ……ぁん!」
「……匂いが濃くなってきたな……」
「ああっ!」
そう言いながら、フローガは胸を愛撫していた手を腹を撫でるように下へと下げていった。
足の間に手を割り込むと、すでに指先に絡むほど秘部は愛液を零していた。
「や、ぁっ……」
「凄いな……」
「あんっ、あ、ぁあ!」
フローガは体を起こし、アンジュの足の間に顔を埋める。
くちゅ、と粘着質のある水音を立てて彼女の秘部を舌で舐める。敏感な芽を口に含み、飴を溶かすように舌を動かしながら舐められ、アンジュは強い刺激に腰を反らすほど反応を示す。
どんどん溢れてくる愛液を飲み干そうとするように、フローガはアンジュの腰を抱き寄せ、ナカに舌を入れて掻きだすように動かしていく。
「ひぁ、あっ! や、ぁ! だめ、だめだめっ! ああっあっあっ!」
「……っ、何が駄目なんだ? こんなに濡らして……」
「やぁあっ! き、もち、い、っあ、だめぇっ!」
「じゃあ、やめない」
「んっ、あっあっあっ!」
ナカに指を入れ、既に知り尽くしたアンジュの感じるところを重点に刺激していく。
フローガは指を二本に増やし、ナカを押し広げるように動かしていく。
快楽に喘ぐアンジュの姿を見ているだけで、たまらなく興奮する。ぐるると喉を鳴らしながら、彼女への愛撫を激しくしていく。
「ああっ! あっあっ、あ、んっ! も、ぉっ! イ、イっちゃ、あ、あああっ!」
ビクビクと体を震わせて、アンジュは絶頂に達する。
ぎゅうぎゅうと締め付けるナカから指を引き抜き、フローガは猛る自身の熱をアンジュの秘部へと宛がい、一気に奥まで貫いた。
「――――っあああ!」
「っく……」
「や、っあ! ふろー、がっさっ……! イ、った、ばっか……」
「悪いな、抑えが利かなかった……」
「やっ! あっあっ!」
初めから激しく腰を突き動かし、最奥を突いていく。
奥を突かれるたびにアンジュは全身に甘い疼きが広がっていくのを感じる。本能が、欲望が、彼の熱を求めている。
「あ、ぐっ! ああ、あっ! ふろぉ、っが! ひゃ、ああ!」
「っは……すまない、今日は……加減が利かない」
「あん! あっ、あっあっ! あんっ! も、っと……ふろー、がさんっ、の、したい、よ、にっ!」
「っ! アンジュ……!」
フローガはアンジュに覆い被さって体重をかけ、押し潰す勢いで腰を動かす。
獣の交尾のように、欲望をただぶつけていく。
「っあ、あっあっ! あんっあっ! ああーっ!!」
「っ! は、ぁ!」
「ひぅ、ぅ、あっ、あああっっ! い、っく、イ、って、る! あっ、とま、にゃ、あああ!」
「アンジュ……アンジュ……!」
うわごとのように繰り返し名前を呼ぶフローガに、アンジュは弱々しく背中に腕を回してしがみつく。
最も深い場所をゴツゴツと音が聞こえるほど突かれ、アンジュはずっと体が小さく痙攣し続けている。もう何回絶頂を迎えたか分からない。
それでも止まらないフローガの激しい律動に意識が何度も飛びそうになる。顔は涙と涎でみっともない顔をしているはずなのに、愛おしそうに口付けるフローガに、アンジュは下腹部がきゅんと疼くのを感じた。
「ああ、あー、っあああ! ま、たイ、イっちゃ、ああぁっ!」
「っ、俺も……もう、っ!」
「っあああ! あっ! ああー!!」
ナカでドクンと脈打ち、フローガは白濁の熱を吐き出した。
互いに絶頂を迎え、まだ締め付けてくるナカから自身のそれを引き抜き、アンジュを抱えるようにベッドへと体を預ける。
「……すまない、無理をさせた」
「っ、はぁ……い、いえ……いつだって、フローガさんのこと……受け止めます、よ」
そう言って微笑むアンジュに、フローガは彼女の体を労わるように優しく頭を撫でる。
誰よりも、何よりも愛おしい人。嬉しそうに笑うアンジュの頬に口付け、休むように促す。
「……ん……ふろーが、さん」
「ん?」
「だいすき、です……」
そう呟くように言って、アンジュはそのまま眠りについた。
すやすやと小さな寝息を立てる彼女に、フローガは自然と泣きそうになってしまった。こんなにも心が満たされたのは初めてだ。
「……愛してる、アンジュ」
まるで神に愛を誓うように、フローガはアンジュの手の甲に口付け、一緒に眠った。
病めるときも、健やかなときも、共に生きていたい。
そう願いながら、夢の中でも彼女に会いに行く。
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