こう見えても実は俺、異世界で生まれたスーパーハイブリッドなんです。【序章編】【高校生編】

若松利怜

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序章

 第壱話 ー 逢着した歪 ー

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 これは、まだ携帯電話が一般に普及される前の出来事。

 それどころか、ポケベルですら一般の高校生が持って無かった頃の話。

  ♢

 ここは都心に近い住宅街。

 近くの駅までは歩いて十分程だ。


「んじゃ、行ってきまーす」

「はい、気を付けて行くんだよ」


 母親に見送られ一人の学生が家から出て来た。

 彼の名は霧島圭一《きりしまけいいち》、高校だ。

 隣町にある高校へは、いつも電車で通っている。

 そして今朝もいつもの時間に、いつもの駅のホームまで来ていた。

 そして、さりげなく辺りを窺うと、程なく見覚えのある女子高生数名あのこたちを見つける。

 更にその女子高生数名かたまりの中から、一人の女の子あの子を見つけた。

 すると、いつものように心が躍る。

 同時に彼の心は、安堵感と達成感で一気にあふれる。

 そして、このルーティンは概ね一年続いている。

 これが彼にとっては毎朝の憂鬱な通学中に潤いを貰う様な、言わば砂漠のオアシスとなっていた。

   ♢    

 俺はあの日から、あの子の事が妙に気になっている。

 とういうか、恋だろうな。

 自分でも良くわかっている。

 これが一目惚れと言うんだろう。

 俺が高校へ電車通学を始めたころに、ほどなくして見つけた大切なオアシスなのだ。

 最初の出会いは、高校一年になったばかりで、電車通学を始めて間もなくの頃。

 いつも通りに乗った車両内での事だった。


 普段は何気なく吊革を握って立っていたのだが、不意に起きた電車の急ブレーキに、俺は咄嗟に力を込めて握った。

 同時にその他の乗客が数名、ダダッーと俺に向かって流されて来る。

 俺の全身は吊革を掴む片腕一本にかかっている。

 しかし、急な減速と流れて来る乗客の並に軸足が耐え切れず、背中を進行方向へ向ける様にくるっと俺の身体は反転してしまった。

 その中には俺につかまって、自身のバランスを保とうとする人もいたが、その中の一人が大胆にも俺の胸にまともに飛び込んで来た。

 吊革を握っていない方の手は咄嗟に学生鞄を手放し、代わりに胸に飛び込んで来たその人をで抱き止めた。

 吊革を握るもう一方の片腕が、ミシミシと千切れるほど痛む。

(小さい⁉)

 予想に反して小さいその人を、このまま抱えたままでも何とか耐えられそうにも思えた。

 そして同時に、とてもいい匂いがした。

(女の人か⁉)

 明らかにこの人は甘く、いい匂いがしている。

 そして同時に、何かキュンとするものが胸にこみ上げる。

 その瞬間、絶対にこの人を護らなければいけないと衝動的に感じた。

 吊革を握る俺の片腕は、間違いなく二人分以上の負荷がかかっていた筈なのだが、俺は苦も無くそれに耐えていた。

 それ程までにこの人に意識を集中していたのだ。

 やがて電車が停まると、その人はハッとこちらを見上げたが、すぐに弾かれたように俺の腕の中から離れた。

 初めて見る顔の女子高生だった。


「ご、ごめんなさい!」


 そう言うとその子は、恥ずかしそうに下を向き、身なりを整えるかのような仕草をした。

 そして、傍に居る数名の女の子と顔を見合わせた。

 その時、何やら彼女達が話していたが、まるっきり俺の耳には入って来なかった。

 その時の俺は、あの子の残り香に完全に支配されていたのだ。 

 どの位の時間電車が停車していたのかは覚えていないが、暫くすると電車はゆっくりと走り出していた。

 その時、車内アナウンスで何やら急ブレーキの弁明をしていた様だが、その内容もまるで頭に入って来なかった。

 あんなにいい匂いの女の子がたった今、胸の中に抱かれていた。

 ただ、そんな事を考えていただけだった。

 俺はその後、彼女たちが下車するまでまともにそちらを見られなかったが、彼女たちが電車を降りた時、あの子が俺の方を振り返り、軽く会釈したのを視界の片隅に確認出来た。

(あ、俺にお礼してくれてる!)

 そう思ったその瞬間そちらを見た時に、あの子と目が合った気がした。

 その時のあの子が凄く可愛いかった。

 が、それに対しては何の反応も出来なかった。

 思いっきり動揺していたからだ。

 学校へ着いてからも、いや、それからはいつもいつも、何度も何度も、腕の中のあの子を回想してドキドキしていた。

 これがあの子との初めての出会い。 

   ♢

 それからというもの、ずっとあの子が気になり、制服から通っている学校を知ることが出来た。

 だが、どうする事も出来ぬまま現在に至る。

 仮に、あの子に声をかけたとしよう。

『あの時、電車であなたを受け止めた者です。好きです! だから、付き合ってください』とでも言うのか?

 言える筈もない。

 それはかなり恩着せがましい。

 しかも、好きになったから付き合ってくれってのもどうかと思う。

 いっそのこと清々しく、『好きだからキスしてください!』とでもお願いするか? 

 玉砕覚悟で――。

 そんな事出来る筈無い。

 変質者扱いされて、もう二度と会えなくなるだろう。

 毎朝のオアシスが一瞬で枯れ果ててしまう。

 ただ今は、何とかあの子と繋がりが欲しいと思っていた。


     ♢   


 今日もあの子が見たい。

 そう思う俺は、いつの間にか駅のホームに立っていた。

 だが、昨日から学校は夏休みである。

 駅へ来たところであの子が居るわけがない。

 だが、どうしてもあの子に会いたくて。

 出来ることならまた胸に飛び込んで来て欲しい。

 今度はちゃんと話してみたい。

 夏休みが俺を大胆にしようとしているのだろうか。

 目の前に電車が停まると、それに乗り込んで辺りを見回すが、あの子はいない。

 乗って居る筈もない。

 すぐに電車は動き出したが、俺にとってはそんなのどうでも良い。

 あの子が居なければ何の意味も無い。
 

 そう言えば、ちょうどこの辺りか……。

 急ブレーキがあった場所。

 あの時、確かにこの腕の中にあの子がいた。

 俺は何も掴んでいない手を見つめる。

 暫くすると、電車がゆっくり減速していき――停まった。

 程なくしてドアが開くと、俺はその開いたドアからふらっと電車を降りていた。


 何気なく降りたその駅は普段利用している駅と見た目も違い、少し新鮮な気分になった。

 駅を出ると自然にあの子を探してしまうが、こんな所に居る筈は無い。

 ふらふらと歩きながら、胸に飛び込んできたあの子の感触を思い出していた。

(殆ど病気だよな、この無限回想は……)

 そんな事を思っていた時、ビシッと頭に何か響いた。

 と、同時に軽い眩暈がして足を止めた。ぐっと目を瞑る。

 そして、物音がしないことに気付いた。

 ハッとして目を開けた。

 やはり無音である。

(え?)

 だがこれまで、全くの無音と言うのは経験が無く、自分の聴覚が失われたかと思った。

 急に不安になり、辺りを見回すが人の気配がない。


「あー、あー」


(聞こえる。他の人は何処行ったんだ?)

 自分の声が聞こえるという事は、俺の身体的な問題じゃない。

 周りの状況が異常なんだと確信した。

 ついさっきまで、目の前の道路に車が走り、自転車に乗った人もいた。

 それなのに、今は動くものすら見当たらない。

 辺りはどことなく景色が黄ばんだ色、そう、セピア色っぽくみえる。

 気味が悪くなってきた俺は、速足で先程の駅へ引き返した。

(何だ⁉ どうなってる⁉)

 駅についても人がいない。

 改札口のランプも消えている。

 若干躊躇して辺りを見回すが人影は無く、俺は無人の改札口を遠慮せず通過すると駅のホームへ走った。

 駆け上がったホームには、やはり誰も見当たらない。

 ついさっき降りたホームの筈だが誰もいない。

 辺りは物音もしないセピア色。

 嫌な汗がぶわっと全身から出てくる。

(何だよ、これは!)

 思わずホームから線路内へ飛び降りると、そのまま線路沿いに走った。

 誰かを見つけたい。

 何でもいい、動くものを見つけたい。

 辺りを見回しながら暫く走るが何もない。

 音もしない。

 無音ってこんなに不安になるのか。

 耳の不自由な人の気持ちを思いながら、あちこちに目をやる。

 そして、誰も居ない世の中が、こんなにも不安になるなんて思いもしなかった。

 普段走っている車も、何気なくすれ違う人も、全くの他人なのに居なくなるとこんなに不安なのか。

 いや、それはそうであろう。

 さっきまでいた人が急に居なくなったわけだ。

 不安にもなる。

 かなり動揺してきた。

(あの子に会えないのだけは勘弁だ!)

 こんな時でも、不思議とあの子の事が頭によぎった。

 誰にも会えなくてもいい、あの子にだけは会いたいと思っていた。

(いよいよ重傷だな、俺)

 恋は病ってのはこういう事だったのか。

 自分の疾病を自覚した、その時だった。


「おい、君!」

「うわっ!」


 無音が続いていたところに急に声がしたので、思いのほか大きな声が出てしまった。

 その自分の声にさらに驚いたが、俺は声のした方へ勢いよく振り向いた。

 そこには、歳は五十過ぎ辺りだろうか、肩から斜めに鞄をかけたおじさんが立っている。

 セピア色の中に溶け込むように立つおじさん。

 かなりシュールだ。

(この人……何だろう……)

 俺はそのおじさんを、ジッと見入ってしまった。

 父さん、いやお爺ちゃんに似てるような気もした。

 だが、この位の年齢の大人とはあまり面識も無く、話した事も無い。

 先生とか同級生の親位だ。


「君、何してるのっ!」


 突然叱られて我に返ると、線路を歩いていることに気がついた。


「え? あ、すみません!」

「いや、なにしてるんだって、聞いてるんだよっ!」


 やばい、かなり怒っている。


「はい! すぐ出ます! ごめんなさい!」


 慌てて線路から離れなくては、捕まってしまうかもしれない。

 俺はフェンスを越えて道路の方へ戻ろうとした。


「そうじゃないよ! どうやってここへ来たんだって聞いてるんだよっ!」


 どうやってって、駅のホームから飛び降りてここまで走ってきたわけだし、ここは素直に話した方が良さそうだ。

 何しろかなり怒っている。


「すみません、駅のホームから飛び降りました」


 反省の気持ちがあることを伝えようと、思い切り申し訳なさそうに答えた。


「あ――そうだったのか、あっちの子か。そりゃすまなかったね」


 そう言うと、おじさんは鞄の中をごそごそまさぐり始めた。

 あっちの子?

 頭が弱いと思われた⁉

 俺は障害者扱いされた?

 いやまてよ、警察やら学校に通報されるより、その方が都合がいいかも?


「君、大丈夫だからこっちきなさい」


 さっきよりは優しい口調に感じたが、ちょっと目が怖い。

 そして、ぎこちなく笑っている。

 しかも、手に何か持ってるではないか。

(や、やばそうだな。しかも、何だあれ)

 だが、線路脇を歩いていたら怒られても仕方ないと観念し、フェンスをよじ登るのを止め、すごすごとおじさんの方へ歩き始めた。

 おじさんは、両手で持つには少しばかり小さい気がする程の大きさの、ハンディーカメラみたいな物をかまえていた。

 俺はおじさんに近づきながら、その機械が何なのかを見極めようと目を凝らした。

 そして、おじさんとの距離が三メートル位になった時だった。

≪ビシッ! ≫

 突然、何か切れた様な音と共に、視界に普段の色が戻った。

 辺り一面、フルカラーになったのだ。

 今までのセピア色がまるで嘘のように。

 気付くと、ざわざわと物音も聞こえている。

 目の前のおじさんは消えているが、俺は音が復活した喜びと、色がまともになった嬉しさを暫しの間実感していた。

(うわっ! あれ? 戻った⁉)

 だがすぐに、緊張感を感じて辺りを見回すが……何か……変だ。

 ついさっきまで、俺はおじさんと線路脇にいたのだ。

 俺は線路脇のフェンスを登って、道路へ出ようとしていた筈だ。

 だが、さっきまであったそのフェンスが無い。

 足元にある線路を見下ろすと、その線路は妙に小さく感じた。

 それどころか、その線路を普通に人が往来している。

 その小さな線路を跨いでいるのだ。

 怪訝そうに俺を見ながら歩く人も居たが、この時はさほど気にはならなかった。

 さっきまで誰も居なかった不安に比べたら、断然この安心感の方が強かったのだ。

 知らない人であっても、そこに誰かが居るという事の安心感は、かけがえのないものだった。

(何だったんだろう、あのおじさん……)

 そう思いながら歩き出すが、すぐにその足を止めた。

 絶対的な違和感を感じたのだ。

 やはり何かが違う。

 立ち止まったまま辺りを見回す。

 建物も道路も何もかもが見覚えが無い。

(ここ、何処ーっ⁉)

 大きな建物が見当たらない。

 見える範囲では精々二階建てくらいだ。

 俺はあちこちに違和感を感じながらも、とりあえずは見覚えのある場所まで行きたかった。

 じわっと手が汗ばむと、これが冷や汗って奴かと思っていた。

 ふと、脇を走るバスに目をやる。

 見慣れないバスが走っている。

(え? あれ、バスじゃない!)

 先程、足元にあった小さめな線路の上を、バスの様な小さな電車が動いている。

(あれって何⁉ 電車? 路面……電車か⁉)

 路面電車がリアルに走っているのは見た事など無かったが、テレビではその様子を何度か目にしていた。

(やっぱり変だ!)
 
 もの凄く嫌な予感がしてきた。

 セピア色から解放されたと思っていたが、実はそうではなく、自分自身がセピア色の過去の世界っぽいところへ来てしまったのだろうか。

(これって何年だよ⁉)

 辺りを見回すが情報がない。

 だが、明らかにかなり古い時代だと想像は出来た。

 それは、道を歩く多くの人が浴衣の様な着物を着ていたからだ。

(ま、まさか刀とか持って無いだろうな⁉)

 道を歩く男性の腰を見るが、それらしきものは無い様だ。

(路面電車もあったし、江戸時代じゃないな。じゃあ、ここはいつ位だ?)

 そんな事を考えながら、さっきまでの事を思い出してみる。

 あの時、おじさんが声をかけた時――。

 あの時は辺りはセピア色で、全く音も聞こえなかった。

 だが、もう少し近代的っていうか、元の時代であったと思う。

 明らかに、この時代では無かったと思えた。

 だが、ここは明らかに違っている。

(で、どうしたらいい?)

 明らかに元の時代よりも過去である。

 しかも、かなり昔の時代に思える。

 そして、この世界から元の世界へ戻る手段など、今の俺には到底思いつかない。

(どうしてこうなった?)

 考えてみても、さっぱり見当も付かない。

 俺は出来る限り、これまでの出来事を思い出してみた。

 普段は降りない駅へ降りて、そのまま駅を出て歩いていたら、急に無音のセピア色の世界になった。

 その後、おじさんに声を掛けられて……。

(変な機械を向けられたが……)

 だが、あれがタイムマシンだとは到底思えない。

 俺の想像を遥かに超えたシステムなのかも知れないが――。

 家はどうなっているだろうかとも思ったが、この時代にあるとは思えなかった。

(まずは、今が何年か調べないと!)

 更に注意して辺りを窺《うかが》ってみる。

 俺が立つこの道は、かなりお粗末な舗装だった。

 いや、小石もそのまま転がっており、とても舗装道路とは呼べる代物ではない。

 その道を歩く人に目をやると、やはり殆どの人が着物を着ている。

 その中に、数人の若い女性が洋服を着ていたが、それは普段見慣れたTシャツ等ではなく、元の世界では見た事も無い形の服装だった。

 そこに、何故か未来的な感じもするが、明らかに過去の時代だと感じる目の前の風景に、更に混乱してしまう。

 仕方なく、道を歩く人に尋ねてみようと考えた。

 過去の世界とは言え、日本語は通じる筈だ。

 辺りを見回すと、少し離れた所にピンク色の何かがあるのが見えた。

 近づいてみると、子供が道路の脇にしゃがんでいる。

 小学生位にしか見えないその子の髪の毛が、ビビッドなピンク色をしていたのだ。

 ショートパンツとTシャツを着ているその姿に、少しだけ安心感を感じた。

 だが、辺りの人達は、そんなピンク髪の女の子にはまるで興味など無い様に、見向きもしないで通り過ぎて行く。

 誰一人視線を向ける人は居ないのだ。

 それよりも、その子に向かって近づく、この俺の方が気になるらしい。

 時折、俺の事を怪訝そうに見ながら通り過ぎていく。

 頭から足の先まで嘗め回すように見られるとは、こういう事なのだろう。

 まさか、幼女か少女に悪戯しようとしている、怪しい変質者だと思われているのだろうか。

 その誤解だけは絶対にされてはいけない。

 俺はよからぬ誤解をされぬよう、その子と少し離れたままの距離を保ち、この場に立ち止まったまま声を掛けた方が良さそうだ。

 明らかに俺よりも年下だろうが、他の人にも話の内容は聞こえる距離でもある。

 ここは疑われぬ様に大きな声で、出来るだけ敬語で訊いてみる。


「あの、ちょっとすみません!」

「あ……マナミの……。で、なに?」

(マナミ?)


 その女の子は、声をかけられた事に驚いた様子だったが、人見知りではない様だ。

 すぐに返事を返してくれた。

 何だか、マナミとか言いかけたけど、誰かと間違えたのか?

 だが、意思の疎通は出来そうだ。


「変な事訊きますが、今は何年でしょうか?」

「あーそれはよくわかんない。だいぶ昔? じゃない?」

「え? だいぶ昔?」


 困ってしまった。

 意を決して尋ねた相手は、今が何年かも分からない程の知能しかないのか。

 まあ、ピンク色した髪の毛の少女である。

 冷静に思えば、頭が良さそうな少女には見えない。

 案外、ここらでは誰もが知っている、少し痛いあれな子なのかも知れなかった。

(あ、だからこの子は見ないで、皆は俺の方を見ていたのか)

 何と無くこの子に訊いたのは間違いだと思った、その時だった。


「今って、今年が何年かって事かい?」


 先程、俺が少女へ訊いていた声が聞こえたのだろう。

 買い物籠を持った着物姿のおばさんが、俺の背中越しに話しかけて来た。

 すぐに声のした方へ振り向く。


「あ、はい! すみません、忘れちゃって」

「あらあら、あたしゃてっきりおかしな人かと思ったよ。今年は十五年さ」

「え? 十五年?」

「ああそうさ。昭和十五年だよ、若いのにしっかりおしよ!」


 そう言うと、おばさんはやれやれと困惑した表情で去って行く。

(昭和十五年だって⁉ マジかよ……)

 愕然としてしまった。

 昭和十五年と言えば、日本で戦争があった頃だ。

 日本は各国に戦争をしかけたり、中国などを植民地化していた。

 アジアを中心に領土を拡大していた時代なのだ。

 どうりでどこを見ても、歴史資料館で見た様な景色だった訳だ。

 夏の炎天下の中、俺はただ道行く人を眺めていた。

(こんな事って……)


「おい、そこのお前。迷ってるんだろ?」

「え?」


 俺は反射的に声をあげてしまった。

 声がした方を振り向くと、さっきのピンク髪の少女が俺を見上げている。

 周りの人は誰一人としてその少女に見向きもしないが、俺はこの子と話していて大丈夫だろうか。

 そう思っていたが、話しかけられて無視は出来なかった。


「あ、うん、困ってるよ……」

「困ってるとか、そんな事は聞いてない。迷ったんだろ? って聞いたんだけどな」

「あ、まあ、迷ってるか……」

「最初からそう言えばいいじゃん。まあ、あれだ。……悪かったよ」

「え?」


 どうしてこの子が謝るんだろうか。

 ああ、言葉遣いがきつかったからか。

 思い起こせば、最初から上から目線で話していた。

 もしかしたら頭が悪い訳じゃないのかも知れないと、そう思い始めていた。


「まあ、ちょっと待ってなよ」

「え?」


 急に少女に手を握られたのだ。

 これまでこうやって手を握られる事等無かった。

 動揺して辺りを見回すと、やはり周りの人はピンクの少女では無く、明らかに俺の方に視線を向けている。

 やはり、変質者が言い包めて少女に悪戯をする、まさにその瞬間を見極めようとしているのか。

 そんな事を思い始めた時だった。

≪ビシッ! ≫

 頭の中に突然大きな音がして、俺は何事かと目を瞑った。

 だが、これといった痛みなどは感じない。

 ゆっくり目を開けると、辺りはセピア色になっていた。

(げっ! またセピア色!)

 やはり辺りの音が何も聞こえなくなった。

≪これから殺し合うんだってさ≫

(え?)

 そう聞こえた様な気がして前を見ると、セピア色の中にピンク髪の少女が立っていた。

 俺達二人以外は誰も動いていない。

 そこにあるもの全てが停止していた。

 いや、そうではなかった。

 さっきまで歩いていた人達が居なくなっているのだ。

 その中で、ピンク色の少女だけが俺に向かって話しかけている様だ。

 だが、聞こえて来たのは声ではない。

 直接頭の中に聴こえてくるようだった。

≪どうして人間同士で殺し合うんだ? ≫

(そ、それは……)

 ――そうか。

 この子は戦争がある事を知っているのか。

 この頃の日本はあちこちへ侵略戦争を仕掛けていた。

 近隣の中国や東南アジア、ロシアにも戦争を仕掛けていたのだ。

 だが、俺の時代になれば、戦争など起こしてはいけないものだと、他の誰もが認識している。

 そう思って声を出そうとするが、俺の口からは声が出ない。

 焦りながらも深呼吸をするように空気を吸うが、呼吸自体が出来ないのだ。

 だが、不思議と苦しさは感じない。

 おじさんと会った時は話も出来た筈なのに!

≪あんたの時代でも殺し合いはあったよ≫

(え……?)

 俺はハッと彼女を見た。

≪あーもっと先か。あんたの子供の……子供、がいる時代≫

(な、何をこの子は言ってる⁉ 未来から来ていると言うのか!)

≪ま、いつまで経ってもこんな事する奴らなのかな≫

(え……)

 その内容から、この子が普通の人間では無いという事が理解出来た。

(いや、絶対に殺し合いなどしてはいけない!)

 そう言おうとしたが、声にならない。

 だが、必死に伝えようと首と両手を振っていた。

≪まあ、そういう奴らって事か≫

 この子は俺達人間を、蔑《さげす》んで見ているのか。

 そう思うと居た堪れない思いが込み上げる。

 すると、振っていた両手は力なく下がった。

 確かに、人間は戦争を繰り返して来た。

 この時代だけじゃなく、大昔から幾度も争いを繰り返して来ていた。

 だが、それではいけないと思う人も圧倒的に多いと思う。

≪まあ、見た目が違うだけで仲間外れになるしなー≫

 そう言って少女は寂しそうな表情を浮かべる。

 確かに、肌の色が違うだけで敵対心を抱く人も居る。

 黒人差別や宗教差別など、目立ってないだけで日本でもあるだろう。

 言葉が通じても差別する。

 一方で、言葉が通じなくても自然動物を保護する。

 一体どういう事だ。

 矛盾だらけの世界では無いか。

≪巻き込んじゃったみたいだし、ちょっとだけ先の事教えてあげる≫

 そう言って少女が俺を見た。
 
≪あんたの、子供の子供ね、いい奴だよ≫

(え? 俺の……ま、孫の事か?)

 そんなずっと未来の事より、俺の奥さんになってる人の方が気になる。

 そして、巻き込んだってどういう事だ。

≪会わせる事は出来ないけどさ、何か伝える事ある? ≫

(未来の孫に⁉ こいつ一体……)

≪ま、特に無いか≫

 そう言って少女は上を見上げた。

 俺も釣られて見上げた空は、綺麗な琥珀色をしていた。

 ずっと未来の孫に伝える事等、到底今の俺には思いつかない。

 それよりも、このピンク髪の少女は一体何者なんだ?

≪んじゃ、行くよ。ここに居れば迎えに来るから≫

(え……)

 そう聞こえたが、辺りには誰も居ない。

 ついさっき手を握っていたピンクの女の子は、その気配も無く消えていた。

≪そうそう、あまり動くと眠くなるから、座ってなよ≫

(え? 座るって、ここに? ≫

 辺りを見回すがやはり少女の姿は無い。

 そして何も聴こえなくなった。

 その後は、全くの無音だった。

 この場所にはまるで覚えなど無いが、このセピア色には覚えがある。

 おじさんが現れたのも、こんなセピア色だった。

 さっき確かに、ここに居れば迎えに来ると聞こえた。

 ここに居れば、あのおじさんが現れるとでも言うのだろうか。

 そう思うと、少しは不安が紛れて来ていた。

 自分の周りを見回してみる。

 セピア色ではあるが、あの戦前の時代のまま誰も居なくなっている。

 さっきまで多くの人が歩いていた通りも、何も動くものは無く、セピア色したまま閑散としていた。

 それはまるで、古い写真を見ている様だった。

 俺はその中を、あても無く歩き出した。

 こんな時でもあの子に逢いたい。

 そう思っていた。

 気付くと足元に線路があった。

 あの路面電車のものであろうと思えた。

 線路は先までずっと続いている。

 振り返って見ても、それは見えなくなるまで永遠と続いていた。

 ふと、この時代に居る限り、一目惚れしたあの子に二度と会える事は無いと思えた。

 俺はセピア色の空を見上げると、一目惚れしたあの子を思い出していた。

 自然に涙が溢れて来る。

 全身の力が抜ける。

 そして、その場にバサッと――いや、そんな音はしなかった。

 俺はその場に音も無く倒れた。

 辛うじて目を開けると線路が見えるが、すでに意識は朦朧としている。

(ああ、もう駄目だ……意識が……)

 そして、ゆっくり目を閉じた。

 意識が薄れ、気が遠くなっていった。


    ♢  


≪――ガタン、ガタン≫

 そんな音と共に、突然体がバランスを崩し、右手に痛みを感じて我に返った。

 何かを掴む手が千切れそうになる、と同時に胸に飛び込んでくる衝撃。

 咄嗟に手に掴んでいたモノを手放し、無意識にそれを両手で抱き止めた。

 俺は胸に飛び込んで来たそれをで庇いながらも、強い力で弾き飛ばされ、全身を何かに強くぶつけていた。

 他にも何かがバタバタと倒れ込んで来くるが、俺はそれを護る様に抱きかかえる。

 やがて、俺はそれを抱えたまま、自分が床に倒れている事を理解した。

(ここはっ⁉ 電車の中か⁉)

 そして、急に妙な感覚を覚えた。

(これはっ! この匂い! あの子だ!)

 間違いなくあの子の香りに間違いなかった。

 その瞬間、心臓は俺の意思を無視してバクバクと動き出す。

 胸に抱いているこの子にも、この心臓の音がハッキリと聞こえるかと思えた。

 だが、ぶつけた痛みに耐えながらも、しっかりと彼女を抱きしめている。

 何度も回想していたあの子を、匂い、感触、全ての五感で確かめるように。

 これまで何度も想像を重ねて回想していたものが、今は実際の感覚で上書きされる。


「……んんっ」


 腕の中の彼女から声が聞こえて、ふと我に返る。


「あ、あの、大丈夫ですか?」


 彼女を抱いていた力をぎこちなく緩めると、その彼女に声をかけた。


「あ、はい。すみません」


 腕の中の彼女はこちらを見上げてそう言った。

 気づくと、すぐそこには、友達であろう数名が、俺と彼女を見下ろしている。

 俺はぎこちなく彼女の身体を支えながら、ゆっくりと立ち上がった。

 そして、その彼女の両手を掴むと、その目をジッと見つめた。


「あのっ!」


 思いの外大きな声が出てしまったが、かまわず続けた。


「ずっと、あれからずっと気になってました!」


 キョトンとしていた彼女だったが、すぐに告白っぽいことを感じ取ったのか、サッと下を向いた。

 その表情が照れて赤くなっていくのがわかった。


「ずっと、ずっと、五十年前でもずっと会いたくて、でも、どうしようもなくて」


 間違いでは無いが、意味わかんないな。

 さすがに五十年前とか、これはやばかったか。

 でも、嘘などではない。


「え? 五十年前?」


 下を向いていた彼女が、顔を上げて不思議そうに俺を見る。

(ですよね~ お前幾つだよ! って話ですよね~)

 でも、やっぱり彼女は可愛いかった。

 程なく、車内アナウンスが先ほどの急ブレーキについての弁明を始めた。

 だが当然、俺の耳に入っていない。

 俺はただ、彼女を目に焼き付けるかのように見つめる。

 そして、かまわず続けた。


「今度また逢えたら、絶対にこの想いを伝えるって、ずっと決めてました!」


 辺りの視線がめっちゃ気になるが、もう今の俺にはどうでも良かった。

 他の乗客など無視だ。

 彼女はただ驚いた表情で俺を見ている。


「好きです! 大好きです!」


 ――言ってやった。

 頭の中は真っ白になる。

 だが、目の前の彼女は相変わらず可愛い。

 さっきまでバクバクしていた心臓は、更にガンガンと動き出した。

≪天ぷら油に火がついた状態に、慌てて水をかけたらこうなります≫

 そんな火災予防の動画を見たことがあるが、まさにこんな状態だった。


「で、でも、付き合ってくれとか、そういうんじゃなくて! でも、大好きです! 本当に大好きです!」

「あ、あの……」


 こういうのが支離滅裂っていうのだろう。

 それでも彼女から俺は目を逸らさないでいた。


「高校……何年生ですか?」

「はい! 二年です!」

「じゃあ、一つ先輩なんですね」

「え……そうだったの?」

「はい、今年から高校生です」


 そう言うと、彼女はニコッと笑顔を向けてくれた。

(じゃあ、去年に初めて逢った時は中学生だったって事⁉)

 あの時、彼女が中学生には全く見えなかった。

 だが、あそこにいたのは、間違いなくこの彼女だった。

 やがて電車がゆっくりと動き出した。

 彼女の友達が彼女の腕を触って、その顔を覗き込んでいる。


「悠子、大丈夫?」

「あ、うん。平気」

「あんた、身体弱いんだから気を付けないと!」


 その様子を見て、やっと我に返る。

 ゆうこって名前なのか。

 急に彼女がリアルに感じられる。

(やばい、急に恥ずかしくなってきた)

 いつの間にかゆっくりと電車は動き出していた。


「ねえ、これ。あなたの鞄……」

「え?」


 彼女の友達の一人が、真新しい鞄を俺に差し出して来る。

 だが、どうも俺の鞄には見えない。


「あ、俺のじゃないよ?」

「え? でも、そこに落ちてたから……」


 そう言って指を指した場所は、さっきまで俺が彼女を抱き抱えて倒れていた所だった。

 だが、こんなに新しい鞄な筈がない。

 だが、さっきまで持っていた俺の鞄が無い。


「他に荷物落ちて無いし……はい」


 そう言って彼女の友達は、俺に鞄を手渡してきた。

 それを仕方なく受け取ると、ちょっとした違和感を感じながらも、俺は鞄の中を開いてみた。


「あ、あれ? 俺のだ!」


 中には間違いなく見覚えのある財布や、俺の学生証が入っていたのだ。


「ね? そうでしょ?」

「あ、うん……ありがとう」


 変な気分のまま、俺はその子に礼を言った。

(俺の鞄ってこんなに新しかったっけ?)

 俺は真新しい鞄を見ながら、不思議な気持ちになっていた。

 だが、それよりも、だ。

 さっきは勢いに任せて叫んでしまった。

 彼女の友達数名からは、まだ俺に向けて視線が降り注いでいる。

 何やらひそひそ話しているが聞き取れない。

 てか、頭ん中パニックで心臓はバクバクしてるし、耳鳴りしてるようで聞こえない。
 やがて電車が緩やかに減速し始めると、悠子がこちらへ近づいてきた。

 そして、俺の制服の袖をくいっと引っ張ると、俺は自然に彼女の方へ前かがみになる。

 そして、彼女は軽くつま先立ちで顔を近づけてきた。

 俺の耳元で何かを言う素振りだ。

(こんな近くに!)

 そして、いい匂い。

 治まりかけたドキドキが激しく再始動する。

 丁度その時電車が停まり、プシューっと音と共にドアが開いた。

 停車した反動で俺から少し離れてしまったが、すぐにもう一度俺に近づくと、意を決した様に彼女が俺にそっと耳打ちをする。

 その口元は、軽く俺の耳に触れていたのかも知れない。

 うん、触れていた。

 触れたのは彼女の髪の毛だったかも知れないが、確かに俺に彼女の何かが触れた。

(これって、ある意味キスじゃ⁉)

 バクバクがMAXに達していて耳鳴りがしていたが、彼女の声は確かに聞こえた。


「あの、ありがとう。また……明日……」


 そう言うと、彼女はくるっと振り返り、開いたドアからホームへ降りた。

 彼女に袖を引っ張られた身体は、もうすでに解放されているにもかかわらず、俺は中途半端な中腰状態だった。

 恥ずかしさがこみ上げるが、悟られないようゆっくり元の姿勢に戻す。

 やがて、閉まるドア越しに俺を見て、悠子が可愛く手を振ってる姿が見えた。

 数名の友達も手を振っているが、今の俺には悠子しか見えない。

(また明日? そう言ったよな? 間違いないよな?) 

 俺は嬉しさのあまりガッツポーズしたい気持ちを抑え、やっとの思いでぎこちなく手を振り返した。

 程なく、ゆっくり動き出す電車。

 俺はもう少し彼女を見ていたくて、一歩、二歩と動いた。

 三歩目を踏み出した時に、ふと周りの人たちの視線を感じてしまった。

 滅茶苦茶恥ずかしくなってきた。

 既に彼女は電車の窓からは見えていない。

 俺は振っていた手をぎこちなく下げた。

 そして、早く次の駅に着いてくれと思いながら鞄を開くと、中から学生証を取り出し、無造作にパラパラ捲る。

 さっきの恥ずかしさから、何とかこの場から逃げたかったが、今はどうしようもない。

 だがすぐに、学生証を持っていた手が急に震え出した。

(えっ⁉ 何だこれ!)

 学生証は開いた形跡もない程に真新しかったのだ。

 しかも、高校一年となっている。

 ハッとして、近くのサラリーマンが持っている新聞を見つけると、その端に印刷された日付を見る。

(え? 四月って?)

 確か二年の夏休みだった筈だよね⁉

 途端に俺の脳裏に、あの五十年前の風景がフラッシュバックされた。

 そうだった……。

 いつの間にか、五十年も前の戦争時代へタイムスリップしていたのは事実だ。

 そして、ピンク色の髪の毛の少女に声を掛けられて、気づいたら戻って来ていた。

 いや、戻って来たのではなく、一年前の四月にタイムスリップした訳?

 だがあんな戦争時代ではなく、現代に戻れたのは幸いなのかも知れない。

 あんな、殺伐とした時代は勘弁してほしい。

 それに、戻れたお陰で彼女に告白出来た訳だ。

 また明日ねって言ってくれた彼女とこれからは過ごせるのだ。

 そうと解れば何も問題は無い。

 それに、彼女と最初に出逢ったあの日に戻れたっぽいよね⁉

 寧ろ好都合!

(めっちゃラッキーじゃん! 神様ありがとうございます!)

 これが神の御業というモノなのか?

 何とも不可解な状況ではあるが、俺は喜んで二度目の高一生活を過ごすつもりだ。
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