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はじまる青春?
00話 千明回想
しおりを挟む皆さんおはようございます!
俺は愚上 千明、今日と言う日を待ち侘びて、前日の夜10時から、新たな戦闘服、もとい制服を着てスタンバッてました!!
現在朝の7時15分、電車の中で俺の舞台になるであろう景色を眺めております!!
え?何を、いきなり張り切ってるのかって?
そりゃあ張り切るだろ、青春ドラマの定番であり、甘酸っぱい恋愛物語の定番!!
まさに青春の聖地!!高校生活が今日から始まるのだ!!!
さらにさらにぃ!!
事前準備も抜かりは無い、全国の学園をしらみ潰しに調べ上げ、理想の環境が整う学園を探し求めた。
世界広しと言えど、100校を超える体験入学を行った者は俺しかおるまい。
そして、遂に見付けたのだ、私立城北学園!!!
俺の住む町からは、かなり遠くの学園なのだが。
この学園には特殊なシステムがある......。
その名も、グループ寮制システム!!
3年生2名、2年生2名、1年生2名のグループで、城北学園近辺の寮に住み分けると言う制度。
今流行りのシェアハウス的なやつだ。
このシステムには、上級生と下級生との交流の他、仲間との絆を深めたり、地域行事に参加し貢献したりと、様々な思惑があるようだ。
全校生徒は1000人程いるらしいので、それを6で割ると、どんだけ寮が必要になるんだよ、というか、そんなに寮建てる土地が何処にあるんだよ!!
とか色々疑問に思うだろうが、心配ない。
この学園は、金を持ってるのだ!!!!
城北学園は俗に言うお金持ちの学園である。
しかし、ある程度の学力と、才能を審査基準に入学を認めてくれるらしい。
勿論、俺は頭が良かったり特殊な才能を持っている訳ではないが......。
城北学園の存在を知り、死ぬ気で勉強した。
朝から夜まで文字を追う生活。
23時間の勉強時間と、1時間の睡眠を続ける日々。
片時も教科書や参考書を手放さずに、努力の限りを尽くし......、それでも挫けそうになったが、俺の夢の為にと死ぬ思いで勉学に明け暮れ、僅か一ヶ月で超名門校の受験も難無く熟せる学力にレベルアップしていた。
先生方も、俺の成長ぶりに感激していたが、城北学園に進学する事は、あまり賛成とは呼べない反応をされた。
そりゃ、どうせなら超名門校に進学して貰って学校の名前を売りたいとか、考えていたんだろう。
ベタな話である。
まぁ、ベタな話は寧ろ好物なので、先生達に恨みがある訳ではないが、俺も自分の夢を諦める訳にはいかんのだ!
《次は城北に止まります。お降りの際は足元にー--》
よし、色々と過去を振り返っているうちに俺の青春舞台である地へ到着したようだな。
俺は駆け出すように、開いた電車の扉から飛び出し、駅のホームを潜って街へと出て行く。
都会......とは呼べないが、それなりに賑わっている街のようだ。
車通りも中々多く、見上げればチラホラとビルが見える。
そんな風景を楽しみながら歩いていると、街中に《城北学園寮》と看板のようなものが掲げられた建物が点在している。
どれもこれも、普通の一軒家にしか見えないが......シェアハウス、なんと良い響きだろう。
これ以上の青春があるか?
いいや無い。見知らぬ生徒同士が共に暮らし、恋をし、学園生活を謳歌するのだ。
え、なにこの楽園。
初めて買ってもらったゲーム機を見るようなワクワク感が、胸を締め付る。
学園へ、急がねば!!!!
俺の心はその目的でいっぱいだ。
自然と駆け出す足に身を任せて、丘の上に見える巨大な学校を目指す。
余談だが、入学式は7時からだったらしく。入学式当日から、遅刻と言う悪目立ちをした事は忘れようと思う。
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