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第1章
1-18「陽気な浮遊霊」
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「陽気な浮遊霊」
零が顔を上げると、おじさんの幽霊の方が話しかけてきた。女の子の幽霊はおじさんの後ろで興味を持って零の顔を覗き込んでいる。
「お姉ちゃん、「集霊」のオーラが出てるけど、「コンタクター」か「スピリチュアリスト」なんか?わしや娘の声聞こえてるんやろ?」
零は黙ってうなずいた。
「さよか、生きた人間と話すのはどえらい久しぶりやなぁ…。お姉ちゃん、かわいい顔してコンバットゲーム、いや、今はサバゲーっていうんやったな。わしらの頃は、アメリカ製のペイント弾で撃ちあってた時代やから、女の子の参加者なんか全くナッシングの時代や。ほんま、世の中、だいぶ変わったなぁ…。ケラケラケラ。」
「お、おじさん、ここのホテルで死んだっていう幽霊だべか?」
「おっ、お姉ちゃん津軽弁か?吉幾三って知ってるか?わし、ファンやってん。」
「はい、青森では今も人気がありますし、イタコのお母さんもファンでした…。」
「おっ、お母さん、イタコかいな!どおりでわしらと霊波が合うわけや。ほっほー、イタコは女系承継やもんな。将来はお姉ちゃんもイタコになるんやったら、こうやって、わしらと話せてるんは納得やな。」
おじさん幽霊は零の前で何度もうなずいた。
「お父ちゃん、このお姉ちゃん、私が銃で撃たれそうになったんを体を張って助けてくれたんやで。私じゃ何のお返しもできへんから、お父ちゃん、なんかお返ししてあげてや。」
と赤いスカートの女の子の幽霊がおじさん幽霊に言った。
おじさん幽霊は腕を組んで、一瞬考えこみ、零に尋ねた。
「お姉ちゃん、なんか「反省」のオーラと「自虐の」オーラが出てるんやけど、なんか、悩みがあるんか?こんなおじさん幽霊やけど、なんか役に立てるかもしれへんから、聞かせてくれへんか?
言葉にして出すだけでも心が楽になる場合もあるからな。」
(えっ?私、「反省」と「自虐」のオーラが出てるんだべか?うーん、溺れる者は何とやらよね。この際、言っちゃえ!)覚悟を決めて零はおじさん幽霊に話した。
「私、門真工科高校サバゲー部の三菱零と言います。新米サバゲーマーです。今日、これまでに2戦やったんですけど、ノーキルのツーダイでクラブのみんなの足引っ張るばかりで…。
みんなは全国大会目指して頑張ってるんで何とか応援、いや、足を引っ張らないくらいのことはやりたいんですけど…。第1戦はカミキリムシに驚いて声出しちゃうし、さっきは絶好のチャンスに緊張して外しちゃってもうダメダメなんです。
こんな私でもみんなの力になれることってあるんでしょうか?」
「ほっほー、そんなことかいな?そんなもん、ビフォーブレックファーストや!わしに任せとかんかい!
ただし、わしの姿が見えて、話せるっていうのは、ほかのもんには内緒やで。普通の人は、すぐに「塩」まいたり「お経」唱えて、「お祓い」とかしよるからな。わしは、好きで浮遊霊やっとるんや。
それだけ、約束してくれるんやったら、次の試合から、お姉ちゃん、大活躍させたるわ!」
どや顔で零に語るおじさん幽霊の言葉に引き込まれていった。
「いったい、どうするんですか?」
「死んで30年、ベテラン浮遊霊のわしに任せんかい!わしも、生前はミリオタやったから、ようけあの世には知り合いがおんねん。お姉ちゃん、ちょっと耳貸しや…。」
おじさん幽霊の話に、零は納得し第7人目のサバゲー部メンバー(?)としての参加をお願いした。
最後に零は聞いた・
「おじさんのことなんて呼ばせてもらったらいいんだべ?」
「あぁ、まだ名乗ってへんかったな。関西生まれの関西育ちで関西死亡の「川崎飛燕(かわさき・ひえん)」ちゅうねん。「飛燕のおっちゃん」って呼んでもろたらかまへんで。
名前と違って「オバQ」みたいに空は飛ばれへんけど、呼ばれたら「ハクション大魔王」みたいに零ちゃんのところにすぐ現れるからな。
まあ、今日は決勝戦終わるまでずっと一緒に居るから安心してや!」
零が顔を上げると、おじさんの幽霊の方が話しかけてきた。女の子の幽霊はおじさんの後ろで興味を持って零の顔を覗き込んでいる。
「お姉ちゃん、「集霊」のオーラが出てるけど、「コンタクター」か「スピリチュアリスト」なんか?わしや娘の声聞こえてるんやろ?」
零は黙ってうなずいた。
「さよか、生きた人間と話すのはどえらい久しぶりやなぁ…。お姉ちゃん、かわいい顔してコンバットゲーム、いや、今はサバゲーっていうんやったな。わしらの頃は、アメリカ製のペイント弾で撃ちあってた時代やから、女の子の参加者なんか全くナッシングの時代や。ほんま、世の中、だいぶ変わったなぁ…。ケラケラケラ。」
「お、おじさん、ここのホテルで死んだっていう幽霊だべか?」
「おっ、お姉ちゃん津軽弁か?吉幾三って知ってるか?わし、ファンやってん。」
「はい、青森では今も人気がありますし、イタコのお母さんもファンでした…。」
「おっ、お母さん、イタコかいな!どおりでわしらと霊波が合うわけや。ほっほー、イタコは女系承継やもんな。将来はお姉ちゃんもイタコになるんやったら、こうやって、わしらと話せてるんは納得やな。」
おじさん幽霊は零の前で何度もうなずいた。
「お父ちゃん、このお姉ちゃん、私が銃で撃たれそうになったんを体を張って助けてくれたんやで。私じゃ何のお返しもできへんから、お父ちゃん、なんかお返ししてあげてや。」
と赤いスカートの女の子の幽霊がおじさん幽霊に言った。
おじさん幽霊は腕を組んで、一瞬考えこみ、零に尋ねた。
「お姉ちゃん、なんか「反省」のオーラと「自虐の」オーラが出てるんやけど、なんか、悩みがあるんか?こんなおじさん幽霊やけど、なんか役に立てるかもしれへんから、聞かせてくれへんか?
言葉にして出すだけでも心が楽になる場合もあるからな。」
(えっ?私、「反省」と「自虐」のオーラが出てるんだべか?うーん、溺れる者は何とやらよね。この際、言っちゃえ!)覚悟を決めて零はおじさん幽霊に話した。
「私、門真工科高校サバゲー部の三菱零と言います。新米サバゲーマーです。今日、これまでに2戦やったんですけど、ノーキルのツーダイでクラブのみんなの足引っ張るばかりで…。
みんなは全国大会目指して頑張ってるんで何とか応援、いや、足を引っ張らないくらいのことはやりたいんですけど…。第1戦はカミキリムシに驚いて声出しちゃうし、さっきは絶好のチャンスに緊張して外しちゃってもうダメダメなんです。
こんな私でもみんなの力になれることってあるんでしょうか?」
「ほっほー、そんなことかいな?そんなもん、ビフォーブレックファーストや!わしに任せとかんかい!
ただし、わしの姿が見えて、話せるっていうのは、ほかのもんには内緒やで。普通の人は、すぐに「塩」まいたり「お経」唱えて、「お祓い」とかしよるからな。わしは、好きで浮遊霊やっとるんや。
それだけ、約束してくれるんやったら、次の試合から、お姉ちゃん、大活躍させたるわ!」
どや顔で零に語るおじさん幽霊の言葉に引き込まれていった。
「いったい、どうするんですか?」
「死んで30年、ベテラン浮遊霊のわしに任せんかい!わしも、生前はミリオタやったから、ようけあの世には知り合いがおんねん。お姉ちゃん、ちょっと耳貸しや…。」
おじさん幽霊の話に、零は納得し第7人目のサバゲー部メンバー(?)としての参加をお願いした。
最後に零は聞いた・
「おじさんのことなんて呼ばせてもらったらいいんだべ?」
「あぁ、まだ名乗ってへんかったな。関西生まれの関西育ちで関西死亡の「川崎飛燕(かわさき・ひえん)」ちゅうねん。「飛燕のおっちゃん」って呼んでもろたらかまへんで。
名前と違って「オバQ」みたいに空は飛ばれへんけど、呼ばれたら「ハクション大魔王」みたいに零ちゃんのところにすぐ現れるからな。
まあ、今日は決勝戦終わるまでずっと一緒に居るから安心してや!」
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