突撃!門工サバゲー部!~ウクライナを救った6人のミリオタの物語 第1章「国内大会編」~

たぬ吉R&D&P

文字の大きさ
25 / 50
第1章

1-26「男の勝負」

しおりを挟む
「男の勝負」
 7月に入った。空はすっかり夏空で少し早めの入道雲が東の空に浮かんでいる。クラブ活動禁止の5日間の期末試験を終え、零は久しぶりにサバゲー部の部室に来た。
 入口の「ヘイへ」、「クリス」、「舩坂弘」の写真に柏手を打ち、一礼して部室に入った。
「こんにちはー、お久しぶりでーす!」

 「おー、零ちゃん、しばらく見んうちに大きなったんとちゃうか?「背」も「おっぱい」もなー!この調子やったら、もうすぐ彗星を追い抜くんとちゃうか?かかかか。」
と屠龍がからかった。
「もー、そんな5日くらいでおっきくなる訳ないじゃないですかー!でも「身長」はともかく「胸」の話は「セクハラ」ですよ!副長には真摯な「反省」と「賠償」を求めますよー!」
「ん?「賠償」ってなんや?「腹筋触り放題の刑」か?しゃあないなぁ、こっちおいで!」
とお腹のシャツをまくり上げ、零に「おいでおいで」をした。(うっ、そうきたべか…。なんて魅力的な賠償…。うーん、さ、触りたい…。許されるなら、顔を埋めてすりすりしたい…、でも、ここは神聖な部室…。そんな破廉恥な真似はできないべ…)

 「ほら、やっぱり触りたかったんやな?でもぺろぺろ溝を舐めるんは堪忍してくれ。ちょっとこそばくて声が出そうになったまうわ。」
との屠龍の言葉と「よしよし」と大きな手で撫でられる感触で無意識のうちに屠龍の美しく6つに割れた腹直筋に舌を這わせてしまっていたことに気がついた。

 「あー、副長、すまねえでけろ!私、無意識で、つい…。本当にすまねえことしてしまっただ。腹筋様、どうか許して下せえ。」
と屠龍の前で土下座をした。
 土下座する零の頭をなでながら、屠龍は零の耳元で囁いた。
「あかん、「触り放題」とは言うたが「ぺろぺろ」までは許してへん。今度は俺が零ちゃんに「賠償」を求める。」
「えっ、「賠償」?な、何をしたら許してもらえるだか?でも、おっぱいぺろぺろは堪忍して下せえまし…。」
 零はパニくった頭で、これ以上はない真っ赤な顔をして屠龍の顔を見上げた。

 屠龍は零の目を見つめてゆっくりと言った。
「零ちゃん、俺の女になれ…。俺、零ちゃんのこと…」
 部室に刹那の静寂が訪れた。

 「ストーップ!ストップやー!屠龍、お前、零ちゃんに何言っとるんじゃい!あかん!あかんぞ!零ちゃんは、俺のもんや!」
と疾風が息を切らせて部室に飛び込んできた。

 その勢いにあっけにとられた零はふと正気に戻った。(ええええー、私、今、副長と部長から告白されたんだべかー!ぎょへー、どっちの腹筋も私には選べないずらよ…。)とおろおろする零を無視して、疾風と屠龍のボルテージはどんどん上がっていく。
「疾風、EMSで作ったお前の腹筋は偽物の筋肉やないか!そんな腹筋は零ちゃんに愛してもらう資格はない!愛してもらう資格があるのは、一切の道具は使わず、自らの努力で鍛え上げた俺の腹筋じゃい!」
「なにおー、俺もこの1か月は、毎日「ゴルゴ13」読みながら、100回の「ベントニーシットアップ(※いわゆる膝を90度に曲げた腹筋)」と「Vシットアップ(※いわゆるV字腹筋)」、「アブドミナリクランチ(※太ももを床から90度立て、膝を床と平行にし、上体を起こし背中を丸める腹筋)」、「ツイストレッグランチ(※足を45度の角度で上げ左右にゆっくりと振る腹斜筋のトレーニング)」を熟(こな)しとるんじゃい!
 自然の筋肉はもう屠龍だけのもんとちゃうぞ。」
「漫画を読みながらちゅう時点で真剣さが足らんわい!トレーニングちゅうのはストイックにやるもんじゃろが!」
「あほーっ、時間は限られとるんやぞ!体を使いながら、「ゴルゴ」で戦闘知識や世界情勢も一緒に鍛えとるんやないかい!屠龍みたいに、体のみ鍛えるんとちゃうわい!」

 廊下にまで響く声に誘われて、彗星と紫電と隼が入ってきた。
「あんたら、何あほなことで争ってるんよ。20メートル先まで丸聞こえやったで。もう、恥ずかしいからやめてんか!」
と彗星が疾風と屠龍の間に割って入った。水を差された疾風と屠龍は「しゃあないな、勝負はまた今度や。」、「あぁ、お前にだけは負けへんぞ!」と席についた。零は床にぺたんと座ったまま固まっている。

 「もー、部長と副長があほなこと言うから、かわいそうに零ちゃん、固まってしまってるやないの…。」
と二人に文句を言いながら、彗星は零をゆっくりと抱きしめ、耳元で囁いた。
「零ちゃんは、私のもんやからね…。」
 (ぎょへー、確かに彗星先輩のおっぱいも部長と副長の腹筋以上に魅力はあるだども…。もー、私どうしたらいいんだべ…。)零の頭の中は、ぐるぐると回り続けた。

 「もう、あほな話はここまで。全国大会の案内が届いとったから、今から、みんなで確認するで。」
と隼がカバンからA4の封筒を取り出した。


しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...