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第1章
1-46「二人からの告白」
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「二人からの告白」
部室での打ち合わせが終わり、下校のチャイムが鳴った。
「零ちゃん、帰りにお好み食べていけへんか?どうせ帰っても一人で晩御飯やろ?俺と屠龍からちょっと話があるねんけど…。」
疾風が零に声をかけた。雰囲気を察した、彗星は紫電の腕を引き、
「じゃあ、私らは先帰るわな。明日は、がんばろな!」
と言い残し、さっさと部室を出て行った。
「俺も、もう一回シミュレーションしたいから、先に帰ってるわな。」
と隼も続いて部室を出た。(えっ、みんなで行くんじゃないんだべか?疾風部長と屠龍副長と3人って…。もしかして、さっきの成績表で何か「怪しい」ところがあるって疑われてしまったんだべか…?うーん、でも断る理由も思い浮かばないし…。)零は、少し困りつつも、疾風と屠龍に続いて部室を出た。面白がって、「飛燕」がついてきた。
門工を出て商店街の中にあるお好み焼き屋に入った。零は「イカ玉」、疾風と屠龍は「豚モダン」に「ライス大」を頼んだ。疾風と屠龍が不自然にじゃんけんを始め、屠龍が勝った。「ごほん」と大きく咳払いして話し始めた。
「零ちゃん、まずは、門工サバゲー部に入ってくれたことに、改めて感謝してる。これは、俺だけじゃなく、メンバー5人の正直な気持ちやねん。弱小クラブやった俺らが、なんやかんやで全国大会の決勝まで来れたんは、零ちゃんのおかげやと思ってるねん。
ほんま、ありがとうな。門工サバゲー部の副長として零ちゃんの目覚ましい活躍におんぶにだっこで情けない限りやわ。」
あまりに丁寧に感謝されたため、零は恐縮して何も話せなくなってしまった。「飛燕」は「わしらのことは内緒にしとった方がええと思うぞ。」と言う。(でも、今日、遠距離射撃の件もばれてしまったし、絶対に何か疑われてるべ…。)黙ってうつむく零に、今度は疾風が問いかけた。
「明日の決勝を前に、一つ零ちゃんに聞いておきたいことがあって、今日は、屠龍と零ちゃんを誘ったわけやねんけど…。」
(わー、いきなり核心を突かれてしまううんだべか?リュドミラさんやヘイヘ先生たち、有名な兵隊さんの霊を憑依させて試合に出てたなんてこと、信じてもらえるべかな?でも、私の活躍が、霊によるものだとわかってもらった方が、部長や副長の顔もたつべな…。よし、正直に言ってしまうことにするべ。)零は覚悟を決めて、話そうと思った瞬間に、疾風の口から出た言葉は零の予想とは全く別のものだった。
「零ちゃん、今、好きな男って居るんか?」
(えっ?ええええええー、いきなり何の話だべか?お、男―?)、「おっ、零ちゃん、不意打ち食らってしもたな?おっちゃんの予想では、今までの言動からしても、疾風君も屠龍君も零ちゃんの事、好いとるからなぁ…。零ちゃんはどないなんや?この二人と付き合う気はあるんか?」、(い、いや、疾風部長の腹筋様も屠龍副長の腹筋様も好きだべ。ただ、「男の人」として見たことはないもんだで、「飛燕」のおっちゃん、どう答えたらええんだべ…?)、「うーん、ここは彗星ちゃんのことが好きって逃げたらどうや?ぎゃはははは!」困った顔をしている零の横で、「飛燕」は腹を抱えて笑っている。
「零ちゃん、もう一回聞くで?今、好きな男って居るんか?居れへんねやったら、俺と付き合ってくれへんか?俺、零ちゃんのこと好きやねん。」
思わぬタイミングで疾風が告白をした。
「おい、何抜け駆けしとんねん!疾風、約束がちゃうやないけ!何、「俺の零ちゃん」に告白しとんねん!」
「おい、何が「俺の零ちゃん」やねん!零ちゃんは、俺のもんや!」
テーブルをはさみ、疾風と屠龍が言い合いになったところ
「はいはい、お好み焼けたでー!さっきから、店中に聞こえる声で青春してんなー!零ちゃん、モテモテで困ってしまうなー!」
と焼けたお好み焼きを配膳しに来た店主夫婦に笑われ、二人は席に着いた。
焼けたお好みを前に、零は、
「部長と副長の聞きたいことってそれだけだべか?」
疾風と屠龍は同時に頷いた。
「ほだかー!私はてっきり…、へば、答えに詰まってしまってたべ。いんやー、そげな質問でよがったべ。」
「霊」の話でなく、安心しきってしまい、思いっきり津軽弁が出てしまった。
「ん?零ちゃん、何言ってるかぜんぜんわからへんわ。もう一回言ってくれへんか?」
「で、結論はどないなん?零ちゃん、はっきり言ってくれ!」
ふたりが必死の表情で、零に詰め寄ると
「私は、今の時点では、特定の男の人には興味はないです。疾風部長も屠龍副長も好きですよ。けどそれは彗星先輩と隼先輩と紫電先輩を「好き」っていうのと同じですから。私には恋愛はまだまだ早いですよー。」
と笑顔で返した。
「さよか…、まあ、零ちゃんがそういうんやったら、しゃあないな!まあ、俺は、卒業したら「一般曹候補生」で陸自に入るつもりやから…、俺らの卒業まで、まだ間があるから、零ちゃんに好きになってもらえるように頑張るわ。」
と疾風が残念そうな顔をして話した。
「俺は、この5月に74歳でプロレスを引退したタイガー・戸口さんの警備会社に入ってプロレスで鍛えてもらおうかと思ってる。まあ、零ちゃんを納得させる腹筋を鍛えて頑張るわ!まあ、触ってもらう分には、彼女じゃなくてもウエルカムやけどな!」
と屠龍がシャツのおなかをめくって、腹筋をピクピクさせた。
「へー、さすが3年生ですよねー!もう、将来の事決めてられるんですね!まあ、お二人の腹筋は大好きですので、これからも腹筋が一段と育つことを楽しみにしてますね!」
「飛燕」が零に呟いた。「男としてじゃなく「腹筋」としてしか見てもらわれへん、疾風君と屠龍君は不憫やな…。」
部室での打ち合わせが終わり、下校のチャイムが鳴った。
「零ちゃん、帰りにお好み食べていけへんか?どうせ帰っても一人で晩御飯やろ?俺と屠龍からちょっと話があるねんけど…。」
疾風が零に声をかけた。雰囲気を察した、彗星は紫電の腕を引き、
「じゃあ、私らは先帰るわな。明日は、がんばろな!」
と言い残し、さっさと部室を出て行った。
「俺も、もう一回シミュレーションしたいから、先に帰ってるわな。」
と隼も続いて部室を出た。(えっ、みんなで行くんじゃないんだべか?疾風部長と屠龍副長と3人って…。もしかして、さっきの成績表で何か「怪しい」ところがあるって疑われてしまったんだべか…?うーん、でも断る理由も思い浮かばないし…。)零は、少し困りつつも、疾風と屠龍に続いて部室を出た。面白がって、「飛燕」がついてきた。
門工を出て商店街の中にあるお好み焼き屋に入った。零は「イカ玉」、疾風と屠龍は「豚モダン」に「ライス大」を頼んだ。疾風と屠龍が不自然にじゃんけんを始め、屠龍が勝った。「ごほん」と大きく咳払いして話し始めた。
「零ちゃん、まずは、門工サバゲー部に入ってくれたことに、改めて感謝してる。これは、俺だけじゃなく、メンバー5人の正直な気持ちやねん。弱小クラブやった俺らが、なんやかんやで全国大会の決勝まで来れたんは、零ちゃんのおかげやと思ってるねん。
ほんま、ありがとうな。門工サバゲー部の副長として零ちゃんの目覚ましい活躍におんぶにだっこで情けない限りやわ。」
あまりに丁寧に感謝されたため、零は恐縮して何も話せなくなってしまった。「飛燕」は「わしらのことは内緒にしとった方がええと思うぞ。」と言う。(でも、今日、遠距離射撃の件もばれてしまったし、絶対に何か疑われてるべ…。)黙ってうつむく零に、今度は疾風が問いかけた。
「明日の決勝を前に、一つ零ちゃんに聞いておきたいことがあって、今日は、屠龍と零ちゃんを誘ったわけやねんけど…。」
(わー、いきなり核心を突かれてしまううんだべか?リュドミラさんやヘイヘ先生たち、有名な兵隊さんの霊を憑依させて試合に出てたなんてこと、信じてもらえるべかな?でも、私の活躍が、霊によるものだとわかってもらった方が、部長や副長の顔もたつべな…。よし、正直に言ってしまうことにするべ。)零は覚悟を決めて、話そうと思った瞬間に、疾風の口から出た言葉は零の予想とは全く別のものだった。
「零ちゃん、今、好きな男って居るんか?」
(えっ?ええええええー、いきなり何の話だべか?お、男―?)、「おっ、零ちゃん、不意打ち食らってしもたな?おっちゃんの予想では、今までの言動からしても、疾風君も屠龍君も零ちゃんの事、好いとるからなぁ…。零ちゃんはどないなんや?この二人と付き合う気はあるんか?」、(い、いや、疾風部長の腹筋様も屠龍副長の腹筋様も好きだべ。ただ、「男の人」として見たことはないもんだで、「飛燕」のおっちゃん、どう答えたらええんだべ…?)、「うーん、ここは彗星ちゃんのことが好きって逃げたらどうや?ぎゃはははは!」困った顔をしている零の横で、「飛燕」は腹を抱えて笑っている。
「零ちゃん、もう一回聞くで?今、好きな男って居るんか?居れへんねやったら、俺と付き合ってくれへんか?俺、零ちゃんのこと好きやねん。」
思わぬタイミングで疾風が告白をした。
「おい、何抜け駆けしとんねん!疾風、約束がちゃうやないけ!何、「俺の零ちゃん」に告白しとんねん!」
「おい、何が「俺の零ちゃん」やねん!零ちゃんは、俺のもんや!」
テーブルをはさみ、疾風と屠龍が言い合いになったところ
「はいはい、お好み焼けたでー!さっきから、店中に聞こえる声で青春してんなー!零ちゃん、モテモテで困ってしまうなー!」
と焼けたお好み焼きを配膳しに来た店主夫婦に笑われ、二人は席に着いた。
焼けたお好みを前に、零は、
「部長と副長の聞きたいことってそれだけだべか?」
疾風と屠龍は同時に頷いた。
「ほだかー!私はてっきり…、へば、答えに詰まってしまってたべ。いんやー、そげな質問でよがったべ。」
「霊」の話でなく、安心しきってしまい、思いっきり津軽弁が出てしまった。
「ん?零ちゃん、何言ってるかぜんぜんわからへんわ。もう一回言ってくれへんか?」
「で、結論はどないなん?零ちゃん、はっきり言ってくれ!」
ふたりが必死の表情で、零に詰め寄ると
「私は、今の時点では、特定の男の人には興味はないです。疾風部長も屠龍副長も好きですよ。けどそれは彗星先輩と隼先輩と紫電先輩を「好き」っていうのと同じですから。私には恋愛はまだまだ早いですよー。」
と笑顔で返した。
「さよか…、まあ、零ちゃんがそういうんやったら、しゃあないな!まあ、俺は、卒業したら「一般曹候補生」で陸自に入るつもりやから…、俺らの卒業まで、まだ間があるから、零ちゃんに好きになってもらえるように頑張るわ。」
と疾風が残念そうな顔をして話した。
「俺は、この5月に74歳でプロレスを引退したタイガー・戸口さんの警備会社に入ってプロレスで鍛えてもらおうかと思ってる。まあ、零ちゃんを納得させる腹筋を鍛えて頑張るわ!まあ、触ってもらう分には、彼女じゃなくてもウエルカムやけどな!」
と屠龍がシャツのおなかをめくって、腹筋をピクピクさせた。
「へー、さすが3年生ですよねー!もう、将来の事決めてられるんですね!まあ、お二人の腹筋は大好きですので、これからも腹筋が一段と育つことを楽しみにしてますね!」
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