突撃!門工サバゲー部!~ウクライナを救った6人のミリオタの物語 第2章「ウクライナ戦場編」~

たぬ吉R&D&P

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突撃!門工サバゲー部2!

2-7「誰も傷つけたくない」

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「誰も傷つけたくない」
 わざとらしくどうでもいい雑談を疾風が始めた。「お腹が空いた」だの「本物の戦車を動かしてみたい」などと言いながら、メモに
「零ちゃん、飛燕のおっちゃんとかレジェンド霊を呼び出して、周辺偵察を頼まれへんか?」
と書いた。(飛燕のおっちゃん、近くに居るんやったら出てきてけろ!私たち、とんでもない状況になってしまってるんだべ。おっちゃん助けて!)と両手を合わせ祈ったが、反応はなにもない。(飛燕のおっちゃん、近くにいないの?日本離れたから私の気持ちが届けへん?)と念じたが出てくる様子はない。
「ダメみたいです。すみません。」
と零はメモに書いた。

 「さよか…、まあ、そうそう都合よくはいけへんよなぁ…。」
屠龍がため息をついた。ペンをとるとメモを書き込んだ。
「で、どないする?この基地の人員と車両を見る分に、ここからの逃亡は難しいと思う。逃げるなら、前線で、ゴダゴダに紛れてがええと思うんやけど。」
紫電が続いて書きこんだ。
「逃げるなら、車両があった方がいい。戦車はよう運転せんけど、トラックか装輪装甲車ならいけると思う。GAZ2330ティーグルも装備されとったけど非装甲か軽装甲やから、BTR80がええな。装甲車で水陸両用やし、ディーゼルで燃えにくい。装甲車でも旧式のBTR70や60PBはガソリンエンジンやから避けたい。」
疾風と隼が頷いた。
「その車って6人全員乗れるん?」
彗星が書き込むと、疾風が
「乗員3名、歩兵7名やから、物資を積み込む余裕もある。」
とペンを走らせ、彗星の顔を見た。
「全員で動けるんやね。車運転できんの紫電だけやから、みんな一緒がええよ。それやったらよかった。」
と思わず安堵の言葉を漏らした。

 屠龍が、彗星の唇に縦に指をあて「静かに」と目で語った。
「BTR80やったらKPVT14.5ミリ機銃もついてるし、PKT7.62ミリも搭載してるはずや。いざというときに役に立つかもしれへんから、トラックよりはええやろ。舗装路なら90キロ出るからT-72の追撃に逢っても大丈夫や。」
と書き込んだ。隼が音を立てずに窓際に移動し、カーテンの隙間から外を見た。
「2台に1台はBTR80みたいや。前線でも使用されてるはずやから、それを狙おう。」
テーブルに戻ると書き込みを加えた。
「逃げるためには、武器の使用もやむを得ない。運転は紫電。14.5ミリは屠龍、7.62ミリは疾風。俺はアサルトライフルの役割でどうや?」
男子部員3人は同時に頷いた。

 零は思わず声が出た。
「私、誰も傷つけたくない…。できるだけ、その方向で考えてほしいべ…。」
と震える零を疾風はぎゅっと肩を抱き寄せ耳元で囁いた。
「それはみんな一緒や。俺らは、兵士やない。ゲーマーや。ただ、零ちゃんやみんなに危険が及ぶようなことがあったら、その時は躊躇なく俺はトリガーを引く。自衛隊と同じ精神や。そこは、わかってくれな…。」
零は、黙って頷いた。




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