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第十三章 対決
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【やくそく……大事なやくそく。あなたとのやくそくがあるからわたしも強くなれるよ】
「凄く良かったよ~」
「うん、めちゃくちゃ感動したな」
「なーちゃんも来られれば良かったのに」
「ほんとだな。今度また一緒にリピートするのもアリかも?」
今日はまーくんといっしょに映画を見た。
話題の映画で気になっていはたんだけど、たまたま今日までが期限の鑑賞チケットが手に入ってみんなで行こう! って話しになったのに、あいにくな事になーちゃんは家の用事があって二人で来る事になってしまった。
映画は『きみのこえ。』というアニメ映画で、普通の高校生の男主人公と人知れず異星人から人類を守る人型機動兵器パイロットである女主人公の中身が入れ替わってしまった事から始まって、度々起こる入れ替わりの交流を得て二人は恋に落ちていくというSFラブロマンスだ。
だんだん女主人公の戦場が地球から離れて行くにつれて……ワープのせい? そこはよくわからなかったんだけど……男主人公と女主人公の時間の流れがズレて行き、主人公は大人に、だけど女主人公は変わらず高校生のままとなってしまう。互いに生きている間にひと目でも会いたい! なんて切なすぎる展開に涙が出ちゃったよ。
「自分の耳で『君の声が聞きたい』ってセリフがもう耐えられなかったよ~」
「切ない恋愛もグッときたし、ロボットアクションも格好良かったし満足度高かったな~」
いまわたし達は映画館の近くの喫茶店でランチも兼ねて、映画の感動を話し合っている。どのシーンが良かったとか、あのシーンはちょっと~とか、時間を忘れてお喋りしている。
「主題歌の『来来来世』って曲もよかったね」
「俺、練習して今度カラオケで歌おうかな?」
カラオケ行きたい! まーくん歌も上手だから絶対に聴きたい! え、わたし? わたしの歌は普通だよ、可も無く不可も無くだけどなにか?
「でもあの監督さんの作品って、何故か男主人公が女主人公とは別の人が好きだったり、別の彼女作ったりするのはモヤッとするよ~」
「今回の話は男の方が一人で過ごす時間が長かったからなんだろうけど、俺なら絶対に余所見しないな」
まーくん!? そんな格好いい眼差しで格好良い事言ったらわたしキュンときちゃう。なんていうか格好良く決めよう! とじゃなくてナチュラルにサラッと言うところが良いのです。
「そ、それならもしも映画みたいに、わたしと……あ、なーちゃんも、離ればなれになったら……」
本当はわたしだけでもって聞きたかったけど、思わずなーちゃんも一緒にして聞いちゃった。
小学校の頃はこんな質問も普通に出来たのに何故か大きくなってくるほど臆病になってるのが不思議だよ。
「絶対にあーちゃんを待ち続けるぜ……いや、俺が会いに行く!!」
「!? ほんとう!?」
「ああ、必ずだ」
まーくん、そんな格好良すぎる事を面と向かって言われたらわたしどうにかなっちゃうよ~!!
「わたしも! わたしも離れ離れになったらまーくんを見つけるよ! お互いに探し合えば早いよね!?」
「そうだな、じゃあ二人とも一緒に頑張ろうな」
「うん!!」
「……といっても俺達が離ればなれになんかならないけどな」
「はは、そうだよね」
なんかまーくんの答えを聞いたら映画の感動を上回っちゃったよ。今日はなんて良い日なんでしょう! あれ? メールが来てる。
「まーくん、なーちゃんが用事終わったって。今から一緒に遊べるかも?」
「まじか? よし、とりあえずみんなで合流しよう」
……結局その日、3人でまた同じ映画を見に行ったのでした。
「凄く良かったよ~」
「うん、めちゃくちゃ感動したな」
「なーちゃんも来られれば良かったのに」
「ほんとだな。今度また一緒にリピートするのもアリかも?」
今日はまーくんといっしょに映画を見た。
話題の映画で気になっていはたんだけど、たまたま今日までが期限の鑑賞チケットが手に入ってみんなで行こう! って話しになったのに、あいにくな事になーちゃんは家の用事があって二人で来る事になってしまった。
映画は『きみのこえ。』というアニメ映画で、普通の高校生の男主人公と人知れず異星人から人類を守る人型機動兵器パイロットである女主人公の中身が入れ替わってしまった事から始まって、度々起こる入れ替わりの交流を得て二人は恋に落ちていくというSFラブロマンスだ。
だんだん女主人公の戦場が地球から離れて行くにつれて……ワープのせい? そこはよくわからなかったんだけど……男主人公と女主人公の時間の流れがズレて行き、主人公は大人に、だけど女主人公は変わらず高校生のままとなってしまう。互いに生きている間にひと目でも会いたい! なんて切なすぎる展開に涙が出ちゃったよ。
「自分の耳で『君の声が聞きたい』ってセリフがもう耐えられなかったよ~」
「切ない恋愛もグッときたし、ロボットアクションも格好良かったし満足度高かったな~」
いまわたし達は映画館の近くの喫茶店でランチも兼ねて、映画の感動を話し合っている。どのシーンが良かったとか、あのシーンはちょっと~とか、時間を忘れてお喋りしている。
「主題歌の『来来来世』って曲もよかったね」
「俺、練習して今度カラオケで歌おうかな?」
カラオケ行きたい! まーくん歌も上手だから絶対に聴きたい! え、わたし? わたしの歌は普通だよ、可も無く不可も無くだけどなにか?
「でもあの監督さんの作品って、何故か男主人公が女主人公とは別の人が好きだったり、別の彼女作ったりするのはモヤッとするよ~」
「今回の話は男の方が一人で過ごす時間が長かったからなんだろうけど、俺なら絶対に余所見しないな」
まーくん!? そんな格好いい眼差しで格好良い事言ったらわたしキュンときちゃう。なんていうか格好良く決めよう! とじゃなくてナチュラルにサラッと言うところが良いのです。
「そ、それならもしも映画みたいに、わたしと……あ、なーちゃんも、離ればなれになったら……」
本当はわたしだけでもって聞きたかったけど、思わずなーちゃんも一緒にして聞いちゃった。
小学校の頃はこんな質問も普通に出来たのに何故か大きくなってくるほど臆病になってるのが不思議だよ。
「絶対にあーちゃんを待ち続けるぜ……いや、俺が会いに行く!!」
「!? ほんとう!?」
「ああ、必ずだ」
まーくん、そんな格好良すぎる事を面と向かって言われたらわたしどうにかなっちゃうよ~!!
「わたしも! わたしも離れ離れになったらまーくんを見つけるよ! お互いに探し合えば早いよね!?」
「そうだな、じゃあ二人とも一緒に頑張ろうな」
「うん!!」
「……といっても俺達が離ればなれになんかならないけどな」
「はは、そうだよね」
なんかまーくんの答えを聞いたら映画の感動を上回っちゃったよ。今日はなんて良い日なんでしょう! あれ? メールが来てる。
「まーくん、なーちゃんが用事終わったって。今から一緒に遊べるかも?」
「まじか? よし、とりあえずみんなで合流しよう」
……結局その日、3人でまた同じ映画を見に行ったのでした。
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