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大団円
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「《大校母》の奴、《弾頭》を乗っ取ったはいいが、まさかあんなところに出現するとは思ってもみなかったろうな!」
上機嫌にジムは叫んだ。向かい側のシルバーは肩を竦めた。
「しかしアルニが、まさかあのボタンを押すとはな。自爆ボタンだと言い聞かせていたから、押すはずもないと思っていたが、意外と人は見かけによらないな」
一同は《呑竜》に集まっていた。キャシーの《呑竜》は、無事に宙森の格納庫で持ち主を待っていたのである。キャシーとヘロヘロは、正気に返った宙森の甲板員の手により整備され、燃料も注入された船内に入り込み、懐かしそうに操縦席を覗き込んでいる。
キャシーが顔を上げた。
「それで《大校母》はどうなるの? 《弾頭》の行き先を首都の洛陽にセットしたのは、このためなの? シルバー」
シルバーは「ふふん」と嘯いた。
「まあな。おれの頭は優秀なコンピューターなのだ! 先を先を読むのが、おれの流儀ってわけさ!」
シルバーのセッティングにより《弾頭》は自動操縦で首都洛陽のある太陽系の、よりにもよって、ど真ん中に出現したのである。
洛陽の太陽系は厳重な警戒星域と定められている。いかなる理由によっても、軍艦──特に駆逐艦以上の船の侵入は禁止されている。
巡洋艦である《弾頭》が実体化した途端、首都警察と銀河帝国宇宙軍の包囲の的となった。《大校母》は有無を言わさず逮捕された。
さらにシルバーの暴いた《大校母》の〝楽園計画〟の全貌が通報され、他〝種族〟に対する残虐な犯罪となり、《大校母》は停滞フィールドによる禁固刑を言い渡された。
この刑が終了するのは宇宙が終焉を迎えるまでであろう、というのが、もっぱらの評判である。
同乗していたアルニは、原型であるということが考慮され、罪は不問にされた。単なる超空間ジェネレーターの起動係に過ぎない以上、罪には問えない、という裁判所の判断であった。
「それで、これからどうなるんだ?」
誰に言うともなく、ジムはぼんやりと疑問を口にする。ジムの言葉に、一同は顔を見合わせた。
ヘロヘロが口を開く。
「これから──って、どういうこと?」
ジムは意味ありげにシルバーを見る。その視線を追って、キャシーは頷く。
二人の視線に、シルバーは眉を上げて見せた。
「おれのことか? 決まっている。おれは原型の身体を手に入れる!」
シルバーは立ったままのガラスの管理人を見やった。どういうわけか、ガラスの管理人は、座った姿を見せたことがない。管理人は、ゆっくりと首を縦に振った。
「月にある、フリント教授の残した装置ならば、あなたに新たな原型の身体を提供できます。しかし、あなたの本来の記憶は失われるのですよ。それでよろしいのですか?」
シルバーはせせら笑った。
「構わん! おれの個性そのものは保存されるのだろう。おれは、おれだ! 詰まらん記憶など、欲しいとは思わん!」
管理人は答えた。
「それでは、そのように……」
上機嫌にジムは叫んだ。向かい側のシルバーは肩を竦めた。
「しかしアルニが、まさかあのボタンを押すとはな。自爆ボタンだと言い聞かせていたから、押すはずもないと思っていたが、意外と人は見かけによらないな」
一同は《呑竜》に集まっていた。キャシーの《呑竜》は、無事に宙森の格納庫で持ち主を待っていたのである。キャシーとヘロヘロは、正気に返った宙森の甲板員の手により整備され、燃料も注入された船内に入り込み、懐かしそうに操縦席を覗き込んでいる。
キャシーが顔を上げた。
「それで《大校母》はどうなるの? 《弾頭》の行き先を首都の洛陽にセットしたのは、このためなの? シルバー」
シルバーは「ふふん」と嘯いた。
「まあな。おれの頭は優秀なコンピューターなのだ! 先を先を読むのが、おれの流儀ってわけさ!」
シルバーのセッティングにより《弾頭》は自動操縦で首都洛陽のある太陽系の、よりにもよって、ど真ん中に出現したのである。
洛陽の太陽系は厳重な警戒星域と定められている。いかなる理由によっても、軍艦──特に駆逐艦以上の船の侵入は禁止されている。
巡洋艦である《弾頭》が実体化した途端、首都警察と銀河帝国宇宙軍の包囲の的となった。《大校母》は有無を言わさず逮捕された。
さらにシルバーの暴いた《大校母》の〝楽園計画〟の全貌が通報され、他〝種族〟に対する残虐な犯罪となり、《大校母》は停滞フィールドによる禁固刑を言い渡された。
この刑が終了するのは宇宙が終焉を迎えるまでであろう、というのが、もっぱらの評判である。
同乗していたアルニは、原型であるということが考慮され、罪は不問にされた。単なる超空間ジェネレーターの起動係に過ぎない以上、罪には問えない、という裁判所の判断であった。
「それで、これからどうなるんだ?」
誰に言うともなく、ジムはぼんやりと疑問を口にする。ジムの言葉に、一同は顔を見合わせた。
ヘロヘロが口を開く。
「これから──って、どういうこと?」
ジムは意味ありげにシルバーを見る。その視線を追って、キャシーは頷く。
二人の視線に、シルバーは眉を上げて見せた。
「おれのことか? 決まっている。おれは原型の身体を手に入れる!」
シルバーは立ったままのガラスの管理人を見やった。どういうわけか、ガラスの管理人は、座った姿を見せたことがない。管理人は、ゆっくりと首を縦に振った。
「月にある、フリント教授の残した装置ならば、あなたに新たな原型の身体を提供できます。しかし、あなたの本来の記憶は失われるのですよ。それでよろしいのですか?」
シルバーはせせら笑った。
「構わん! おれの個性そのものは保存されるのだろう。おれは、おれだ! 詰まらん記憶など、欲しいとは思わん!」
管理人は答えた。
「それでは、そのように……」
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