蒸汽帝国~真鍮の乙女~

万卜人

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真鍮のマリア

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「父さん……」
 ホルンはうなずき、口を開いた。
「お前を探していたら、博士の家に行ったと聞いたものでな……。おい、明日出発することになったぞ!」
 パックは声をあげた。
「ボーラン市にかい?」
 そうだ、とホルンはうなずいた。
 ひと飛びでパックは階段を駆け上がり、叫んだ。
「じゃ、ミリィの行方を捜しに出かけられるんだね?」
 ホルンはうなずいた。
 が、ちょっとパックの背後を見て声をあげた。
「パック、お前の後ろにいるのは……?」
 え? と、パックは背後をふり返る。
 マリアがすぐ後ろにぴったりと寄り添っていた。
「マリア……きみ?」
 ん? と、ニコラ博士が顔をあげた。
 パックはマリアにニコラ博士のほうを指さして見せた。
「きみはニコラ博士のところへ戻るんだ」
 マリアはゆっくりとかぶりをふる。
「どうしてさ? きみを作ったのはニコラ博士だぞ!」
「わたしはパック様にお仕えします。そう決まっているのです」
「ええっ!」
 パックは驚いて声をあげていた。
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