刻の番人 ~あなたはもうすぐ死にます、準備はよろしいですか?~

みつばちブン太

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その日の帰り、イチカは昨日と同じ道、同じ時間を意識して帰った

「こんばんは、イチカさん」トキノだった

「あ、こんばんは……」

「べつに時間とか道順なんて考えなくて良かったのに、出会うのは刻の運命ですから」

「あの、私が死ぬっていうのは………」

「はい、明日死にますよ」

「!!!」

「まぁ、それが刻の運命だから恐れることはないし、逃れようはありません。」

「もし、それが本当だとしたら、あなたは何をしに私の所に来たんですか?」

「だ・か・ら、第一声で言いましたよ、あなたはもうすぐ死にます、準備はよろしいですか?って」

「準備って何の準備ですか?」

「あなた、過去にやり残した事とかありませんか? もしなければ私の質問にハイと答えていただければよろしいだけなんですが?」

「………、特に思い当たる事は……、ありません…。」

「そうですか、それではもう一度聞きます、あなたはもうすぐ死にます、準備はよろしいですか?」

「てか、それ以前に私は死にませんから!!」



「あ、イチカさん、今日はお風呂に入れますよ……」

イチカは無視して歩いた



明日は土曜日で仕事は休みだ、1日中部屋に閉じこもっていよう、誰が来ても居留守を使う事にしよう
そうすれば交通事故にあうこともないし、誰かに殺されることもない
イチカは多めの食料と飲み物を買うとマンションに帰った
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