テルと地球

ep.3 マリンダスト

地球が海に沈んだ時、地面が残った部分があった。
ヒマラヤ山脈やロッキー山脈などの標高が高い山脈だ。
世界に２００近くあった国々は、今８個しか残っていない。
なんとか水没せずに済んだ国の１つ。カナダが海上研究所で作ったマリンスーツ「試作品０３」を班の全員が着用している。

試作品０３・・・その名の通り試作品の３作品目。カナダが５年間で作り出したハイテクノロジー。
水深10000ｍまで圧力の影響を極限まで減らしてくれる。たくさん道具が入るリュック付きだ。
このマリンスーツを使って5年前、かつて人間が暮らしていた水域を調査する。
それが僕たちの目的だ。

・・・だというのに。

オリビア
「見てハウン！！とっても綺麗よ！」

イ・ハウン
「あぁ・・・これはたしかに綺麗だな・・・」

女子2人が初の海中探索に浮かれていた。

かなた
「これはなんでしょう。プランクトンの一種でしょうか」

トム
「はっはっはっは！早速見たことない現象に出会えたな！メモっておこう！」

オリビアとハウンが見とれていたのは、後にマリンダストと呼ばれる事となる。

マリンダスト・・・テルが好む光のつぶて。現在でもその正体は解明されていないが、人間には無害であることが分かっている。水深1000ｍから2000ｍ付近でよく起こる現象。